
これは・・・・圧倒されますよ。
戦時の異常な状況の中、戦争そのものの容赦のない残虐性にさらされた双子の兄弟が、自らを律し、なんとしても生き抜こうとします。彼らの決意の堅さに圧倒されるのです。
薄っぺらな親切心や偽善の皮をかなぐり捨てたストレートな生きるための人間の本性というか野生に括目させられます。
そしてその映像が自分の少年時代に経験した残虐性も思い出させてくれるのです。
なんだろうこの残虐さによって研ぎ澄まされる「美しさ」は・・・・? という新感覚でありながら自分の潜在意識が妙に納得している映画でした。
自分でも何を言っているのだろうと思いますが、この双子の日常そのものがハードボイルドです。感傷をさっぱり洗い流し、生きるそのことのためにだけ感覚を研ぎ澄まし全エネルギーを注ぎ込んでいる潔さを美しいと感じたのだと思います。
そうした異常な日常生活の連続を彼らが日記に綴っているのです。まるで観察日記です。そこから発見したことを自ら訓練したり実験したりして自分たちが感じたことを確信しているのです。驚くべき天才性をもった双子の成長物語がスクリーンに繰り広げられていました。
間違いなく私の今年のベスト・スリーに入る映画作品です。 TOHOシネマズシャンテで上映中です。 映画を観終わってシャンテの3階にある「八重洲ブックセンター」に原作を買いに走りました。ハヤカワepi文庫です。