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カテゴリ:読書・映画・音楽( 1470 )

映画 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」_暗い暗~い映画!

f0090954_05500570.jpg今年のアカデミー賞で主演男優賞と脚本賞を獲得した作品です。 作品賞と助演男優賞の「ムーンライト」に匹敵する暗~い映画でした。 かってのハリウッド映画の象徴とされたアメリカンドリームのかけらも感じられない映画でした。

主演男優賞のケイシー・アフレック(ベン・アフレックの弟)の役をマット・ディモンが演じる予定だったようですが、この寡黙で無骨な男の孤独に寄り添う演技はケイシーで正解だったんじゃないかな。 ここまで気まずい沈黙に耐えられる主人公は暗さを超えて滑稽でさえありました。

故郷マンチェスター・バイ・ザ・シーという海辺の町に居づらくなった男が、車で約1時間半離れたボストン近郊のアパートで雪かきや電気、配水管工事等の何でも屋として、心を閉ざしながら孤独に生きています。 しかし、兄の死をきっかけに、故郷に戻ることになり、そこで甥の面倒を見ながら過去の悲劇と向き合っていく姿が描かれていました。

16歳の甥の後見人を兄の遺言で託された主人公でしたが、故郷の町へ留まることがいかにつらい事かってことが、彼がその町で経験した過去の壮絶な悲劇がフラッシュバックによって観客に明らかにされていきます。

心のトラウマがおさまるまでにはまだ十分な時間が立っていない中、町の風景やすれ違う人々につらい過去の記憶が呼び起されます。 甥との将来のあり様を考えたり、甥との会話で甥の成長に戸惑いながらも心を開いて逆に慰められているようでもありましたが、やはり過去に負った心の傷は大きすぎました。 不器用な男の痛い生き様が、リアリスティックな説得力をもって描かれていました。

マンチェスターの海や海辺(バイ・ザ・シー)の町の風景も印象的で目にしみました。越えようとしても簡単に乗り越えられない過去の悲しみが胃の腑にずしんとくる映画でした。

by zoompac | 2017-05-22 05:52 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

不滅のラブロマンス映画「カサブランカ」について_実在のモデルがいた?

f0090954_08454106.jpg私の中では、「タイタニック」と「ローマの休日」と並ぶラブロマンス三大作品の1つがこの「カサブランカ」(1942)です。

主題歌の「アズ・タイム・ゴーズ・バイ("As Time Goes By")」がいいですね。「Here's looking at you, kid.(君の瞳に乾杯)」等の名セリフもいっぱい詰まっています。

私のお気に入りはリックを訪ねてきた女性に、リックがつれなく返事をする場面のセリフです。

(女性)「昨日なにしてたの?」(リック)「そんな昔のことは覚えていない」

(女性)「今夜会える?」(リック)「そんな先のことは分からない」

一度はこのセリフを使って決めてみたいと思ったこともありましたが、使う機会がないまま還暦を過ぎてしまいました。

老人ホームに入ったら使えるかもしれませんね。

(女性看護師)「昨日なにしてたの?」(私)「そんな昔のことは覚えていない」

(女性看護師)「今夜なにするの?」(私)「そんな先のことは分からない」

今、元毎日新聞ウィーン支局長だった塚本哲也氏の「エリザベート ハプスブルク家最後の皇女(下巻)」を読んでいますが、ナチスに追われる抵抗運動の指導者ヴィクター・ラズロ(ポール・ヘンリード)とその妻、イルザ・ルンド(イングリット・バーグマン)には実在のモデルがいたそうです。

ラズロのモデルはチェコ国籍のリヒャルト・クーデンホーフ・カレルギー伯爵(1894年11月16日 - 1972年7月27日)です。写真を見る限りハンサムですね。f0090954_08453166.jpg

クーデンホーフ家はオーストリア・ハンガリー帝国の貴族でカレルギー家はポーランド貴族の家系です。 彼の父はハイリンヒ・クーデンホーフ・カレルギー伯爵で駐日オーストリア大使として明治時代の東京に着任していました。母はゲランの香水「ミツコ」の命名で有名な青山光子(ミツコ・クーデンホーフ)です。

彼女は夫の帰国の際にオーストリアに渡りウィーン社交界の花形として脚光を浴びました。ボヘミヤ領地の城で伯爵夫人として暮らした彼女も文化・民族の壁を越えていたという意味で息子リヒャルトの思想に影響を及ぼしたのかもしれません。ちなみにリヒャルトは東京生まれで栄次郎という名(ミドルネーム)を持っています。

リヒャルトは、1923年に「汎ヨーロッパ主義」を著しセンセーションを起こします。その翌年に今のEUの原型となる汎ヨーロッパ会議を設立しました。

しかし、民族主義のドイツのヒトラーにとって「汎ヨーロッパ主義」は邪魔であり、1938年のオーストリア併合後彼はドイツにとっての危険人物としてナチスからマークされました。

チェコスロバキア、ハンガリー、ユーゴ、イタリアを経てスイスへ逃避行します。さらにフランスに渡ってパリを本拠に活動していましたが、1940年フランスがドイツの手に落ちるとスイス、ポルトガルを経てアメリカに逃げのびました。

イルザのモデルはウィーンの美人舞台女優イダ・ローランです。

リヒャルトとイダ夫妻は実際にオーストリーから逃れる際に、モロッコ経由亡命するという予定もあり、そこから「カサブランカ」のアイディアが生まれたとの説もあります。

当時のアメリカの大統領ルーズヴェルトはリヒャルトへのヴィザの支給を渋っていたようです。単に「汎ヨーロッパ主義」の考えに反対だったのか、リヒャルトに敵国である日本人の血が半分流れていたことを懸念していたのか定かでありません。

夫妻はリスボンでの渡米工作に行き詰って、闇の渡米パスポートとヴィザを入手できる北アフリカのカサブランカに渡ることを決意した矢先、アメリカの大学から教授として招聘するとの電報が届いたのです。(カサブランカというかモロッコはフランス領になる前、ポルトガル領でカサブランカの街つくりはポルトガル人によって行われたためポルトガル語の地名になっています)

クーデンホーフ・カレルギー夫妻が渡米すると、彼らのスリルに満ちた反ヒトラーの逃避行がニューヨークタイムスの報道によって大評判になり汎ヨーロッパ主義の支持者も増え熱烈な歓迎を受けました。それにあやかってハリウッドの映画界も反ナチスの命がけの脱出逃避行と愛妻イダ・ローランのロマンスをもとに映画「カサブランカ」を作りあげたのです。

ただ、映画を観る限りは、その逃避行はあくまで背景説明に使われ、アメリカを象徴するハンフリー・ボガードが三角関係に悩むイルザから黙って身を引いたって感じで、ラズロはあくまで脇役でしたね。 うがった見方をすると映画の題名カサブランカもモロッコの最大の都市名ではあるんですが、アメリカの大統領の官邸である「ホワイトハウス」を暗に象徴しているように思えます。

by zoompac | 2017-05-21 08:47 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

NHK海外ドラマ「SHERLOCK」シリーズ2_The womanが勝負服で登場します!

f0090954_06310178.jpg昨日に引き続き「SHERLOCK(シャーロック)」のお話しです。

明日の土曜日が、シーズン1の第3話目で、シャーロックの難敵モリアーティ(アンドリュー・スコット)が登場します。そして来週からシーズン2の再放送となります。

NHKBSプレミアム海外ドラマの番宣に、「ロンドンを疾走する現代のシャーロック・ホームズ、人気ドラマ第2弾!シャーロックが恋におちる?「あの女(The woman)」と呼ばれる大胆不敵な女性が握る国を揺るがす写真とは?」

というなんとも興味をそそられる言葉が並んでいました。

「シャーロックとジョンは突然、バッキンガム宮殿に連れて行かれる。シャーロックの兄マイクロフトが現れ、匿名の依頼人は「高名な方」で、国家の一大事だと告げる。依頼内容は、性的サービスを提供し、「あの女」と呼ばれる女性アイリーン・アドラーが持つ写真を奪うこと。ある若き女性の不名誉な写真だ。シャーロックは、王室を相手に自ら写真の存在を知らせてきていながら、なにも要求していないアイリーンに猛烈な興味を抱く。」

と簡単な概要も添えられていました。

ほとんど女っ気のないホームズドラマのシリーズで、唯一のヒロインっぽい女性キャラといえば、女嫌いという定評のシャーロックが例外的に一目置いた女性アイリーン・アドラーです。

2009年公開の映画「シャーロック・ホームズ」並びに2011年公開の続編「シャーロック・ホームズ シャドーゲーム」では、レイチェル・マクアダムスがアイリーン・アドラーを演じていました。ちなみに、映画版のシャーロック・ホームズは、ロバート・ダウニー・Jrで、相棒で同居人のジョン・ワトスン博士は、ジュード・ロウが演じています。

映画版のアイリーン・アドラーはプロの泥棒って設定だったと記憶していますが、BBCTV版では、高級娼婦のSMの女王様として登場するようです。 (原作のアイリーン・アドラーはオペラ歌手兼山師でしたので、BBC版のアレンジは大胆ですね。 大歓迎ですが。)

シャーロックと初対面の場面では勝負服で登場とありましたので、ポリ塩化ビニルのボンデージスーツかと想像したところなんとなんとあのBBCがアイリーン・アドラーを演じたララ・パルヴァーという役者を全裸で登場させているそうですよ。文句のつけようがない究極の勝負服ですね。

映画版は、2009年と2011年の二作止まりでその後の続編が制作されなかったのは、レイチェル・マクアダムスの露出不足に違いないと納得していましたが、なんと第三作目が始動しているようです。撮影開始が今年末か来年早々で、公開は2019年以降のようです。監督は、第1作、2作に続いてガイ・リッチー。 前作で、モリアーティ教授に毒殺されたはずのアイリーン・アドラーが生きていたということで、レイチェル・マクアダムスも登場です。今度こそ、レイチェル・マクアダムスの究極の勝負服が拝めるかも。

BBCTV版のアイリーン・アドラーの究極の勝負服は、5月27日の夕方5時からNHKBSでお披露目です。

by zoompac | 2017-05-19 06:31 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

TVドラマ 「Sherlock(シャーロック)」_ぶっ飛びに面白い!

f0090954_06102556.jpg現代のロンドンを舞台に、名探偵シャーロック・ホームズが活躍する大ヒットドラマです。 そのシーズン4が、7月8日からNHKBSプレミアムで新シーズンとして始まる予定です。 その新シーズンの放送に先駆け、今、土曜日の夕方5時~6時半にこれまでのシーズン1~3までの作品が集中再放送されています。

シーズン1の3話中の2話まで観ましたが参りました。 ぶっとびに面白いです。

シャーロックがスマホやGPSを使うって現代版の設定も、シャーロックを演じるベネディクト・カンバーバッチの自己チューのエキセントリックぶりもぶっ飛んでいます。 その中でも私が気に入ったのはなんといっても助手というか相棒のジョン・ワトソンを演じるマーティン・フリーマンです。

ジョン・ワトソンはアフガニスタンで従軍をしていた若い軍医という設定で、トラウマを抱えてロンドンに帰ってきたところを、奇人・変人のシャーロックにルーム・シェアの相手に誘われます。

心の病から手が震え、杖がなくては歩けなかったワトソン君ですが、胡散臭い連続自殺事件に奔走するシャーロックの相棒として動き回るうちに手の震えも脚も治ってしまいます。

緊張のない平和な日常生活そのものが彼のストレスだったのですね。 常に戦闘モードの緊張・興奮が必要なこれまたエキセントリックな人物造形に仕立て上げられたなんとも素敵なワトソン君でした。 シーズン1の1話の「「ピンク色の研究」でシャーロックが犯人に殺されかけたときその犯人を離れた場所から撃ち殺すワトソン君の銃の腕も見事でした。

このドラマのシーズン1は2010年のBBCですから、マーティン・フリーマンが、2012年、ピーター・ジャクソン監督の映画「ホビット」(2012~2014 三部作)で主役のビルボ・バギンズを演じるより前にワトソン君だったのですね。

そういえば「ホビット」には、ベネディクト・カンバーバッチも邪竜スマウグ役で出演していました。

ちなみにIBMが誇る人工知能スパコン「ワトソン」はこのシャーロック・ホームズの相棒ジョン・ワトソンにちなんだものではありません。 IBMの事実上の創始者トーマス・J・ワトソンにちなんだものです。


by zoompac | 2017-05-18 06:10 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

WOWOW映画「JUNO」_アメリカのおおらかさを感じる女子高生腹ボテ映画!

f0090954_07373830.jpg「JUNO/ジュノ」は、2007年公開のアメリカ・カナダ映画で、監督はジェイソン・ライトマン。
口コミや賞レースで話題を呼び、2008年に興行収入1億ドルを超える奇跡の大ヒットとなった映画です。
ゴッサム映画祭、トロント国際映画祭上映作品で、 第80回アカデミー賞脚本賞受賞、作品賞、主演女優賞、監督賞ノミネートにまで大化けしました。

予期せぬ大ヒットとなったこの作品には、予期せぬ妊娠をしてしまった16歳の女子高生ジュノの9ヶ月間の成長が描かれています。 お父さん役がJ・K・シモンズでした。 「セッション」での鬼指導者/指揮者のイメージが強いのですが、この「JUNO」では娘想いのおおらかで優しい父親を演じていました。

当初は7館のみの公開だったようですが、口コミで話題を呼び、2008年1月には2400館を越え、配給会社であるフォックス・サーチライト・ピクチャーズの歴代1位の興行収入となった奇跡の映画作品となりました。

また、同映画のサウンドトラックもビルボードの総合アルバム・チャートで見事に第1位に輝く大ヒットを記録し、嬉しい嬉しい大誤算が続きました。

赤裸々に綴られたアメリカの高校生生活映画としては、同じくエレン・ペイジが主役を演じた「ローラーガールズ・ダイアリー」(2009年)と共にこの「JUNO」が私にとっての双璧です。

パンクロックとB級映画が好きな平凡な女子高生が、意図せずできてしまった赤子を産んで里子に出すことを決め、決めたら迷わず、そのことを成し遂げるというちょっとマネのできなさそうな物語でした。

よくも悪くも、子を産んで、それを里子に出して、また普通の恋する高校生生活に戻る、そのジュノのドライさと明るさに圧倒され苦笑を禁じえませんでした。 なにもかも受け入れるアメリカ社会のおおらかさにも隔世感を覚えますが、反面、うらやましいとも思えました。日本の高校であれば学業を続けるのは体力的にも精神的にも困難ですよね。 進学校であれば学校当局が退学を勧めることもあるようですし学則で妊娠は退学と定めている高校もあるようです。

JUNOのような女子高校生の選択がアメリカで一般的とも思えませんが、そうした里子のやりとりが新聞広告を通じて行われるというよくも悪くもアメリカの社会の広くておおらかな包容力を見せられた映画だったとも言えます。 保守的な面をもつ一面、その反対の自由闊達さとの振幅の大きさが日本人の想像を超えるのがアメリカという移民国家なのかもしれません。

by zoompac | 2017-05-16 07:38 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

潜入捜査官映画_私が観た傑作5作品

f0090954_06342648.jpg潜入捜査官という存在そのものがドキドキで、このテーマを扱った映画作品はたくさんあります。 これまで、私が観た映画から5作品を選んでみました。

①インファナル・アフェア
私の観た中では、香港映画のインファナル・アフェアがベストですね。若き日のトニー・レオンとアンディ・ラウがとにかく恰好いいし、話の展開がまさに仁義なき戦いで度肝を抜かれます。インファナルとは「地獄の」という意味で、アフェアは「出来事」ですが、香港映画での表題は「無限道」になっていました。「無間地獄」ってやつですね。ちなみにシリーズ2作目は「無間序曲」、三作目が「終極無限」になっていました。第三作目には、中国の大物俳優チェン・ダオミンまで登場して、またまたとんでもない仕掛けが用意されていました。

猥雑な香港の街のにおい、もっと言えば なまあたたかい血のにおいを感じさせられる一方で仏教感の漂う映画でした。香港、中国にまたがる黒社会の描き方もその駆け引きの心理描写も見事で、まさに タイトルの 「無限地獄」がぴったりくる映画です。

登場人物のほとんどが死に絶えたシリーズ3作目を観てはじめてホントの「地獄」の意味を実感するという仕掛けにも感心しました。

ちなみに、無間地獄とは大悪を犯した者が、死後絶えることのない極限の苦しみを受ける地獄のことで、仏教で説かれている八大地獄の八番目にある最も恐ろしいとされる地獄のことです。

②ディパーテッド
ディパーテッドは、死んでしまった人という意味で、潜入捜査官としてそのボスが亡くなったりしたら誰もその人が警官だったなんてわからないという、まるでインファナル・アフェアのトニーレオンの役を暗示するような題名ですね。
①のリメイク作品に関わらず、アカデミー作品賞を獲得してしまったという作品です。それだけオリジナルが優れていたということにもなりますが、本作は登場人物などに変更を加え、よりアメリカナイズされたダイナミックな作品になっています。そうそうたるキャスト(監督・製作はマーティン・スコセッシ。出演はレオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォルバーグ。)が集結し、雰囲気も華やか。良くも悪くもアメリカ的な映画に変身しています。「男は死ぬまで正体を明かせない」というキャッチコピーが「デパーテッド」の意味をよく表しています。
マサチューセッツ州ボストン南部を舞台に、警察に潜入したアイルランド系ギャング組織への内通者の男とアイルランド系ギャング組織に潜入した警察官の数奇な運命を描いたサスペンス映画でした。

③フェイク
ジョニー・デップ演じるFBI捜査官が偽名を使ってマフィアの中に入って捜査をする映画です。サスペンスというよりは、男と男のせつない友情ドラマという趣きの強く、最後までその警官を仲間と信じつづけたマフィア役のアル・パチーノがお人好し過ぎて逆になんともやるせなさを感じる映画でした。
ちなみに、1997年に制作されたこのアメリカ映画は、マフィアのボナンノ一家に「ドニー・ブラスコ」の変名で6年間潜入し、彼らの大量摘発に貢献した連邦捜査局(FBI)の特別捜査官、ジョー・ピストーネ(英語版)の実録手記「Donnie Brasco: My Undercover Life in the Mafia」に基づいたものです。この潜入捜査が発覚後、しばらくマフィアから懸賞を懸けられ、潜伏を余儀なくされた実話であったことが印象に残った映画でした。

④フェイスオフ
去年のTVドラマですが、栗山千明主演で『コピーフェイス〜消された私〜』(コピーフェイス〜けされたわたし〜)というTVドラマがNHKで放映していました。こちらは、女性記者が飛行機事故か何かで誤って亡くなった他人の顔に整形手術で変えられる話です。その顔が、たまたま彼女が取材していた有名な整形病院の社長夫人の顔だったので、その顔のまま夫人に成りきり潜入調査をするという筋立てでした。

映画「フェイスオフ」は、息子殺しのテロリスト(ニコラス・ケイジ)の行方を執念深く追っていたFBI捜査官(ジョン・トラヴォルタ)が、やがて彼が弟とともに空港から逃亡を図るとの情報を掴み、罠を張って激戦の末逮捕するところから話が始まります。ついに宿敵を逮捕したのですが、テロリストは意識不明状態となっています。そんな最中そのテロリストがロサンゼルスに細菌爆弾を仕掛けていたことが判明しました。情報のカギはテロリストの弟ですが、彼は話をはぐらかし、爆弾の在り処を聞き出すことができません。苦慮した末FBI捜査官はテロリストの顔を自分に移植してなりすまし、弟が収監されている刑務所に入獄して兄として情報を聞き出すことを決意します。しかしそこに腰を抜かす程びっくりの大どんでん返しが起きます。ネタバレ容赦!なんとテロリストがFBI捜査官の顔で現れるのです。しかも、彼は自分で仕掛けた爆弾をFBI捜査官に成りきって自ら解除し英雄となっていました。

刑務所を出ることもできず、自分の顔や地位、家族までも奪われたFBI捜査官は、自分に成りすましたテロリストに復讐をはたすべく脱獄し戦いを挑むことになります。これって死んでしまって存在しないのと同じという意味で究極のデパーテッド状況ではないでしょうか? 4番目にランクしましたが、この映画、結構いけていました。

⑤北北西に進路をとれ
アルフレッド・ヒッチコック監督の映画で、その後の映画007シリーズに影響を与えた作品です。 オトリ捜査のため架空にでっち上げられたスパイと間違われてギャングから狙われた男(ケーリー・グラント)が、そのギャングの中に政府機関から潜入捜査官として送り込まれた女性(エヴァ・マリー・セイント)と協力してギャングに立ち向かう話でした。彼女は、ギャングの持つあるものを盗み出すため潜入していたのですが、ギャングから疑われはじめていたのです。その架空のスパイを登場させてギャングを攪乱しようと思っていたのですが、そのスパイと間違われた男の出現にまさにギャングは攪乱させられて、無事その勘違いされた男と女潜入捜査官とで目的達成一件落着という映画でした。
歴代大統領の顔が岩に刻まれた巨大なモニュメントのある岩場でギャングとの修羅場を無事切り抜けた後、画面が切り替わって、寝台車のベッドの上でその男と女潜入捜査官が抱き合うシーンでチャンチャンと幕になる最後がとても印象に残った映画でした。


by zoompac | 2017-05-15 06:35 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

「みをつくし料理帖」も始まって録画機が煙を上げるフル操業_週末のTVドラマ

f0090954_08373503.jpg録画機がフル活動しています。表録画と裏録画ができるので重なった時間番組でも2つ同時に録画できる機能に感謝しています。

毎日、NHKの朝ドラ「ひよっこ」を録画し、週末には録画機が煙をあげるほど酷使しています。

金曜日の夜は、多部未華子主演のNHKドラマ10の「ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~」

土曜日は朝から、王様のブランチ(録画だと広告宣伝をスキップできることと、観たい読書特集と映画特集だけを観るために録画しています)、そして午前中11時から2話づつ放映のWOWOWの「三国志 趙雲伝」(趙雲と将来を誓った夏侯軽衣役の韓国女優ユナが可愛い!)、夕方のNHKBSの「SHERLOCKシャーロック」(7月8日から3週連続のシーズン4に先立って、シーズン1~3までの全9話を放映中)、そして昨日5月13日の6時5分から始まった黒木華主演のNHK土曜時代ドラマの「みをつくし料理帖」です。

「みをつくし料理帖」の原作では、後に「澪」(黒木華)の想い人になる、謎の武家風の「小松原」(森山未來)が「つる家」の常連客として登場し、店主「種市」から紹介された「澪」を一目見て、「下がり眉」ってあだ名をつけます。(写真がその「澪」と「小松原」の「つる屋」での出会いのシーンです。)原作でも連発していた「下がり眉」のイメージが、黒木華のイメージと重ならなかったのですが、さすが演技派女優ですね。 苦労したとの裏話も聞きましたが、見事な「眉演技」を第1話でみせてもらいました。笑えるほど、見事な「下がり眉」でした。(長谷川博己が昨年のNHK・TVドラマ「夏目漱石の妻」の漱石役で片眉だけをぐっと上に持ち上げる「上げ眉演技」以来、私が感動した黒木華の「下げ眉演技」でした。)

日曜日は、朝8時からTBSのサンデーモーニング(広告をスキップするための録画)、録画はしませんが、夕方6時からNHK・BSで「女城主直虎」と「立花登 青春手控え」を観て、9時からは「オクニョ」を観て、裏番組のTBSの「小さな巨人」を録画、さらに11時からの「ダウントン・アビー6 華麗なる英国貴族の館」を予約録画しています。いつの世も、この国もかの国も貴族のゴシップに興味津々な人は私を含めて多そうですね。

TBSの「小さな巨人」は、手段を選ばぬ捜査一課長を演じる香川照之の怪演ぶりで盛り上がっています。 二けた台13%超の視聴率を保っています。
主人公は長谷川博己ですが、その奥さん役に市川実日子(みかこ)です。 昨年の映画「シン・ゴジラ」でも共演していましたね。 そのときの長谷川博己の長舌台詞はこの「小さな巨人」でも活きているようです。 「シン・ゴジラ」では主役の内閣官房長官を熱く演じていましたが、このドラマでも所轄に飛ばされた刑事「香坂」をわざとらしいくらい熱く演じています。

月曜日から金曜日までこれらの録画を消化するのに忙しく、火曜日10時のTBSドラマで波留主演の「あなたのことはそれほど」と木曜日深夜の「恋がヘタでも生きています」の2つは録画していますが未消化です。金曜日深夜の「孤独のグルメシーズン6」は、松重豊の食べっぷりと独り言が愉快で録画を楽しんでいます。

今日は、その他、WOWOW映画の「ファイティング・ドリー」と黒木華主演の「リップヴァンウィンクルの花嫁」を録画する予定です。

あまりに駆使しすぎてこの機械が故障してしまうとWOWOW映画やNHKBS映画も録画したまま保存中が膨大に貯まっているストックが心配です。

少しづつDVDに焼直し消去でHDDの録画容量を開けようと思っていたのですが、なんとその焼直し機能が故障してしまいました。 10年前に買った東芝製なのですが、その機能を修理するため、今の録画を全て空にされるととても困ります!

by zoompac | 2017-05-14 08:42 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

読書「小夜しぐれ_みをつくし料理帖5」高田郁

f0090954_07454632.jpgこのシリーズ、1冊が4編の短編で構成されています。

それぞれの編に澪が工夫する料理が出てきて、大抵、「つるや」の店主種市が口に入れた途端丸い目をきゅーと細めて「こいつぁいけねぇよぅ、お澪坊」という大絶賛の決まり文句がぽんぽん飛び出します。

このシリーズ4作目の「小夜しぐれ」には、「迷い蟹-浅蜊の御神酒蒸し」、「夢宵桜-菜の花尽くし」、本の題名の「小夜しぐれ-寿ぎ膳(ことほぎぜん)」、それと「嘉祥(かじょう)-ひとくち宝珠」の4編が収められていました。

「迷い蟹-浅蜊の御神酒蒸し」には、「つるや」の店主「種市」が、店名としている20年前に17歳で亡くなった一人娘「つる」の過去と年頃の娘が何故自殺したのかという事情が語られた編でした。とっくに縁切りになった元女房のお連(つるの産みの母親)が金に困って種市にせびりにやってきます。怒りにまかせて履物もそのまま裸足で追い返した種市でしたが、その履物を取りに来たお連は澪に昔のお連の男で、おつるを借金のカタとして金貸しの爺に引き渡して「つる」の自殺を招いた「錦吾」という男の所在を告げます。そのことを小耳にはさんだ種市は包丁を片手に錦吾を探し当てましたが・・・・。

「夢宵桜-菜の花尽くし」は、澪が、幼馴染「野江」(あさひ太夫)がいる吉原きっての大見世の「翁屋」の楼主から上客を招いての花見で使う仕出しを頼まれ、菜の花尽くしの料理に腕を振るう話でした。何を準備しようか迷う澪でしたが、あさひ太夫の野江ちゃんに食べてもらう料理を作るということで腹が決まりました。室内で用意された花見の宴席で公方さまの御落胤とされる坊主姿の客が酔って、幻の花魁とされる「あさひ太夫」の姿を観たいと騒ぎはじめます。しゃなりしゃなりと登場した「あさひ太夫」が歌舞伎でいうところの大見得を切る場面(家康が詠んだという花見の和歌を披露します)があり、酔った大虎の客もおとなしくなりました。教養深い旭日昇天「あさひ太夫」の姿を「澪」と一緒に読者の私もしっかり目撃させてもらいました。

「小夜しぐれ-寿ぎ膳(ことほぎぜん)」では、御典医の永田源斉に入れあげていた日本橋「伊勢屋」のおきゃんな一人娘美緒(こちらも、「みお」です)が、親から店の番頭との結婚を迫られ、家を飛び出して「つるや」に匿ってくれと泣きわめくところから話が始まりました。紆余曲折があって、結局、親の言う通り番頭との結婚を承諾することになりました。そして「澪」に婚礼の饗膳の依頼が舞込みました。このエピソードの中に、天満一兆案の御料さんで今は澪と共に暮らし「つるや」で働いている「芳」の一人息子「佐兵衛」の姿を「芳」も「澪」も見かけます。人ごみに紛れて、まだ、再会はかないませんでしたが。 朝ドラ「ひよっこ」で有村架純が演じている谷田部みね子の行方知れずのお父さんのイメージですね。今後の「再開」シーンを楽しみにしています。どちらとも。

「嘉祥(かじょう)-ひとくち宝珠」には、澪の想い人「小松原」が、その偽名ではなく、御膳奉行「小野寺数馬」として登場していました。前作で澪の身辺調査で登場した母に替わって、おせっかいで6人目の子を孕んでいる小野寺数馬の妹「早帆」が、三十路を過ぎても嫁取りをしない兄のために、「なんとか、兄が町人(澪のことです)と夫婦になれる道を探す」ことを決意します。小野寺は澪の好きな菓子「煎り豆」を使って、公方さまより、大名、小普請が菓子を賜る「嘉祥」という儀式での菓子を工夫する物語でした。 次作では、この「早帆」が「澪」の身辺に登場し一騒動が持ち上がる面白いことになりそうな予感です。

いろいろな局面で、迷いの多い「澪」ですが、小松原(実は小野寺)のアドバイスを反芻しています。

「あれこれと考えだせば、道は枝分かれする一方だ。良いか、道はひとつきりだ。」

この言葉を思い出すたび、心の重石が外れる「澪」なのです。

さて、長男君にとりあえずこれまで読んだシリーズ5冊を送ってあげようと思ったら、私の妻さんがこのシリーズ1巻目を読み始めていました。送れるのは半年くらい先になるかもしれません。別に急ぐことでもないので、まっいいか!

待望のNHK土曜時代劇「みをつくし料理帖」は本日夕方6時5分から8回に渡って放送開始です。楽しみですわい!

by zoompac | 2017-05-13 07:52 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

読書「今朝の春_みをつくし料理帖4」高田郁

f0090954_07052467.jpgこのシリーズ、1冊が4編の短編で構成されています。

それぞれの編に澪が工夫する料理が出てきて、大抵、「つるや」の店主種市が口に入れた途端丸い目をきゅーと細めて「こいつぁいけねぇよぅ、お澪坊」という大絶賛の決まり文句が飛び出します。

このシリーズ4作目の「今朝の春」は、「花嫁御料-ははきぎ飯」、「友待つ雪-里の白雪」、「寒紅-ひょっとこ温寿司」、それと表題の「今朝の春-寒鰆の昆布締め」の4編が収められていました。

「花嫁御料-ははきぎ飯」は、澪の想い人小松原の母が「つるや」にやってきます。 嫁とりに興味を示さない息子に「みお」という謎の女がいるらしいことを嗅ぎつけて調査にやってきたのです。 紆余曲折があって結局小松原の母は澪をいたく気に入るのですが、嫁とりの対象としては身分の違いで話にならないことを澪に告げます。 澪は諦めようと自分に言い聞かしますが・・・、恋の病は理屈で収まりません。

「友待つ雪-里の白雪」では、戯作者清右ヱ門がこともあろうに、吉原の伝説の花魁「あさひ太夫」(澪の幼馴染の野江)の正体暴露物語を手がけます。運の強い「旭日昇天」の異名を持つことから、江戸でも屈指の御用商人3人が競って身請け銭を積み上げたことから他の客を取る必要がなく楼主が幻の花魁という噂を流したものですから、この戯作は評判を呼ぶに違いありません。 版元も情報収集に援助の金を惜しみません。 澪は清右ヱ門と蕪料理で賭けに出ます。清右ヱ門のお気に入りの料理であれば、あさひ太夫の戯作を書くのを止めて欲しいというのです。大阪の大きな水害で野江と共に孤児になった澪の身の上話と今も変わらぬ友情を知って清右ヱ門は、戯作を書くのを止めることにしました。 それだけでなく、澪に料理で成功し、あさひ太夫をお前が身請けしろと発破をかけます。良い噺でした。気に入りました。

「寒紅-ひょっとこ温寿司」これは、澪と元天満一兆庵の御寮人芳(孤児になった澪の育て親)が住んでいる長屋のおりょう(「つるや」でお運びさんをやっている)とその夫で大工の伊佐三と訳ありで口の効けない太一の物語でした。

「今朝の春-寒鰆の昆布締め」元天満一兆庵の跡取り息子で江戸店を任されていた佐兵衛はあることから夜逃げをして行方不明です。江戸一番といわれる「登龍楼」との料理勝負には気乗りしないお澪でしたが、佐兵衛を探し出すきっかけになればとその勝負を受けることにします。 「寒鰆の昆布締め」で勝負に出たお澪でしたが、軍配は鰆の卵でカラスミを造った登龍楼に上がりました。
「勝つことのみに拘っていた者が敗れたなら、それまでの精進は当人にとっての無駄。ただ無心に精進を重ねたならその精進は己の糧となる。」と小松原の掛けてくれた言葉を胸の内で繰り返す澪でした。

長男君の誕生日が5月の真ん中にやってきます。前回漫画「あんどーなつ」を贈ったら、いたく気に入ったようで不足の巻も自腹で取り揃えて読んだようです。このみをつくし料理帖シリーズは全巻揃えると10冊か11冊になるのですが、とりあえず5巻目の「小夜しぐれ」まで読んで誕生日プレゼントとして送ってみようと思います。

長男君が、今、大阪の居酒屋で料理を作っていることと、高校までは東京暮らしだったので、上方と江戸の食文化の違いのエピソードがテンコ盛りのこの小説をきっと気に入ってくれると思っています。 今週の土曜日からTVドラマも始まりますしね。

by zoompac | 2017-05-11 07:06 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

WOWOW映画 「アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅」_今がすべて!

f0090954_05384236.jpgティム・バートン監督が「不思議の国のアリス」をもとに描いた大ヒットファンタジー「アリス・イン・ワンダーランド」の続編です。

今回のテーマは「時間」でした。

「時間が必ず解決するのよ。どんなに苦しい出来事だって・・・」とは、敏いとうとハッピー&ブルーの演歌「わたし祈ってます」の一節ですが、この映画は、悲しい過去にとらわれたマッドハッター(ジョニー・デップ)を救うため、時間を遡る(さかのぼる)旅に出るアリス(ミア・ワシコウスカ)の姿を描く物語でした。

赤の女王(ヘレナ・ボナム・カーター)の顔が何故あのように大きいのか、小顔の白の女王(アン・ハサウェイ)と赤の女王のそもそもの仲違いの原因は何だったのかという興味深いエピソードもアリスの時間を遡る旅で明らかになってきます。

アリス(ミア・ワシコウスカ)が過去に時間を遡るとき、追いかけてきたタイムは「時間と競争しても勝てるわけがないぞ!」と言っていました。

その言葉通り、過去に戻っても過去そのものを変えることはできなかったのですが、その代わりにアリスは、過去から学ぶことができる、今であれば将来を変えることができることを学びました。

そうです。 大事なのは時間が与えてくれる今を一生懸命に生きることなのです。 過去から学んだ教訓を活かして、今、何かを成すことで未来は変えられるという教訓がこの映画にはあったように思います。

過去から学んだ教訓を、未来に活かすため、今の時間としっかり向き合わないということは、何よりももったいないことなのかもしれませんね。

時間は、人からどんどん若さを奪っていくというのも事実ですが、多く生きると、それだけ出会いの喜び(孫の誕生とか)も与えてももらえます。

時間について思いを馳せるいいきっかけとなった映画でした。

「人生とは今日一日のことである」 デール・カーネギー

「明日死ぬかのように生きよ、そして永遠に生きるかのように学べ」 マハトマ・ガンジー

前作の「アリス・イン・ワンダーランド」が2010年公開で主演のミア・ワシコウスカはまだ19歳でした。第2作目の今作が2016年公開で彼女も26歳です(2017年現在で27歳)。 7年の年月が、白の女王(アン・ハサウェイも今や34歳です)から美しさを、アリスから初々しさを奪い取った気がしたのは私だけでしょうか? 「今が一番若い!」「やはり、今か!」

by zoompac | 2017-05-10 05:54 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)
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[通常盤]「Now On Sale!!」
TOCP-66380/¥2,548(税込)

[DVD付 初回生産限定盤]
「Now On Sale!!」
TOCP-66381/¥3,500(税込)

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