10月は「日日是好日」の森下典子の原作本を読んで、樹木希林の遺作ともいうべき同名の映画を観ました。原作エッセイも味わい深かったし、映画もよかったです。
TBS日曜ドラマの原作本の「下町ロケット ヤタガラス」も読みました。これはドラマが面白いですね。阿部寛が快調です。
細かいバルブやトランスミッションの仕組み等は文章で説明を聞くより、ドラマで観るほうがイメージがわきやすいです。島津裕役のイモトアヤコも予想に反してサマになっています。
「琥珀の夢」は、上巻を読むのがやっとでした。内野聖陽が主役の同名のTVドラマも観ましたが、個人的には「マッサン」のときの堤真一が演じた鳥井信治郎の方がインパクトが強かったと思います。
さて、いよいよ年末に入り、ミステリー本等が気になってきています。
とりあえずは、ノワール映画の古典の引用が満載と評判で、英米で100万部を突破したベストセラーの「ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ」を狙ってみたいと思います。有名なヒッチコックの映画「裏窓(Rear Window)」が下敷きになっていると想像しているのですがどうでしょう? 嬉しいことに映画化(ジョー・ライト監督)が決定しているようです。
「深夜プラス1〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV) 文庫」も読んでみたいけど、ちょっと時間的に厳しそうですね。故児玉清さんが好まれて読んでいたギャビン・ライアルのベストセラー冒険ミステリーの新訳版です。
日本人作家のミステリーとしては、今年の2月に刊行された奥泉光著の「雪の階(きざはし)」が気になっています。二・二六事件が背景となった貴族と軍閥の暗闘をミステリータッチで描いたものです。素人の女性の目線で描かれているようです。
月村了衛の昭和から平成の裏面史を語った公安警察小説「東京輪舞(ロンド)」も面白そうです。ロッキード事件。東芝COCOM、地下鉄サリン事件など現実の事件を扱いながら政治家をはじめとする関係者も実名で語られているそうです。
歴史ものとしては、「翔ぶが如く(十巻)」(只今、キンドルで90%まで読み進めています。)を読んだ後は、陸奥宗光(「叛骨」)、小村寿太郎(「ポーツマスの旗」)の小説に興味があります。それと1964年の東京五輪誘致時の首相だった池田勇人(幸田真音の「この日のために」や沢木幸太郎「危機の宰相」)、二代目サントリー社長の佐治敬三に関する本(「やってみなはれみとくんなはれ」「佐治敬三と開高健 最強のふたり 」)も読んでみたいです。
塩野七生の本ももっと読みたいです。「ルネッサンスとは何であったのか」「フリードリッヒ二世」「ギリシア人の物語(2)」「十字軍物語(1)」、そしていよいよユリウス・カエサル登場の「ローマ人の物語8巻」です。
あと、シュテファン・ツヴァイクの「メリー・スチュアート」も、NHKドラマ「クィーン・メアリー 愛と欲望の王宮」を観続けていることからハズキ・ルーペをかけて読み始めています。しかし、訳者のせいですかね? 他のみすず書房の「ジョセフ・フーシェ」や「マゼラン」を読んだときのような高揚感が今ひとつ感じられません。
久々の乙川優三郎の新刊本『ある日失わずにすむもの』も面白そうです。戦争に反対しながら、戦争に巻き込まれていく近未来を描いたホラー短編小説のようです。
思うところあって、司馬遼太郎の「集団について」そして山本七平の「空気の研究」も読んでみたいと思っています。思っているうちに年が明けそうですが・・・。
読書(6冊)
* 読書 「日日是好日」森下典子_これを原作とした黒木華主演、樹木希林共演映画がまもなく公開です。
[ 2018-10 -04 09:34 ]
* 読書「下町ロケット」ヤタガラス_いろいろな具材を盛り込み過ぎた感のある原作を、ドラマはどのようにすっきりした味わいに仕上げてくれるのか楽しみです!
[ 2018-10 -12 09:05 ]
* 読書 「神聖ローマ帝国」 菊池良生_神聖ローマ帝国の始祖はフランク王カールかそれとも東フランク王のオットーか?
[ 2018-10 -15 08:56 ]
* 読書「宝島」真藤順丈_庶民の味方「戦果アギャー」が、朝鮮戦争、ベトナム戦争で「宝の島」と化した沖縄米軍基地に食らいつく!
[ 2018-10 -24 10:39 ]
* 読書「ローマ人の物語7 勝者の混迷(下)」塩野七生_スパルタクスの反乱に小アジア王ミトリダテスのローマ属領侵攻という内憂外患の環境下で繰り広げられたマリウス対スッラの血みどろの戦い!
[ 2018-10 -30 09:27 ]
* 読書「琥珀の夢(上)」_今や日本から世界のサントリーに飛翔した会社の創業者の明治、大正、昭和の物語
[ 2018-10 -31 10:34 ]
映画(2本)
* 映画 「終わった人」_真面目さが一層滑稽に映る舘ひろしの演技を笑いながらも、明日は我がと身につまされる映画!
[ 2018-10 -05 10:16 ]
* 映画 「日日是好日」_黒木華、多部未華子、樹木希林の案内で、お茶の世界の深淵を垣間見させてもらいました。
[ 2018-10 -23 09:32 ]
総括
* 2018年9月の読書と映画の総括
[ 2018-10 -01 09:58 ]