
女子10000mでは、中盤からトップグループをJP日本郵政Gの二枚看板鈴木亜由子(24歳)と関根花観(20歳)、それに元デンソーの高島由香の3人が形成する展開でしたが、残り2000mでJP日本郵政Gの二人が抜け出し同じJP日本郵政Gのチームメイトでの一騎打ちになりました。
ゴールまで800mのところで、中学・高校と800mで活躍しスピードのある鈴木がスパートし、4秒差で関根花観を振り切り優勝のゴールテープを切り、リオ代表の座を射止めました。
関根も派遣設定記録を上回る2位でしたので、まだ正式には決定していませんが、JP日本郵政Gの二枚看板がオリンピックの舞台で競い合う姿を観られそうですね。
3位の高島由香は、今年3月に五輪を目指したいからとデンソーを突然退社し、一時籍を山口県の防府市陸協に置いていましたが、このレースでは資生堂のユニホームで走っていました。まさかの電撃移籍だったのですね。
男子10000mは、中盤以降Hondaの設楽悠太が飛び出し、それに着いたNike ORPJTの大迫傑(写真)、旭化成の村山紘太の3人のトップ争いの展開でしたが、残り1000mで大迫がスパートをかけそのまま逃げ切って優勝し、派遣設定記録をすでに突破している2位に入った村山紘太と共にリオの代表入りを果たしました。
大迫は2013年、2014年の陸上日本選手権では、10000mで共に佐藤悠基とのゴール手前のマッチレースで敗れ2位、昨年の5000mでは、村山紘太にやはりゴール手前での競り合いに敗れて2位でしたが、2016年は、この10000mだけでなく、5000mでも優勝のゴールテープを切り両種目でのリオの代表入りを果たしました。(昨年の5000mチャンピオンの村山紘太は金曜日の10000mで力を使い果たしたのか日曜日の5000mは棄権していました。5000mの2位はDeNAの上野裕一郎、3位は旭化成の大六野秀畝傍、4位に青学大の一色恭志
10000mでライバル村山に圧勝した大迫のゴール後のガッツポーズが印象的でした。めったに派手なポーズをとらない選手ですが、過去三年、2位に沈んだ悔しさをバネにリオ代表選考会を兼ねた今年の陸上選手権で結果を出し、喜びもひとしおだったのでしょう。 珍しいものをみさせてもらいました。
女子3000mSC では、途中でこけながら松山大の高見澤安珠が参加標準記録を突破でこの大会を連覇し五輪出場を決めました。
女子1500mでは、終始トップをキープしたユニバーサルエンタテイメントの木村友香(4:14.67)が、逃げ切りました。兵庫西脇工業の田中希実(4:15.43)が猛追及ばず2位でした。群馬常盤高の樺沢和佳奈は後方に位置取りした展開で精彩がなかったですね。一度も上位集団に加わることなく9位でした。実業団の新人デンソーの倉岡奈々は8位、豊田自動織機の島田美穂は欠場でした。
男子1500mでは、遠藤日向が唯一の高校生でしたが4位にはいっていました。住友電工のルーキー高田康輝が5位でした。
女子5000mでは、日本陸上選手権5000m3連覇の尾西美咲(積水化学)がその連覇を4に伸ばしました。10000mでワンツーフィニッシュを決めたJP日本郵政Gの鈴木亜由子、関根花観がエントリーしていましたが、 ラスト250mからの尾西のスパートの切れ味には、さすがの鈴木も対応できなかったですね。鈴木が2位、関根が3位でした。立命館大の大森菜月は6位でした。