
去年の11月に観た「女神の見えざる手」では、真っ赤な口紅、黒いネイル、黒いスーツで身を固めたジェシカ・チャスティンが、男社会を象徴する銃社会に鉄槌を下すために闘う男前の敏腕ロビイストを演じました。
その演技も素晴らしかったですが、第二次世界大戦中のワルシャワでユダヤ人300人を夫婦で経営する動物園の地下に囲いその命を救った女性アントニーナを演じたジェシカ・チャスティンも素晴らしかったです。
教養と礼節を持ち合わせるドイツ人学者が権力を持った途端変貌する様とその圧倒的な支配力の陰に怯えながらも善き人間であり続けようとする女性の繊細さと勇気をうまく演じていました。
動物を母性で包み込む深い愛情そして強い信念を持った女性アントニーナがホロコーストに怯まずユダヤ人救出に勤しんだ実話を基にした映画でした。
ヤンとアンとニーナの夫妻は、イスラエル政府から、杉原千畝、オスカー・シンドラーと同じく、命をかけてユダヤ人を救ったことを称え、「諸国民の中の正義の人」の称号が第二次世界大戦から20年後に授与されました。
「諸国民の中の正義の人(Righteous among the Nations)」は、ナチス・ドイツによるユダヤ人絶滅、すなわちホロコーストから自らの生命の危険を冒してまでユダヤ人を守った非ユダヤ人の人々を表す称号で、正義の異邦人(Righteous foreigner)とも呼ばれています。