男子90kg級では、期待のベイカー茉秋が優勝、100㎏級の羽賀龍之介も期待を裏切りませんでした。
羽賀は準決勝で世界ランク1位のアゼルバイジャンのアシモフを豪快な内股で仕留めると、決勝でも昨年の優勝者の韓国のチョグハムを寄せ付けず優勢勝ちを収めました。 立ち技・内股のイメージが強い羽賀ですが、準々決勝では寝技の三角締めで1本を取る等、寝技も強いところをアピールできました。
そして100kg超級ではこれまた私が応援していた原沢久喜が世代交代の雄叫びをあげてくれました。決勝では決め手を欠きましたが七戸龍に指導差で優勢勝ちを収めました。
井上監督も、これで七戸と原沢はリオ代表選考マッチレースで並んだと言っています。 今後、2月の欧州遠征、そして4月初旬の体重別選手権、下旬の全日本柔道の結果を勘考して代表が正式に選ばれます。
女子78㎏級超級では、田知本愛が怪我で欠場、そして山部佳苗は2014年の全日本チャンピオン・業師稲森奈見に取りこぼしでした。
田知本と山部の一騎打ちの様相の濃かった代表選考に稲森がこのグランドスラム東京の2連覇を引っ提げて「待った!」をかけました。
稲森の2014年の全日本優勝はまんざらまぐれでもなかったようです。 164㎝の小兵ながら、準決勝の巨漢モンぜルスカを技あり直後の押さえ込みでの合わせ1本、決勝ではロンドンオリンピック金メダリストのブラジルオルティスにこれまた技あり直後の押さえ込みで優勝し連覇を果たしました。
何より強豪外国人選手に準決勝、決勝での1本勝ちは、外国人選手に文句なく強いという内容を伴った結果が高く評価されるのではないでしょうか。
今後の、田知本愛との直接対決に期待しましょう。