読書(6冊)
170305「がん消滅の罠(完全寛解の謎)」岩木一麻
170308「DIVE‼(上)」森絵都
170311「覇王の家(下)」司馬遼太郎、模倣家としての家康像!
170312「i(アイ)」 西加奈子_あるがままに受け入れる提案小説?
170326「海の都の物語 5」 塩野七生_胡椒交易に関わるヴェネツイアの苦悩
170331「小説フランス革命17 ダントン派の処刑」
3月も2月に続いて、3S(司馬遼太郎、塩野七生、佐藤賢一)の3Sをカバーできました。4月は、3M(村上春樹、森絵都、宮城谷昌光)を読むつもりですが、恩田陸の他の作品にも食指が動いています。
司馬遼太郎の「覇王の家」は面白い家康像が描かれていました。一言で言うなら「モノマネ」上手なのです。新しいものを創造するのではなく、いいと思われるものを工夫して取り入れる手法が得意な日本人の原点のように思えました。
塩野七生の「海の都の物語5」にマキアヴェッリの代表作は「君主論」と「政略論」であると前置きした後、面白いことを書いていました。
「君主論」は、君主制を採る場合はどのようにすればよいかを具体的に説いた書物で、「政略論」のほうは、反対に共和制を採用した場合はどのようなことを考えに入れ政治をすべきかを説いた書物だというのです。従って、「政略論」という日本語訳は間違いであり、その内容からして「共和国論」とするべきと塩野氏は主張しています。
フィレンツェ共和国が崩壊の危機に瀕する中、マキアヴェッリは理想の君主としてチューザレ・ボルジアをモデルとして君主論を書き上げました。その一方で、マキアヴェッリは、時代の流れに取り残されつつあったはずの都市国家という国体を守り続けるヴェネツィア共和国を賞賛し、それをモデルとして「政略論」を著したとしていました。
映画(6本)
170301「ラ・ラ・ランド」_2017年度アカデミー賞、6部門受賞!
170304「スノーデン」_日本にも覆われている米NSAの監視包囲網!
170309「アサシン クリード」_粗雑なストーリー設定に消化不良感の残った映画!
170319 WOWOW映画「スピード」
170323「チア・ダン」
170330「湯を沸かすほど熱い愛」
「エマ・ストーン」がアカデミー主演女優賞を獲り、幻の作品賞騒ぎで話題となった「ラ・ラ・ランド」がよかったです。若き日の夢追い人が取りこぼしたもう1つのあり得た人生を走馬灯のように回顧してくれた異色のミュージカルでした。
邦画では、福井弁が弾けるミュージカル風味の「チア・ダン」がよかったです。宮沢りえと杉咲花が日本アカデミー賞の主演・助演女優賞をかっさらった「湯を沸かすほど熱い愛」もユニークで面白い作品でした。
その他、総括
170302 2017年2月の読書と映画の総括_森絵都「みかづき」と「ミッドナイトラン」