膝関節の軟骨が擦り減ってきますと、人間の体って不思議なもので、擦り減ってきた軟骨による機能低下を補おうとして骨棘(こつきょく)という骨の棘を発生し、炎症、痛みなどで関節の曲げ伸ばしを阻害し、その周りの筋肉を固めて可動域を狭めようとしてしまうのだそうです。
靴下やズボンがはきにくくなったり、階段の上り下りや、電車の椅子の座わる立つが不自由になります。
ちなみに私は手術をしてわかったのですが、レントゲンで確認した軟骨と軟骨の間には骨棘があまりありませんでした。それなのに膝に炎症を起こし関節液の薄くなった水がたまって不思議に思っていましたが、手術をすると、膝の皿の裏にこの骨棘がびっしり生えていました。これが膝の曲げ伸ばしを阻害していたようです。
ただ、最近の激痛は軟骨が擦り減って骨膜と骨膜が直接ぶつかり合うことからきた炎症が原因だったようです、そのための人工関節置換手術のついでに慢性的な膝の炎症の元であった皿裏骨棘の除去もできました。
人工関節の置換は内側だけが擦り減っていたので内側だけ軟骨部分の骨を削り金属の軟骨に変え厚さ4㎜のプラスチックを入れ歯のように軟骨と軟骨の間にはめ込んだようです。十字靭帯や外側の軟骨はそのままです。虫歯の部分修理という感じです。
しかし、膝の皿の裏側に骨棘とはびっくりでした。切開しないとわからなかったのです。擦り減った軟骨が元に戻らないように、いったんできた骨棘は切り取るまで消滅しないそうです。そしてこの骨棘こそが変形性関節炎の変形の元凶でもあり炎症、ひいては痛みの源といわれています。
軟骨が消滅するところまで進行して日常生活に支障がでるほど痛みが出ると、我慢するメリットはほとんどありません。 思い切って手術する方が、痛みや活動制限の悩みから解放されます。
まだ術後1日目でその効果は確認できていませんが、施術後の痛みも腫れもさほどなく、明日から始まるリハビリに期待しています。
痛みのない人工関節の周りの筋肉を鍛えて人工関節を鎧のように包み込みたいと思っています。