4月29日の全日本柔道選手権大会で、王子谷剛志(東海大)が、決勝で上川大樹に見事な大外刈りで一本勝ちし、2008年の石井慧以来の大学生で日本一の座を射止めました。
しかし、100㎏超級で、8月の世界選手権(ロシア・チェリャビンスク)の代表に選ばれたのは、これまでの国際試合での実績が王子谷に比べて圧倒的に豊富な上川大樹と七戸龍でした。
王子谷剛志は、9月29日からの韓国仁川で開催される、アジア大会の100㎏超級の代表に選ばれています。
100㎏級は、体重別選手権の覇者熊代佑輔が、全日本柔道選手権で、81㎏級の筑波大生永瀬貴規(81㎏級世界選手権代表)に一本負けし、ニッポン柔道再建の指導陣の怒りを買い、ロシアでの世界選手権の代表派遣見送りになってしまいました。熊代佑輔は、100㎏級でこのアジア大会の代表に選ばれています。
その他、女子57㎏級で、山本杏、52㎏級で中村美里がこのアジア大会の代表に選ばれていました。
2016年のリオのオリンピック代表の座を巡っての考慮の対象となる国際大会がいよいよスタートします。一軍が8月の世界大会、二軍が9月のアジア大会で国際試合ポイント稼ぎを目指しますが、いよいよ新旧入り乱れて熾烈な代表権争いの火ぶたが切られました
それにしても、女子52㎏級の体重別選抜選手権で、橋本優貴に勝ち、決勝でも中村美里に指導の差で破って、涙の優勝を飾った西田優香が、世界選手権(代表は橋本優貴)にもアジア競技大会(代表は中村美里)にも選ばれませんでした。ちょっとかわいそうな代表選抜となっていますが、リオ・オリンピック代表の座を巡って、橋本、中村、西田の三つ巴の凌ぎを削る戦いを期待しています。