有楽町マリオン別館で観ました。
母に会いたい孤児の美少年がピーターパンになるまでを描くファンタジーエンタテインメントです。
時代は第2次世界大戦時、ドイツ軍空爆下のロンドンです。 日曜日21時のNHKBSの「刑事フォイル」の時代背景と同じなんですねぇ。
ロンドンの孤児院に暮らす少年ピーター(リーバイ・ミラー )が母親を探すためにネバーランドに旅立ち、若き日のフック船長やタイガー・リリーといった仲間たちとの出会いや、ネバーランドを牛耳る海賊・黒ひげとの戦いを経験していく姿を、ファンタジックな映像美とともに描いていました。
浮遊感というか、空中をところせましと展開するアクション・スペクタクルは、高所恐怖症の私にとってドキドキものでしたが、ピーター・パン誕生秘話というか、ピーターパン物語の前日譚という触れ込みのこの映画のキャラクターには残念ながら感情移入ができませんでした。
そもそもピーターパンがどういう話か知らないということが一番のネックだったのでしょうか。 「メリー・ポピンズ」を去年生まれて初めて観たのですが、そのときはじめて味わった大人にも内在する子供のファンタジーな世界観を、この作品からは味わえませんでした。
「プライドと偏見」「つぐない」などで高い評価を受けてきたイギリスのジョー・ライト監督がメガホンをとりセンスのよさを発揮しています。
黒ひげ役にはヒュー・ジャックマンでした。TBSテレビ番組「王様のブランチ」にゲスト出演してインタビューに答えていましたが、数々の出演の中でも悪役は初めてということでしたよ。お孫君目線で見ると結構おっかない存在かもしれませんね。役柄とはいえ印象的なスキンヘッドでした。哀しみと愁いを堪えた目がかえって不気味さを倍加させていました。
若き日のフック船長役には「トロン:レガシー」のギャレット・ヘドランド、タイガー・リリー役に「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラでした。 少年ピーターは新人でオーストラリア、ブリスベン生まれのリーバイ・ミラーが演じていました。2002年生まれです。
これって続きがあるんでしょうか。 もしそうならリーバイ・ミラー君が成長したり声変わりしない間にまとめて撮ってもらいたいですね。 ネバーランドって親とはぐれて歳をとらなくなった子供たちが妖精と共に暮らす架空の国ですから、ハリー・ポッターのように成長してしまうと、「永遠の少年ピーターパン」ってイメージが崩れてしまいますからね。