「全国書店員が選んだいちばん!売りたい本_2017年本屋大賞」の発表会が、4月11日(火)明治記念館で行われました。
一次投票には全国の446書店より書店員564人、全国の446書店、書店員564人もの投票があり、1月18日に10作品がノミネートされていました。 その中には、19日に直木賞を受賞した恩田陸の「蜜蜂と遠雷」、去年7月の第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香の「コンビニ人間」他、原田マハ「暗幕のゲルニカ」、小川糸「ツバキ文具店」、西加奈子「i(アイ)」、塩田武士「罪の声」、森絵都「みかづき」等が含まれていました。
二次投票ではノミネート作品をすべて読んだ上でベスト3を推薦理由とともに投票しました。
その結果、2017年本屋大賞に「蜜蜂と遠雷」恩田陸(幻冬舎)が決まりました。
ちなみに、私が受賞予想一押しの塾経営の三代の物語を綴った森絵都の「みかづき」が2位、グリコ・森永事件を掘り起こした塩田武士の「罪の声」が3位でした。
恩田陸(52)の「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎)は、今年2月に直木賞を受けたばかりで、同賞との2冠は初ですし、恩田陸は05年に「夜のピクニック」で第2回本屋大賞を受けており、同賞を2回受賞したのも初めてでした。
本屋さんの思惑としては、恩田陸の作品群をキャンペーンでもっと売りたいのかもしれませんね。
ピアノコンクールを扱った「蜜蜂と遠雷」と似たようなジャンルでは、演劇オーディションを扱った「チョコレートコスモス」があります。 「蜜蜂と遠雷」にも天衣無縫の天才少年が登場していましたが、こちらも演劇天才少女が2人でてきます。 「蜜蜂と遠雷」も少女漫画っぽかったですが、「チョコレートコスモス」も美内すずえの「ガラスの仮面」のノリです。
その「チョコレートコスモス」の続編で、「ダンデライオン」という小説を近々発刊する予定があるようです。
彼女にはもうひとつ超能力者バトルを扱った作品もあります。 「夜の底は柔らかな幻」とか「終わりなき夜に生まれつく」等ですね。 私は、彼女の以前の本屋大賞作品「夜のピクニック」の後、「蒲公英草紙」を読み始めて、そのジャンルのあまりにも大きなギャップに驚いて未読のままその本を置いたことがあります。
これを機会に、恩田陸作品をいろいろ読んでみたいと思っています。