銀座のシネ・スイッチで観ました。
物語の舞台は穴あきチーズで有名なスイスのエメンタール地方の小さな村、トループ村です。
そこに住む80歳のマルタは最愛の夫に先立たれ生きる気力をなくしていました。なぐさめようとする友達とのやりとりから、ふっと彼女の若かりし夢は「ランジェリー・ショップをオープンさせること」だったことを思い出したことから物語りは展開していきます。
保守的な村ではマルタの試みは「いかがわしい」と冷笑され足を引っ張られます。それでも3人の友達とマルタは夢を実現すべく立ち上がったのです。
必要なのは夢の扉を開く勇気でした。マルタの友達もネット販売のためインターネットを習ったり、配送のために自動車の運転免許を取ったりと新しいことにチャレンジします。変化を受動的に恐れるのではなく、チャンスと受け止めて新しい一歩を踏み出すことによって成長していくおばあさん達の姿に感動しました。
年をとるといろんなことに抵抗をかんじてしまいますが、どんな状況であっても不満を抱かず、いつも何らかの成長を目指して前向きに生きる姿勢が大事だと思います。
ネタばれになりますが、マルタが下着にこの地方の民族衣装に施されている模様を刺繍したことから、ネットにランジェリーの注文が殺到することになります。マルタの輝く笑顔がとてもチャーミングな映画でした。
クリスマス・イブにDVDで観た「34丁目の奇跡」共々、人間って捨てたもんじゃないと思わせてくれる作品です。