発表の2月24日に近づいてきました。
今年の候補作は9作品。「アルゴ」「レ・ミゼラブル」「ライフ・オブ・パイ」「ゼロ・ダーク・サーティ」「世界にひとつのプレイブック」「ジャンゴ」「アムール」「ハッシュパピー」「リンカーン」。(日本での公開の日程順に並べました。ちなみにLincolnは日本読みのようにカにアクセントを置いて伸ばしません。リンカンと読んでアクセントはリに置かれています。)
このうち私が観たのは「アルゴ」から「ゼロ・ダーク・サーティ」までの4作品だけ。下馬評ではアメリカ賛美の要素の強い「リンカーン」が有力のようですが、自分の好みとしては圧倒的に「アルゴ」です。映画のような(嘘のような)本当の話という点で映画の面白さと醍醐味を堪能できる秀逸の作品でした。監督賞のノミネートからもれていますが、過去にも1989年の「ドライビングMissデイジー」で監督賞無しの作品賞受賞の前例があります。ちなみに興行収入で1億ドルを超えているのは9作品の中で、「アルゴ」「レ・ミゼラブル」「リンカーン」「ジャンゴ」の4作品だけです。映画の好きな私にはたまらなく魅力あふれた作品でした。
主演女優賞は、2月22日公開予定のの「世界にひとつのプレイブック」でのジェニファー・ローレンスを観ていないのですが、「ゼロ・ダーク・サーティ」のジェシカ・チャスティンを押します。個人的に女性の成長物語やサクセス・ストーリーが大好きです。ワーキング・ガールのメラニー・グリフィス、エリン・ブロコビッチのジュリア・ロバーツやプラダを着た悪魔のアン・ハサウエイ等。「ゼロ・ダーク・サーティ」はビンラディン殺害や捕虜に対する拷問など重いテーマを扱っていますがそういった中で不安や孤立と戦ってチームの作戦完遂への大きな力となった等身大の女性の奮闘ぶりをジェシカが好演していたと思います。
助演女優賞は「レ・ミゼラブル」のアン・ハサウエイで決まりでしょう。ただ目と口の大きい美少女から、「ブローバックマウンテン」で一皮むけ、「ダークナイトライジング」でお姫様からセクシーキャット・ウーマンに変身し、レ・ミゼラブルでは11㎏減量の壮絶なファンテーヌ役を演じ、幅の広い役をこなせる大物女優に仲間入りしました。
主演男優賞は、「リンカーン」のダニエル・デイ=ルイスと「世界にひとつのプレイブック」のブラッドリー・クーパーの評判が高いですね。両作品とも観ていないのでこの賞の予想は、助演男優賞の予想と同じくパスします。