いやはや3連覇中のデンソーに黄色信号ですね。
大エースのオリンピアン高島由香が資生堂へ電撃移籍し、残ったWエースの片割れの小泉直子も今期は不調です。夏場に足裏を痛めたようですね。
ピンチのデンソーを横目に、混戦模様の中、虎視眈々と優勝を狙っているのが、デンソーと同じトヨタグループの豊田自動織機です。
去年のクイーンズ駅伝で、苦しい台所事情から急きょ走ったことのない長丁場の5区10キロに初挑戦させられ、火事場の馬鹿力を発揮し、区間新で大ブレイクしチームを2位に押し上げた横江里沙(写真)の走りは衝撃的でした。須磨学園時代からスピードランナーとして比較的短い区間専門のランナーが「キュアップ、ラパパ!」のキュアマジカル大ヘンシーン!でした。
リオ五輪代表の座を狙った日本選手権では、日本郵政Gの鈴木亜由子、関根花観に完敗でしたが、横江は7月に5000mでの記録を大幅に更新しました。その15分18秒11のタイムは今季の日本人全日ランキング1位です。夏場に股関節に違和感があったようですが、順調に回復して今年は3区のエース区間を走るようです。須磨学園で横江の1年後輩だった福田有似も好調で、去年不調にあえいで予定されていた5区を横江に代わってもらって6区を走った林田みさきも復調途上にあるようです。4区に絶対エースアン・カリンジがいるだけに、キャプテン沼田未知、2年目の山本菜緒の起用がはまれば優勝も十分狙えると思います。
去年4位のヤマダ電機も元気です。10月の岩手国体の5000mではヤマダ電機の西原加純、石井寿美、筒井咲帆が1位~3位を独占しています。特に社会人3年目の石井は、今期、5000m、10000mで自己新を連発する等、絶好調です。筒井咲帆共々その急成長ぶりに瞠目させられます。その他、チームメンバーを見ると、ブランクがありすぐに走るのは無理ですが、パナソニックから森知奈美、デンソーから石橋麻衣が移籍していました。ヤマダ電機の監督の森川賢一氏は元佛教大の監督です。2009年、2010年と佛教大が全日本大学女子駅伝でライバル立命大を抑えて連覇しましたが、その初優勝のメンバー6人のうち、5人がヤマダ電機に揃いました。
2009年の佛教大初優勝のメンバーは森唯我(当時4年)、西原加純(3年)、石橋麻衣(2年)、竹地志帆(1年)、森知奈美(1年)でした。残る1人は現ダイハツの吉本ひかり(当時2年)です。今までの、森、竹地、西原の3本柱が、西原、石井、筒井に移り、森、竹地がむしろカバー役に回れる余裕がでてきて、森、竹地の調子次第では十分優勝を狙える充実ぶりです。
とりあえず、私の贔屓の豊田自動織機とヤマダ電機はどちらでもいいので、優勝を飾ってほしいです。
はは、好みの傾向がミエミエですね。高校は兵庫の須磨学園贔屓、大学はアンチ立命大です。須磨学園色の強い豊田自動織機(長谷川重夫監督は元須磨学園の監督です)とアンチ立命大のヒロイン佛教大色の強いヤマダ電機を自然に応援するハメになりました。
佛教大といえば、木崎良子、吉本ひかり、前田彩里のいるダイハツもそうですね。伝説の中学生双子ランナー久馬姉妹が今年加入しています。松田瑞生が絶好調のようですが、エース格の前田は足首の手術の影響で残念ながらまだ走れる状況ではなさそうです。去年のクイーンズ駅伝1区区間賞の坂井田歩は引退してしまいましたし、木崎も新人の久馬萌もプリンス駅伝を見る限りは本来の走りからは程遠いと感じました。
話を戻します。
優勝すれば、豊田自動織機は2008年以来2度目、ヤマダ電機は悲願の初優勝となります。
新人では、デンソーの倉岡奈々と豊田自動織機の島田美穂に注目しています。駅伝メンバーに選ばれたらの話ですが。
三井住友海上の岡本春美はたぶん1区あたりで登場しそうですね。
11月27日(日)の12時15分に戦いの火ぶたが宮城で切られます。第36回全日本実業団駅伝、通称クイーンズ駅伝です。