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読書 「神聖ローマ帝国」 菊池良生_神聖ローマ帝国の始祖はフランク王カールかそれとも東フランク王のオットーか?

f0090954_13395912.jpgナチス・ドイツが、ドイツ民族による3度目の帝国として国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)統治下のドイツのことを第三帝国と呼んだことは有名ですが、その前のビスマルクの帝政ドイツが第二帝国で、第一帝国となるのがこの本の題名となっている神聖ローマ帝国です。

神聖ローマ帝国が消滅したのは、ラストエンペラーであるフランツ2世が帝国解散勅書を読み上げた1806年8月6日とされています。フランツ2世は、ハプスブルク=ロートリンゲン家の君主で、全名はフランツ・ヨーゼフ・カール・フォン・ハプスブルク=ロートリンゲンです。

そして、1871年、ドイツはプロイセン王国主導(北ドイツのプロイセン・ホーエンツォレルン家が、神聖ローマ皇帝位を歴代約700年にわたって世襲したハプスブルク家をドイツから叩き出し、ドイツ帝国と名乗ります。これが神聖ローマ帝国に次ぐ第二帝国です。第一帝国から第二帝国に引継がれるまで約65年の空白期間があります。

その期間は、ナポレオンが皇帝を自称してヨーロッパを侵略しまくっていた混乱期です。ハプスブルク家のマリー・ルイーゼがナポレオンの皇妃になっていましたね。マリー・ルイーゼはフランツ2世の娘です。ナポレオンも自称の皇帝の名に箔をつけるためハプスブルク家と姻戚関係を結びたかったのでしょう。

1273年にハプスブルク家のルドルフ1世が神聖ローマ帝国王に選出されて以来、1806年の神聖ローマ帝国消滅まで約530年に渡って、ほぼハプスブルク家が神聖ローマ帝国の皇帝の座を独占しました。神聖ローマ帝国が解散された後も、ハプスブルク家に統治されたオーストリア(・ハンガリー)帝国は1918年まで存続しました。

神聖ローマ帝国の終演が1806年としてそれではその第1帝国はいつから始まったのでしょうか、

日本の世界史教育では、962年のオットー1世戴冠を神聖ローマ帝国の始まりと見なしているようですが、ドイツの歴史学界では西暦800年のカール大帝戴冠を神聖ローマ帝国の始まりとするのが一般的なようです。

菊池良生版「神聖ローマ帝国」も第1章は西ローマ帝国の復活(=フランク王カールの戴冠)から始まって、オットー大帝の即位は第2章になっていました。

カール大帝戴冠から始まる1000年に渡る帝国史は3つの時期に区分されます。

すなわち、フランク王カールの皇帝戴冠から中世盛期に至る「ローマ帝国」期(800年-10世紀)、そしてオットー大帝の戴冠からシュタウフェン朝の断絶に至る「帝国」期(962年-1254年)、最後に中世後期から1806年にいたる「ドイツ国民の神聖ローマ帝国」期です。

分類された最後の区分が、神聖ローマ帝国皇帝の座をほぼハプスブルク家が手中にしていた時代です。

この3つの時期の重要人物について述べていきたいと思います。

今回は記事の量の関係で、今回は「ローマ帝国」期(800年-10世紀)のフランク王カールと「帝国」期の始祖オットー大帝だけに絞ります。

1)フランク王カールの皇帝戴冠

ヨーロッパ人は大きく3つの民族、ラテン人(ギリシア・ローマ人)、ゲルマン人(西ゴート、東ゴート、ヴァンダル、フルクンド、ランコバルド、アングル、サクソン、フランク、ノルマン等)、スラブ人(フン族等、英語の奴隷_slaveの語源となっています)

モンゴル系匈奴の一派とされるアッティラ王率いるフン人のヨーロッパ侵入(草原地帯の地域的気候変動が遊牧経済に打撃を与えたことが誘因となった侵入)に押し出されるようにして、主にバルト海沿岸に住んでいたゲルマン人が大移動を始めました。

3世紀のことで、地球の寒冷化に触発された東方からの蛮族の侵入という治安問題、統治能力の分裂からの東西ローマ帝国の分割統治、それに神学論争までもが加わり、コンスタンチヌス帝は、新首都をバルカン半島に造営し遷都をしてしまいます。コンスタンチノープル(新しいローマ)と名付けられた首都を設けたビザンツ帝国(東ローマ帝国)に比べ、取り残された西ローマ帝国は衰微しローマは見捨てられた旧都に成り下がってしまいました。

ローマ帝国が東西分割したのは395年ですが、この頃ゲルマン族の多くがビザンツ帝国に従属していました。そして旧西ローマ帝国内にゲルマン諸国を建国する動きが活発になってきます。そんな動きの中、476年にゲルマン人傭兵(西ローマ帝国の傭兵です)のオドアケルに攻撃され西ローマ帝国は滅亡してしまいます。 オドアケルは、東ローマ帝国の皇帝からイタリア支配とイタリア王の地位を承認され、東ゴート王国を成立させました。

ビザンツ(東ローマ)帝国は1453年まで存続しました。東西分裂から1000年以上存続したことになります。

一方の西ローマ帝国は東西分裂から100年も経たないうちに崩壊します。

ローマ教会は細々存続します。ローマ教会は存続を賭けて蛮族であるゲルマン人への布教に注力します。一方、東ローマ帝国の国教はキリスト教ですが、ローマ教会に対して上から目線です。後に東方正教会と名乗るコンスタンチノープルの教会はラテン語を解さないゲルマン人への布教にローマ教会が活用していた聖像等のイコンを禁じてしまいます。

西ローマ帝国が崩壊後はゲルマン人の活動が活発になってきますが、そんなゲルマン諸国の中でフランク族のクローヴィス王がローマ教皇と提携協調を決意します。

ローマ教皇は大規模な信者の確保と強大なビザンツ(東ローマ)帝国に対抗するための後ろ盾が必要でした。

一方、フランク王国は他のゲルマン諸族への統治のため箔をつけるため王位に対するローマ教皇の承認が欲しかったのです。

そんな中、イスラム・ウマイヤ朝を撃破し、またイタリアのゲルマン勢力のランゴバルド王国を討伐した後、ラヴェンナ地方をローマ教会に寄進したことから、ゲルマン・フランクの力が認められ、800年にローマ教皇レオ3世からカール大帝が320年もの間空位だった(正確には西ローマ帝国滅亡が476年でカール大帝の戴冠が800年なので空位の期間は324年)ローマ皇帝の冠を受けたのです。

教皇はビザンツ(東ローマ)帝国への対抗意識から、西ローマ帝国の復活としましたが、もはやラテン人を中心とした帝国ではなく、教皇(ラテン人)と皇帝(ゲルマン人)が協調する帝国でした。

それでも800年以降は西ヨーロッパ世界とビザンツ帝国の東ヨーロッパ世界の二極化が明確になります。

ちなみにカール大帝が治めたフランク王国は今の、ドイツ、フランス、北イタリア(南イタリアはビザンツ帝国の所領)がすっぽり入るという広大さでした。この頃のスペインはイスラム・ウマイヤ朝が治めていました。

しかしカール大帝の後、分割相続が進み、フランク王国は西フランク王国(フランス)、中部フランク王国(北イタリア)、東フランク王国(ドイツ)に分かれてしまいます。

余談ですが、ドイツ名のカール大帝はフランスではシャルルマーニュ(大帝)と呼ばれました。

世界の辛口白ワインの名酒といえばブルゴーニュになりますが、その中でもシャブリの特級(火打石の堅さ)、ムルソーの一級(藁の柔らかさ)、モンラッシェ(鋼の鋭さ)が有名です。ところが畑が狭いので生産量は多くありませんが、もう一つそれらに比肩できるワインがあります。コルトン・シャルルマーニュ(はしばみの実)です。

コート・ドール地方の真ん中あたり、コート・ド・ボーヌ地区が始まるところに孤丘がありその南斜面にコルトン・シャルルマーニュの畑があります。周りは赤ワインの畑ですが、この区画畑だけ傑出した白ワインを生みます。その畑を大帝が所有していたことを確認させる古文書が残っていることから、その名がつけられています。

ワイン愛好家たる者、ヨーロッパを統一し西ローマ帝国を復活させた英雄王の姿を思い浮かべながら、一度は飲む価値のある傑出したワインだと思います。

2)オットー大帝の戴冠

カール大帝のカロリング朝の血筋は、9世紀末から10世紀末にかけて、西、中、東フランク王国のそれぞれで断絶してしまいます。

ドイツ(東フランク王国)では911年にカロリング朝の血統が絶えました。そこでドイツの有力諸侯は選挙で国王を決めました。フランケン公コンラート1世が最初に選ばれ、次いでザクセン公ハインリヒ1世が選ばれます。オットー1世は、ハインリヒ1世の子供です。

オットー1世は世襲によって王位を継いだことになりますが、東方から侵入したマジャール人(ハンガリーの主要構成民族でフン族の後裔です。フン族が定住したのでフンガリアと呼ばれそれが地名のハンガリアの語源となりました)をアウスブルク近郊のレフィフェルトの戦い(955年)で撃退します。

民族移動が盛んな中世にあっては、戦闘に強い、戦時の指導者が選挙にしろ世襲にしろ歓迎されるようです。

オットー1世はさらに、ローマ教皇の求めに応じて混乱のイタリアに遠征し、カール大帝に倣い、ローマ皇帝ヨハネス12世からローマ皇帝の冠を受けます。962年のことです。

それで王権は強化できましたがカール大帝の版図のうちのイタリア・ローマ奪還は失敗してしまいます。フランスもカペー朝以降王制が固まり手を出すことはできませんでした。

歴史上、西ローマ帝国と呼ばれるものは3つあります。1つめは、テオドシウス帝時代の395年発足のもの、2つめはカール大帝の帝国、3つめがオットー1世の帝国です。

オットー1世の帝国は「神聖ローマ帝国」とも呼ばれましたが、その壮大な名前とは裏腹にドイツ1国だけの帝国でした。

ただ、教皇から承認されたはずのオットーは教皇選挙にも口出すなどして、皇帝の方が教皇よりも上の立場だということを力づくで示しました。

ヨハネス12世を廃して、新教皇レオ8世の登位を決め、ついでにベレンがリオ2世をイタリア王の座から引き下ろす荒業をやってのけました。イタリア支配のため、諸侯に権限をばらまきまがりなりにもイタリア王国を接収しオットー1世はドイツ王であると同時にイタリア王にもなりました。

ただ後々の皇帝対教皇の主導権争いのタネを蒔いてしまいました。

1024年には、オットー1世の血筋のザクセン朝が断絶し、選挙の結果、ザリエリ朝のコンラート2世がドイツ王に選出されます。コンラートは西フランクと中フランクにまたがっていたものの独立したブルゴーニュ王国の王家断絶の機に乗じてブルゴーニュ王になったため、コンラート2世はドイツ王国、イタリア王国、ブルゴーニュ王国を支配することになりました。カール大帝の復活西ローマ帝国に比べるとまだ小ぶりですが、「ローマ帝国」と名乗ってもなのれなくはない版図を持ちました。

オットー1世のザクセン朝から、ザリエリ朝、そしてシュタウフェン朝と世襲の王朝が約290年続きます。これを帝国の三王朝時代と呼びます。

この間、一貫して取られた政策が、帝国協会政策とイタリア政策です。帝国協会政策は教会組織を帝国政治機構に取り入れるもので、帝国の権力と教会の権力の血みどろの戦いを招く結果となりました。ローマ法王は軍事力を持ちませんが「聖務禁止」と「破門」という武器を持っていました。

ドイツ王で神聖ローマ帝国の皇帝でもあったハインリッヒ四世が三日三晩降りしきる雪の中に立ち尽くして法王に破門解除を乞うた「カノッサの屈辱」(1076年~1077年)という有名な事件がありました。

オットー1世の頃は、皇帝にとって都合がよかったはずの政策でしたが、「聖務禁止」と「破門」という武器で教皇が復権を遂げた後、第176代ローマ教皇イノセント三世(イノケンティウス三世、在位:1198年 - 1216年)は、その武器を駆使し西欧諸国に対して王権より教皇権が優位である事を証明するに至りました。教皇の最盛期とも言われ、「法王は太陽、皇帝は月」と言われました。

このイノセント三世が後見した少年が後にシュタウフェン朝最後のフリードリッヒ二世となります。

彼は35年に渡る治政の間、ドイツにいたのがわずか8年という神聖ローマ皇帝でした。イタリア政策の極端な例となりますが、ドイツ王がイタリア王を兼ねて、教皇による戴冠を取りつける必要から帝国必須の政策でした。そのためドイツは自然、不在統治となり、ドイツ諸侯の発言権が高まったことはやむを得ない結果でした。

1250年にフリードリッヒ二世が亡くなった後、ドイツの所領国家が割拠し、彼らが皇帝を選ぶ諸侯(選帝侯)となり、一時大空位時代と呼ばれる群雄割拠の対立時代を迎えます。こうした中で、1273年の有力諸侯にとって利害関係の小さいと思われた当時はマイナーだったハプスブルク家からルドルフ・フォン・ハプスブルクが1273年にドイツ王に選ばれ、大空位時代は終焉となります。

ただ、それですぐにハプスブルク家の神聖ローマ皇帝の世襲体制が確立したわけではありません。まだしばらく、ドイツ王位はハプスブルク家、ルクセンブルク家、ヴィッテルスバッハ家の持ち回りが続き、内戦が絶えませんでした。

そうした状況に終止符を打ったのが、カール四世(1316~78)が発した「金印勅書」でした。

中世後期から1806年にいたる「ドイツ国民の神聖ローマ帝国」期は、ハプスブルク家が神聖ローマ皇帝の座についていましたので、続きは「ハプスブルク家」の中で記述することになるかもしれません。

# by zoompac | 2018-10-15 08:56 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

読書「下町ロケット」ヤタガラス_いろいろな具材を盛り込み過ぎた感のある原作を、ドラマはどのようにすっきりした味わいに仕上げてくれるのか楽しみです!

f0090954_13394166.jpg半沢直樹シリーズですっかりお馴染みの勧善懲悪のドラマがこの下町ロケットにも脈々と流れていますね。「空飛ぶタイヤ」で暴かれていた一般常識の枠に収まらない「大企業の傲慢さ」もしっかり描かれていました。

大企業風を下請けに吹かせる嫌~な性格の帝国重工の的場俊一が次期社長候補として登場します。

映画「空飛ぶタイヤ」で、岸部一徳が演じていたホープ自動車常務取締役の狩野威のようなヤな人物なのですが、10月14日(日)の9時から始まるTBS日曜劇場のTVドラマでは神田正輝が演じることになっています。ちょっと迫力といやらしさに欠ける神田正輝だと思うのですがどうでしょう。ご本人は「一癖も二癖もあるこういう人物こそ演技のし甲斐がある。」と言っていましたが。原作では本当に嫌な奴でしたよ。

帝国重工で農業プロジェクトを立案するのは佃航平と仲の良い財前道生(吉川晃司)なのですが、的場俊一が上司風を吹かせて横からその企画を取ってしまいます。部下の手柄は俺のもの、プロジェクトの失敗は部下のせいって、典型的な嫌な奴です。

まあ、それにしても池井戸潤の発想は素晴らしいですね。自動運転+農業問題+高齢化というこれからの日本が解決しなければならない問題を切り取って少し先の未来社会ドラマの原作小説に仕立ててくれました。

そんな中にあって、佃航平の浪花節と義理・人情がしっかり根付いた人間ドラマにもなっていて1粒で2度美味しい仕立てになっているのも嬉しいですね。

池井戸潤の小説の特徴は、現代の社会・企業小説を時代劇の勧善懲悪風にアレンジしているってところです。

島津裕という佃製作所にないトランスミッションの技術を持った女性天才エンジニアが、いかにして佃製作所に迎え入れられるのか? あたりの展開が原作小説では興味深く描かれていました。

鼻から諸葛孔明を迎える劉備玄徳のような「三顧の礼」を想像してしまいましたが、そのあたりは読んでの、あるいは(ドラマを)観てのお楽しみにしてください。結構な紆余曲折があります。

しかし、イモトアヤコかあ~! 個人的には原作を読みながら戸田恵梨香か木村文乃あたりを想像していたのですが・・・。

その島津とギアゴーストという小ぶりながら技術力とビジネスモデルが売りの会社を共に立ち上げた伊丹大は、何故か存亡の危機(特許侵害で他社から訴訟)を救ってくれた佃航平に背を向け、義理に反する行為に出ます。そのあたりから業務運営の方針が食い違い、島津は伊丹と決別しギアゴーストを退社してしまうのです。伊丹を演じるのは尾上菊之助です。伊丹も島津も元は帝国重工の社員でした。

(下町ロケット「ヤタガラス」は、下町ロケット「ゴースト」の続編です。このあたりのコメントは、原作前編の「ゴースト」と後編の「ヤタガラス」と重複して書いていますので、悪しからず!)

伊丹が帝国重工を辞めた理由に的場俊一が大きく関わっています。そのあたりのいきさつは原作かドラマで確認してください。サラリーマンの「うらみ、つらみ、ねたみ、そねみ、いやみ、ひがみ、やっかみ」の七味がたっぷり振りかけられたいきさつがあります。本当に嫌な奴です、神田正輝が演じる的場俊一! こういうパワハラ風をブイブイ吹かせている人っていますよね、大概の大きな組織には。

ドラマでは立川談春演じる殿村直弘(佃製作所の経理部長)は、実家が農家という設定です。父が倒れ、農業を継ぐかどうかで悩みます。いずれにせよ、帝国重工と佃製作所のトラクター自動運転プロジェクトに大いに関わることになっていきます。

これから日本が取り組まなければならない農業問題もわかりやすく取り上げており、大企業vs下請け企業という構図、企業内派閥争いという社内政治に、国政を司る議員先生まで入り乱れて、幅広い守備範囲の小説になっています。

とにかくサクサクと読みやすく、私は一晩挟んで2日で一気読みしてしまいました。ただ話は多岐にわたってやや複雑です。池井戸潤もはりきって風呂敷を広げすぎたかなって読後感が残りました。

# by zoompac | 2018-10-12 09:05 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

大迫傑、5分台(2時間5分50秒)で日本新@シカゴマラソン

f0090954_13392911.jpg大迫傑が7日に行われたシカゴマラソンを男子の日本新記録となる2時間5分50秒で走り3位の表彰台に上がりました。

快挙ですね。設楽悠太(ホンダ)が2月の東京マラソンでマークした2時間6分11秒の日本記録を塗り替えました。

この二人は、同学年です。

設楽悠太が1991年12月18日生まれの26歳、大迫傑が生年月日1991年5月23日生まれの27歳です。

設楽が東洋大のエース、大迫が早稲田のエースとして箱根駅伝で活躍しました。

大迫は2011年の箱根1区区間賞で早稲田の優勝に貢献しています。この時の早稲田は、出雲、全日本も制し、史上3校目の3冠達成校となりました。大迫はもちろん全てに出場しています。

設楽悠太は、2012年の箱根7区と2014年の箱根3区を区間賞で走り、東洋大の優勝に貢献しています。いまだに箱根7区の区間記録保持者です。

他に、設楽悠太はハーフマラソンの日本記録保持者です。1時間00分17秒で走り2017年に日本記録を打ち立てました。

一方の大迫傑は、3000m(2014年、7分40秒09)、5000m(2015年、13分08秒40)そして、マラソン(2018年の2時間5分50秒)の日本記録保持者となりました。

それにしても、従来高岡寿成が保持していたマラソン日本男子記録を16年ぶりに更新する快挙が、2018年に2度続けて起きました。東京五輪に向けて幸先がいいですね。

ライバルが切磋琢磨してさらなる高み(世界の頂点)を目指して欲しいです。

# by zoompac | 2018-10-11 09:22 | スポーツ | Comments(0)

出雲駅伝2018 結果_蓋を開ければ青山学院の先行逃げ切り勝ち!

f0090954_09411442.jpg出雲大社正面鳥居前(勢溜)をスタートして出雲ドーム前でゴールする6区間45.1kmの、第30回出雲全日本大学選抜駅伝競走が10月8日の体育の日に実施されました。

なんだかんだといって青山学院が強かったですね。

史上初の大学駅伝3冠の2度目の達成という目標を原晋(すすむ)監督は掲げているようですが、恐るべき有言実行に向けて1冠目のハードルを越えました。

1,2区でトップにたって逃げ切りを図りたかった東洋大の作戦を、見事に出し抜いて、1区から一度もトップの座を譲らない先行逃げ切りを果たしたのは青山学院大でした。(写真は1区中継所をトップでタスキを繋いだ青学の橋詰大慧と受取る2区の鈴木塁人)

6区間中、1,2,4区で区間賞、3,5,6区で区間2位の盤石のレース展開でした。

東洋大も逃がした魚は大きかったですね。1区、2区に、東洋大の飛車角である相澤と西山を配しましたが、青山の橋詰と鈴木に押さえ込まれてしまいました。5,6区の2区間連続区間賞で追いすがった2位東洋大と1位青山学院との差はわずか12秒でした。接戦でした。

連覇の期待のかかった東海大は去年の優勝メンバー6人のうち阪口竜平(3年)、鬼塚翔太(3年)、三上嵩斗(4年)、松尾淳之介(3年)等4人の欠場が響きました。

去年の優勝メンバーでもあり区間エース候補でもあった2区の館澤亨次、4区の關颯人もそれなりに検討しましたが、それぞれ区間2位の走りで、その区間の1位を青山学院の鈴木塁人と吉田圭太に譲ってしまいました。

青山と東洋の2強に東海を加えた三つ巴の争いはこのまま全日本、箱根と続いていきそうです。

関西の立命館大の7位入賞も大健闘でした。(第5中継地点で、立命館10位、早稲田11位のタスキ渡しで、東西のエンジのユニフォームが並ぶ珍しい光景をTV画面で目撃できました。)
f0090954_09442893.jpg

1位:青山学院大学 2:11:58 
2位:東洋大学   2:12:10  
3位:東海大学   2:13:31
4位:拓殖大学   2:14:16
5位:帝京大学   2:15:02
6位:中央学院大学 2:15:04
7位:立命館大学  2:15:07
8位:城西大学   2:15:11

区間賞
1区(8㎞)
1位 橋詰 大慧 (4)    青山学院大 23:15
2位 相澤 晃 (3)     東洋大学  23:21
6位 西川 雄一朗 (3)   東海大学  23:35

2区 (5.8㎞)
1位 鈴木 塁人 (3)      青山学院大  16:26
2位 館澤 亨次 (3)      東海大学   16:29
6位 西山 和弥 (2)      東洋大学   16:54

3区(8.5㎞)
1位 Workneh Derese(4) 拓殖大学    25:17
2位 森田 歩希(4)    青山学院大  25:21
3位 山本 修二(4)    東洋大学   25:23 
12位中島 怜利(3)   東海大学   26:12

4区
1位𠮷田 圭太(2)     青山学院大 18:00
2位關 颯人(3)      東海大学  18:06
4位小笹 椋(4)      東洋大学  18:09

5区(6.4㎞)
1位今西 駿介(3)     東洋大学  18:30
2位生方 敦也(3)     青山学院大 18:48
3位郡司 陽大(3)     東海大学  18:51

6区(10.2㎞)
1位𠮷川 洋次(2)     東洋大学  29:53
2位竹石 尚人(3)     青山学院大 30:08 
4位湯澤 舜(4)      東海大学  30:18

# by zoompac | 2018-10-10 09:46 | スポーツ | Comments(0)

柔道100キロ超級の日本の救世主となるか 国士舘高校2年生の斎藤立(たつる)!?

f0090954_09515697.jpg
柔道男子100キロ超級の新星として、注目を浴びた22歳で明治大4年の小川雄勢でしたが、世界柔道選手権@バクー、アゼルバイジャンでは、なんとも気の毒な反則負け(立技からの危険視された関節技)を喫してしまいました。

相手方の選手が下手で小川の技から逃れようとして自ら関節技が決まってしまう方向に逃れた結果だったように見えたのですが、小に川はなんともほろ苦い世界選手権のデビューとなってしまいました。

2人目の代表の座を、6月の全日本を制することで勝ち得た原沢久喜(JRA)はなんとか面目躍如の銅メダルをもぎ取りましたが、絶対王者リネール不在のこの大会では、金メダルを確保して東京五輪代表の最有力候補に名乗りを上げるまでには至りませんでした。

階級トップの座を巡って、原沢と共に26歳でベテランの王子谷剛志(旭化成)や、世界柔道無冠の汚名挽回を図る小川雄勢との三つ巴が続きそうです。次なる戦いは11月23日~25日の柔道グランドスラム大阪です。来年の東京で開催される世界選手権の代表選考にあたって重要な大会となります。

東京五輪に間に合うかどうか微妙ですが、この階級の代表争いに参戦してきそうなさらなる若手が現れました。

それは、1984年ロサンゼルス、88年ソウル五輪95キロ超級金メダリストで2015年に54歳で死去した父の斎藤仁(ひとし)氏の次男で国士舘高校2年の斎藤立(たつる)です。

今年の春の全国選手権と金鷲旗高校柔道大会で、国士舘高校の団体戦2冠達成に大きく貢献しています。インターハイの団体戦では、金鷲旗の大将戦で破った天理の中野寛太(3年)に、決勝の代表選で敗れ三冠を逃しての準優勝でした。

インターハイの100㎏超級の個人戦では、その中野を3回戦で破って優勝しています。

また、9月9日に行われた全日本ジュニアでも、100kg超級の斉藤は大学生選手相手に3戦連続の一本勝ちで勝ち上がり、決勝でライバル中野寛太(天理高2年)と対戦し、左内股で「技有」を奪って優勝を決めました。

1年生でシニア大会デビューとなった昨年の講道館杯では3回戦敗退でしたが、今年の11月3日の講道館杯では虎視眈々と優勝を狙っています。

その講道館杯優勝をひっさげて、11月23日の柔道グランドスラム大阪では、小川、原沢、王子谷の3強で埋まった代表の座の4人目の枠に喰い込み、外国人選手も交えた激戦を制しあわよくば優勝したいと強く思っているようです。

講道館杯で好成績を上げることが、冬季ヨーロッパ国際大会の出場メンバーが選出・決定されることから、若手が世界に羽ばたく登竜門とされているのが講道館杯で、例年、世代交代の萌芽が興味深く観ることができます。

去年は小川雄勢が講道館杯で優勝するや、グランドスラム東京も制し、今年の体重別でも優勝で、あたかも彗星のごとく現れ、世界選手権(9月20日~27日@アゼルバイジャン・バクー)の代表の座に一番乗りを果たしました。

遅れて日本選手権を制した原沢も2人目の枠に入りましたが、王子谷は落選でアジア大会@ジャカルタに回りました。(アジア選手権で反則負けとなった王子谷は結果を残せていません。)

女子52㎏級の阿部詩も去年の講道館杯で優勝し、続く12月のグランドスラム東京、明けて2月のグランドスラムパリで優勝し、4月の選抜体重別で苦手の角田夏実に敗れましたが、世界選手権@バクーの代表の座の1番手に選ばれました。(その世界選手権では鮮烈の金メダルデビューとなりましたので、11月後半のグランドスラム大阪を制すれば、阿部はいち早く2019年の世界選手権@東京の代表に選ばれる可能性があります。)

斎藤立が、去年の小川雄勢や阿部詩と同じような2匹目の泥鰌となるかどうかに注目ですね。2年後の東京五輪に向けて代表資格を大きくアピールできる来年の柔道世界選手権の代表の座を得るための第1歩がこの講道館杯です。

新手の有望株の活躍に期待したいです。

バルセロナオリンピック95kg超級銀メダリストで元世界チャンピオンの小川直也を父に持つ小川雄勢とロスとソウルの五輪連覇の斎藤仁の次男の斎藤立のサラブレッド対決が早ければグランドスラム大阪でみられるかもしれません。楽しみです。

この若手二人に、学生時代からのライバルの原沢と王子谷のベテラン二人がどう立ちはだかるのかにも大いに興味を掻き立てられます。

# by zoompac | 2018-10-09 10:03 | スポーツ | Comments(0)

映画 「終わった人」_真面目さが一層滑稽に映る舘ひろしの演技を笑いながらも、明日は我がと身につまされる映画!

f0090954_08474633.jpg6月の公開時には観なかったのですが、主演の舘ひろしが海外の賞を取ったとかを記念して有楽町の丸の内TOEIで9月から再上映していたので観ました。

脚本家・内館牧子による同名小説を原作とした映画です。「定年」を迎えたシニア世代が、第2の人生とどう向き合っていくのか、そのとまどいを舘ひろしと黒木瞳の主演、「リング」の中田秀夫監督のメガホンでコミカルに描いていました。

定年を迎えても終われない人生に輝きを取り戻そうと悪あがきをする様を、舘ひろしが演じて、なんとなんと「鉄道員(ぽっぽや)」で高倉健さんが受賞して以来19年ぶりとなるモントリオール世界映画祭の最優秀男優賞に選ばれていました。同時に岡田准一が亡き妻への愛と忠義のために剣を振るう侍役で主演した「散り椿(つばき)」(木村大作監督)も審査員特別グランプリを獲得していました。

柴田恭兵と共演の彼の代表作である「あぶない刑事(デカ)シリーズ」もほとんど観ていなく、ダンディな舘ひろしとの接点は、帝国ホテルのハンバーグ好きというくらいの私には、この映画の舘ひろしの何が外国人審査員に認められて最優秀男優賞なのか今ひとつ腑に落ちませんでした。日本人観客の1人としてダンディなイメージをかなぐり捨てて、ダメな勘違いオヤジの演技というギャップの大きさは理解できるのですが・・・・。

東大卒で大手銀行に勤めエリート街道まっしぐらのはずだった田代壮介(舘ひろし)は同期のライバルに負け、出世コースから外れ、子会社に出向させられてしまいます。そのまま銀行に戻ることなく、彼はついに定年の日を迎えてしまいます。記憶違いでなければ、63歳で定年を迎えたという設定だったと思います。

仕事一筋だった壮介は、翌日から時間をもてあましてしまいます。公園、図書館、スポーツジムなど時間をつぶすために立ち寄った先には老人ばかりです。確かに、私の居住地区(江戸川区清新町)の図書館やスポーツジムにも老人は多く、妙に共感というか親近感が持てるシーンでした。

美容師として忙しく働く妻・千草(黒木瞳)に愚痴をこぼし、次第に距離を置かれてしまい、千草や娘・道子(臼田あさ美)から「恋でもしたら?」とからかわれてしまいます。

夢なし、趣味なし、仕事なし、そして我が家に居場所なしの4重苦の壮介は一念発起し、文学を学ぶために大学院を目指そうとします。

その準備のため訪れたカルチャーセンターの受付の浜田久里(広末涼子)と郷里(岩手)が同じだったことから親しくなります。さらに、通い始めたスポーツジムで知り合ったITベンチャー企業の若社長から会社の顧問を依頼されます。

定年を過ぎて、生前葬の「終わった人」になりかけた壮介の人生に転機が訪れました。

仕事に、恋に順風満帆の第2の人生に思えたのも束の間・・・・そうは問屋がおろさないというドラマでした。

個人的には、広末涼子の演じた浜田久里がよかったですね。女の不可解さを上手く演じていました。設定は、郷里の宮沢賢治のような童話作家になる夢を持ちながら、カルチャーセンターで働いている35歳の独身女性でした。

臼田あさ美が演じる壮介の娘・道子の辛辣な言葉も壮介同様?胸にぐさりと突き刺さりました。

「パパ、言っとくけど、世の中のオヤジの九割はメシだけオヤジだよ。ま、可哀想だから1回くらいいいかってケースはあるけどさ、それは別に恋愛じゃないから。メシ代!」・・・・なんておっかない~!

壮介とほぼ同世代で、片足がまだ職場に残っている私です。壮介が語る、良寛、辞世の句 「散る桜、残る桜も散る桜」も印象に残りました。

職場と墓場の間に置かれた身であることをわきまえながらもそれなりに刺激的なことを求めて生きたいですね。壮介のように。

# by zoompac | 2018-10-05 10:16 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

読書 「日日是好日」森下典子_これを原作とした黒木華主演、樹木希林共演映画がまもなく公開です。

f0090954_08465140.jpgエッセイスト森下典子が約25年にわたり通った茶道教室での日々を綴り人気を集めたエッセイです。

副題に「お茶が教えてくれた15の幸せ」とありました。

森下典子自身がお茶を学び始めた当初から、25年学び続ける過程で発見したことを15章構成のエッセイにまとめてあります。

まえがきに、フェリーニの「道」という1954年の大道芸人カップルのイタリア映画を引き合いに出して、観るたびに違った感想を持ったことを語っています。

世の中には「すぐわかるもの」と「すぐにはわからないもの」があって、後になって少しづつじわじわとわかりだし、わかるたびに自分が見ていたのは、全体の中のほんの断片に過ぎなかったということに気づくというのです。

それが、彼女にとっての映画「道」であり、また「お茶」の世界もそうであると言及していました。上手い例えだと感心しました。

(フットワークのいい私は、さっそくフェリーニの「道」をTsutaya DiscasでDVDを借りて観ました。今回で2回目なのですが、確かに味わい深い作品ですね。ツレを大事にしないと後悔するな・・・と殊勝な気持ちになりました。)

単なる行儀作法だと思っていた「お茶」のお稽古から、お茶を通して「春夏秋冬」を嗅ぎわける能力が芽生え、厳格や約束事に縛られた窮屈な茶道の中に、個人のあるがままを受け入れる大きな自由があることを発見する、いわば一つの道を究める体験記になっています。

「お茶は、季節のサイクルに沿った日本人の暮らしの美学と哲学を、自分の体に経験させながら知ることだった。本当に知るには、時間がかかる。けれど、「あっ、そうか!」とわかった瞬間、それは、私の血や肉になった。」

「お茶をわかるのに時間制限はない。3年で気づくも、20年で気づくも本人の自由。気づく時がくれば気づく。成熟のスピードは人によって違う。理解の早い方が高い評価をされるということもなかった。理解が遅くて苦労する人には、その人なりの深さが生まれた。」・・・これは特に気に入りました。心に響くいい言葉です!

「自分で一つ一つ気づきながら、答えをつかみ取ることだ。自分の方法で、あるがままの自分の成長の道を作ることだ。」

「お茶は、人間という生きものの不完全さこそ丸ごと許容してくれる。」

「稽古は回数なのよ。一回でも多くの数を重ねることよ。『習うより慣れろ』ってよく言うでしょ。」「頭で覚えちゃダメなの。稽古は、一回でも多くすることなの。そのうち、手が勝手に動くようになるから。」

「突然だった。何も考えていないのに、手が動く。まるで何かにあやつられているみたいだった。だけど、なんだか気持ちいい。」

「天気の日も雨の日も、すべていい日」という意味の表題「日日是好日(にちにちこれこうじつ)は、「さよなら渓谷」「まほろ駅前多田便利軒」などの大森立嗣が監督で映画化されます。黒木華主演、樹木希林、多部未華子の共演です。9月15日に亡くなった樹木希林が、茶道の武田先生役です。

最近、NHKで「樹木希林を生きる」という特集放送をやっていました。希林さんが亡くなる1年前からのドキュメンタリーで、山崎努さんとの共演の「モリのいる場所」、カンヌ国際映画祭において、最高賞であるパルム・ドールを獲得した「万引き家族」、そしてこの「日日是好日」等の映画撮影の裏話がたっぷり盛り込んでありました。今から思えば、希林さんも自分の余命もそろそろと悟っていたのかもしれません。

彼女の遺作となるのは、この「日日是好日」ではなく、来年公開予定の「エリカ38」です。タイで逮捕された“つなぎ融資の女王”こと山辺節子受刑者のニュースから樹木希林がアイディアを出して作った作品のようです。逮捕当時62歳にも拘らず、高い女子力で38歳で通していた女性を浅田美代子が演じ、樹木希林がその母親役で出演するようです。この撮影シーンもドキュメンタリーで紹介されていました。

「日日是好日」の本の話に戻ります。

作者の突然死で廃刊になった和菓子職人の漫画「あんどーなつ」がお気に入りだったことから、以前からこの本にも興味はありました。和菓子とお茶と日本の四季折々の取り合わせにいろいろ気づくことの多い漫画でした。この原作本の冒頭にも四季折々のお菓子や茶器等の写真があり興味を引かれるまま購入したものの最近まで積どくになっていました。

この映画「日日是好日」の公開がいいきっかけになってくれました。まえがきのフェリーニの「道」のたとえ話に惹かれて、この本を一気に読みました。稽古事において「学び」の神髄に触れたような気がしました。読む人によって様々に感じ入ることのできる含蓄の深いエッセイだと思います。

銀座シネスイッチで先行上映が今週末の10月6日~8日の3日間、そして全国公開は10月13日土曜日です。

# by zoompac | 2018-10-04 09:34 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

世界柔道@バクーで70㎏級の新井千鶴が貫録の連覇達成!

f0090954_09103685.jpg去年の女子70㎏級の世界選手権の覇者・新井千鶴(三井住友海上)の強さが際立っていました。連覇しました。

去年の世界選手権を制した後は、国内でも海外でも取りこぼしが多く、今回の世界選手権出場も、去年の覇者ということで評価され、代表としては大野陽子が第一で新井千鶴は第二代表という位置づけでした。

あまり期待をしないで観ていたのですが、そこには新生・新井千鶴がいました。メンタルも体幹も鍛え抜かれているとの印象を強くしました。ひょっとしたら、今このときが新井の一番強いときのような気もします。

自分が仕掛けた技を相手が返そうとして崩れた体勢をさらに返して仕留めたシーンを準々決勝、準決勝でみました。今までの新井だったら返し技に屈していたかもしれません。

準々決勝でリオデジャネイロ五輪銀メダル、世界女王3度(2009、’13,’14)、のジュリ・アルベアル(コロンビア、リオ五輪銀メダリスト、’15、’17、そして今回’18と世界柔道大会3度連続銅メダル、32歳))に優勢勝ちしました。

アルベアルの小外掛けを浮き腰風に切り返して相手の片肩を畳に押し込み「技あり」を奪取です。試合開始1分で奪ったその「技あり」を時間いっぱい死守しての勝利となりました。アルベアルとは昨年の世界選手権の準決勝でも対戦しており、リベンジに燃えていたアルベアルは昨年の世界女王新井に返討にされました。

準決勝では昨年2位のマリア・ペレス(プエルトリコ)に一本勝ちでした。大内を仕掛けた新井の右足をペレスが払って返そうとしましたが、新井はバランスを崩すことなくけんけん大内で相手を畳に仰向けに押し倒しました。マリア・ペレスも昨年のリベンジを虎視眈々と狙っていたと思うのですが、新井は危なげなく退けました。新井の身体能力の高さを感じた一本勝ちでした。

決勝で対戦した新鋭マリー=イヴ・ガイ(フランス)は強かったですね。この世界選手権では最も手ごわい相手でした。新井の奥を取って組手でも常に優位に立っていました。

新井は試合開始早々奥を叩かれ引き付けられて苦しい展開でした。相手が投げようとしたところを逆に相手の前に脚を入れてこらえようとしたところを小外刈りで「技あり」を取られてしまいました。

個人戦の後の最終日の団体戦で大野陽子がマリー=イヴ・ガイと戦ったときも同じ小外刈りか小内狩りで敗れました。投げにきたマリーを反り返って裏投げを仕掛けようとした大野でしたがそこをドンピシャに小内か小外で刈られての一本負けでした。マリー=イヴ・ガイが投げで仕掛け、相手が踏ん張ってこらえる瞬間を狙っての電光石火の小外刈り(小内狩り)に要注意です。f0090954_09105414.jpg

「技あり」を先行されたものの新井は落ちついていました。その後、「技あり」を取り返します。新井が見せた技は「跳ね腰」でしょうか、「腰車」でしょうか、相手を釣りあげて自分の腰に乗せて投げて「技あり」を取り、そこから相手の袖を離さず上半身を決めて寝技に移行しての立技+寝技押え込みの合わせ1本の逆転勝ちでした。

去年の世界柔道を制して以降の不調ぶりが嘘のような強さで勝ち上がり、当たり前のように連覇を達成してしまいました。

同じ70㎏級だった上野雅恵が、2001年@ミュンヘン、2003年@大阪で連覇をして以来、13年ぶりの日本人女子選手の世界選手権連覇の快挙でした。

女王の風格さえ感じさせる勝ちっぷりでした。

不覚をとって敗者復活に回った大野陽子は、何とか3位をもぎ取りました。早くもグランドスラム大阪で(新井を破って)優勝することに気持ちを切り替えたようです。

このところ新井との直接対決で2連勝している大野陽子にとって、五輪代表争いに大きくかかわる、来年の世界選手権@東京のチケットを入手するためにはグランドスラム大阪で是が非にでも新井を倒して優勝したいとこでしょう。

一方、新井は、世界選手権の連覇達成です。これでグランドスラム大阪で金を取れば、早々と来年の世界選手権の代表選出が決定することになりました。五輪代表候補に近づく大きな一歩を残しました。

# by zoompac | 2018-10-03 09:12 | スポーツ | Comments(0)

2018年9月のスポーツ記事の総括_世界柔道選手権@バクーで参加した日本女子選手9人全てがメダルを入手!

世界柔道選手権@バクーでは日本女子選手の活躍が目を引きました。7階級中5階級で金メダル、出場9人全てがメダリスト(金5、銀3、銅1)となっています。

48kg級  渡名喜風南(パーク24)銀メダル
52kg級  阿部詩(夙川学院高校)金メダル、志々目愛 (了徳寺学園職) 銀メダル
57kg級  芳田司 (コマツ) 金メダル 
63kg級  田代未来(コマツ) 銀メダル 
70kg級  新井千鶴(三井住友海上)金メダル、70kg級 大野陽子(コマツ) 銅メダル
78kg級  濵田尚里 (自衛隊体育学校) 金メダル
78kg超級 朝比奈沙羅(パーク24)金メダル 

月変わりの10月になってしまいますが、70kg級の新井千鶴の世界柔道選手権@バクーでの活躍は記事にしておきたいと思っています。それほど新井の強さは際立っていました。

次の柔道の大きなヤマ場は若手の登竜門である11月3日の講道館杯です。

有力な若手サラブレッドが2人います。

男子100㎏超級では、1984年ロサンゼルス、88年ソウル五輪95キロ超級金メダリストで2015年に54歳で死去した父の斎藤仁(ひとし)氏の次男で国士舘高校2年の斎藤立(たつる)です。今年のインターハイ、全日本ジュニアのチャンピオンです。

父をバルセロナオリンピック71kg級金メダリストの古賀稔彦とする73㎏級の古賀颯人(日体大3年)は、9月29日の学生体重別を制しています。

その一方で、11月23日の柔道グランドスラム選手権への出場権を賭けて、講道館杯に挑むリオ五輪代表者もいます。男子81kg級の永瀬貴規(旭化成)と女子57kg級の松本薫(ベネシード)です。

8月25日~26日行われた第48回全日本実業柔道個人選手権大会で復活優勝とはなりませんでしたが、それぞれ2位入賞で、講道館杯への出場権を得ました。(52㎏級の中村美里は、講道館杯出場枠の4位内入賞が叶いませんでした。)

若手とベテラン入り乱れての講道館杯での新旧対決が楽しみです。11月3日です。

柔道
* 高校3年生 阿部詩がバクー世界選手権で初優勝の鮮烈デビューを飾る!
[ 2018-09 -25 09:29 ]
* 世界柔道女子57㎏ のケツ股炸裂の芳田司が準決勝でライバル出口クリスタを破って悲願の初優勝!
[ 2018-09 -26 09:29 ]

相撲
* 稀勢の里、鼻血の四連勝!は戦術変更の賜物?
[ 2018-09 -13 09:29 ]

テニス
* テニス 全米オープン2018 _錦織圭が2014年のこのメジャー大会で落とした忘れ物を取りに来た~!?
[ 2018-09 -07 09:35 ]
* テニス界のライジングスター大阪なおみが驚天動地の全米OPメジャータイトル初奪取の後・・・涙ながらの印象深い優勝インタビューを披露!
[ 2018-09 -10 10:17 ]

総括
* 2018年8月のスポーツ記事(10本)_バドミントン・桃田賢斗とナガマツペアの世界選手権初優勝、吠えた熱闘甲子園の吉田輝星投手@秋田・金足農とアジア大会金6個でMVPの池江璃花子の活躍した8月
[ 2018-09 -04 09:36 ]

# by zoompac | 2018-10-02 09:03 | スポーツ | Comments(0)

2018年9月の読書と映画の総括

2018年9月の読書は、たんたんと司馬遼太郎の「翔ぶが如く」と塩野七生の「ローマ人の物語」を読み進めただけにとどまりました。

10月は、司馬遼太郎の「翔ぶが如く」の最終巻・十巻、塩野七生の「ローマ人の物語7 勝者の混迷(下)」の他にドラマや映画の原作本を3冊読む予定です。

ドラマの原作本は、10月5日金の夜9時からの日経ドラマスペシャル「琥珀の夢」の原作である伊集院静の「琥珀の夢 小説 鳥井信治郎」と10月14日スタートの「下町ロケット」の原作本の池井戸潤著「下町ロケット ヤタガラス」です。

このドラマの原作は、「下町ロケット ゴースト」(これは8月に読了しました)と「下町ロケット ヤタガラス」(9月28日に刊行されました)の2冊になります。

「下町ロケット ゴースト」に登場している天才女性エンジニア「島津裕」をドラマではお笑いタレント「イモトアヤコ」が演じると知ってがっくりきていました(私のイメージと大きく離れていたため)が、太眉を外したすっぴんイモトの意外な美しさを指摘され期待が少し出てきたところです。

もう1冊は、銀座シネスイッチで10月6日~8日先行上映、13日全国公開予定の「日日是好日」の原作本です。森下典子著の「日日是好日 お茶が教えてくれた15の幸せ」です。エッセイスト森下典子が約25年にわたり通った茶道教室での日々を綴り人気を集めたエッセイです。

監督は「さよなら渓谷」「まほろ駅前多田便利軒」などの大森立嗣。主人公の典子役を黒木華が、いとこの美智子役を多部未華子演じます。そして茶道の武田先生を演じるのは9月の18日に75歳で死去の記事で取り上げた樹木希林です。2018年は「モリのいる場所」や「万引き家族」で元気な演技をスクリーンで見ていたのに突然の訃報でした。

10月の総括には、これらの本、ドラマ、映画の記事が並ぶことになりそうです。

さらに、歌舞伎役者を扱った吉田修一の最新刊「国宝」(上下)や、A・J・フィンの米国ベストセラー小説「ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ」等が気になっています。前者は先週土曜日の王様のブランチで特集されていました。後者は、ノワール映画の古典が物語に投射されているそうで、小説と映画ファンは必読だそうです。

読書(2冊)
* 読書 「翔ぶが如く(九)」司馬遼太郎_1877年の2月15日~9月24日までの約7ヶ月の西南戦争の詳細が8巻から10巻に渡って書かれています。
[ 2018-09 -14 08:44 ]
* 読書「ローマ人の物語6 勝者の混迷(上)」塩野七生
[ 2018-09 -27 08:47 ]

映画(2本)
* 樹木希林さん死去 75歳
[ 2018-09 -18 09:43 ]
* 映画「検察側の罪人」_二宮和也の演技にビビりました!
[ 2018-09 -21 10:22 ]
* 映画 アントマン&ワスプ_これはヒーローの活躍+父娘の絆+恋愛(アントマンとワスプ)の一筋縄ではいかない物語
[ 2018-09 -28 09:19 ]

TVドラマ
* TBS火曜ドラマ「義母と娘のブルース」_いよいよ大詰めです。来週が最終回となりました。
[ 2018-09 -12 10:08 ]
* TVドラマ 懐かしのバブル時代を映し出す「東京ラブストーリー」の再放送!
[ 2018-09 -20 09:08 ]

総括
* 2018年8月の読書と映画の総括_読書は「下町ロケット ゴースト」、映画は「カメラを止めるな」が面白かった!
[ 2018-09 -03 09:39 ]

# by zoompac | 2018-10-01 09:58 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)
RELEASE INFORMATION NEW ALBUM

[通常盤]「Now On Sale!!」
TOCP-66380/¥2,548(税込)

[DVD付 初回生産限定盤]
「Now On Sale!!」
TOCP-66381/¥3,500(税込)

NEW SINGLE
WMP HIGH LOW
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