リオ五輪柔道、女子52㎏級中村美里、男子66㎏級海老沼匡も、昨日の女子48㎏級近藤亜美、男子60㎏級の高藤直寿と同じ銅メダルでした。
昨日の近藤、高藤はともに五輪初挑戦でしたが、中村は北京、ロンドンに続いて3度目の挑戦、海老沼はロンドンに続いて2度目でした。 中村は北京以来2度目の銅、海老沼はロンドンに続いての2度目の銅メダルでした。
今回の男女階級もそれぞれ銅メダルを獲得し、明日以降の試合に連続メダル獲得の流れを繋いでくれましたね。
二人が敗者復活にまわらざるを得なかった本戦での敗け試合を観ていないのですが、敗者復活戦を含めTV観戦できた女子52㎏級の中村美里の試合、男子66㎏級の海老沼匡の試合を観る限り、それぞれの特徴を活かしたいい試合でした。
中村美里は足技でポイントを稼ぎ、流れから寝技で1本獲る、手堅い試合内容でした。スタミナ十分で、延長ゴールデンスコアの展開になっても粘り強く勝ちを拾っていました。銅メダルマッチも延長戦で電光石火の大内刈りで決めていましたね。 本戦では、準決勝でコソボの優勝したマイリンダ・ケルメンディに指導差で敗れたようです。
8年前の北京五輪でも銅メダル以来笑顔を封じて臨んだロンドン五輪は初戦の2回戦で金メダルを獲った北朝鮮の選手(北京では銀メダルで北京五輪でも中村を本戦で破ったアン・クメ)敗れるという悪夢を経験しました。
その後も膝の手術等を経験し、再度リオの五輪舞台へ帰り咲いたのも奇跡のような出来事でした。そして天敵アン・クメの出場しないリオでは北京と同じ銅メダルでした。色は同じですが、8年の間に味わった選手としての悲喜こもごもの経験の末に手にした銅メダルの重さはずいぶん違っていたと思います。
27歳の彼女が東京五輪でさらに高みを極めるだけの気力と体力を持続できるかどうかわかりませんが、とりあえず北京と同じ色のメダルを獲得した彼女には「よくやった!」という賞賛の拍手を送りたいです。 北京に置き忘れた笑顔をそろそろ取り戻してもいいころだと思います。
男子66㎏級の海老沼(26歳)は、勢いのある若者阿部一二三をはじめ国内選手への負け試合が気になっていましたが、オリンピック等海外の大舞台ではさすがに井上康正の信頼の厚い第一人者ですね。 1本をとる柔道の切れ味が冴えていました。
私が観た試合3戦はすべて1本勝ちでした。 銀メダルの韓国安バウル選手に準決勝の延長戦で有効を獲られて敗れたようですが、ロンドンに続いて2度目の銅メダルは偉業だと思います。 東京五輪に向けて阿部一二三の前に大きく立ちはだかってほしいですね。