シネスイッチ銀座で観ました。
三重苦で生まれた10歳の少女と余命わずかなシスターの闘いともいえる日々を描いた、実話がベースのヒューマンドラマでした。
舞台は19世紀末のフランスのポアティエ市にある聴覚障害の少女たちが暮らす修道院です。そこにやってきた少女マリーは生まれつき目も耳も不自由で、一切教育を受けずに育っってきました。
2歳のときの熱病が原因で目も耳も不自由になったヘレン・ケラーと違ってマリーは生まれたときから三重苦だったのです。
この状況から言葉の存在を知るということは並大抵のことではありません。
野生児のように獰猛で誰にも心を開こうとしなかったマリーに、ほぼ奇跡ともいえる努力で言葉を教えることができたのは不治の病を抱えた修道女マルグリットならではの使命感でした。
残された人生をかけてマリーの教育を担当するマルグリットの献身的な教育の末、マリーは本来の人間性を取り戻し、言葉を知る日がやってきたのです。
ヘレン・ケラーとサリバン先生との物語での感動的なシーンを思い出されました。
でもこの映画「マリーとマルグリット」で余命わずかなマルグリットは、さらにマリーに人間の死と生についても教えたのですよ。
ラストシーンが素晴らしく感動的です。ここはこれ以上申し上げません。劇場で是非ご覧になってください。