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カテゴリ:読書・映画・音楽( 1482 )

漫画 「疾風の勇人」 1巻~4巻 大和田秀樹_漫画と侮るなかれ、元気な戦後の政治家漫画

f0090954_06511721.jpg「貧乏人は麦を喰え」等の暴言や、「私は嘘を申しません」等の台詞で有名な池田勇人元内閣総理大臣が主役です。吉田茂の右腕として頭角をあらわし、吉田内閣の外交・安全保障・経済政策に深く関与しました。 佐藤栄作と並ぶ「吉田学校」の筆頭格で、1964年の東京オリンピック時の首相です。

癌のため東京オリンピック閉会式直後に退陣を表明し、議員総会にて後継総裁として盟友佐藤栄作を指名しました。後継総裁選びを、退陣予定の総裁の指名に委ねた戦前・戦後を通じて最初のケースでした。

吉田茂、白洲次郎、田中角栄等も登場し、敗戦から立ち上がろうともがく日本の舵取りを劇画タッチの漫画で描き込んでくれています。 GHQとの丁々発止の駆け引きもやくざっぽい台詞で迫力があります。 やたら元気のいい政治漫画です。

この漫画は、池田勇人がまだ大蔵官僚だった頃、吉田茂氏の「吉田学校」にスカウトされるところから始まります。

広島の造り酒屋の7人兄弟の末っ子として生まれ、京大を卒業後、1925年に大蔵省へ入省します。その後函館税務署長、宇都宮税務署長と地方を巡り、1929年に落葉状天疱瘡という難病を発症し、大蔵省を休職し、休職期限が切れたため退職を余儀なくされます。結局治癒するまでに5年間かかってしまいました。民間の企業に就職も決まり、あくまでも挨拶のため、古巣の大蔵省に電話をしたところ、復職を勧められ、34歳にして大阪玉造の税務署長として再出発が叶ったのです。

池田の徴税ぶりは有名で「税金さえとれば、国のためになる」とうそぶいて凄まじい取り立てぶりだったようです。やがてその実力が認められ、東京税務監督局直税部長を経て、主税局経理課長として本省に戻ります。紆余曲折はありましたが、終戦の1945年には主税局長になり出世の遅れを取り戻しました。

そんな中で、吉田茂に声を掛けられ、1948年に48歳で大蔵省を退官し、翌年、広島から立候補し、初にしてトップ当選で衆議院議員となります。そして異例のことですが、大蔵省官僚としての実績を引っ提げて、GHQと戦後日本の税制並びに財政問題を交渉するため、大蔵大臣を拝命することになるのです。

この辺りのことが型破りな広島弁の漫画で俯瞰できます。

池田勇人の言葉遣いが傑作で「ケンカ売るならいつでも買う(こう)ちゃるけんのう!」ってな調子です。「仁義なき戦い」調の台詞が炸裂しています。

池田大蔵大臣の秘書官には「う~、あ~」の大平正芳(意外なほどお目目パッチリの可愛いキャラ)と英語が得意で酒癖の悪いこれまた広島の造り酒屋が実家の宮澤喜一です。

勇人の広島弁や佐藤栄作との殴り合いの喧嘩等はギャグっぽいですが、結構正確な日本の戦後の政治史が描かれています。

当時の復員兵達の雇用の大きな受け皿が国鉄でした。治安維持を名目に強引に雇用したため受け皿が異常なほど膨張してしまいました。 GHQの経済顧問のジョセフ・ドッジと池田勇人が経済安定策を模索しますが、そのときに国鉄の従業員の雇用切りも1つの政策として敢行されました。

こうした雇用の激しい揺り戻しの中で、1949年の戦後の三大国鉄ミステリーの下山事件、三鷹事件、松川事件が相次ぎ起きたのです。 そのあたりの背景がうまく捉えられていました。松本清張の「日本の黒い霧」を読みたくなりました。

電力の鬼との異名を持つ松永 安左エ門と池田勇人による電力事業再編による分割民営化に向けての政治交渉のエピソードも面白く読みました。

私が読んだのは4巻までです。4巻では朝鮮戦争特需に浮かれる日本の景気を憂う勇人が描かれていました。

いよいよ5巻では1951年のサンフランシスコ講和条約です。条約は9月8日に締結、発効は翌1952年4月28日です。1945年に敗戦国となった日本がGHQの統治下からやっと主権回復を認められた記念すべき日ですけど、何故が文部科学省は、学校教育でこの辺り事項をしっかり教えることをしないですね。日米安保の傘の下ではありますが、日本が独立を果たす物語が第5巻です。

第6巻では、いよいよ現総理の祖父の妖怪とあだ名された岸信介元総理が登場予定です。公職追放されていた大物政治家の復活登場となるわけです。

憲法改正が取り沙汰されている今でこそ、安保闘争という学生運動も含めこうした昭和史を俯瞰できるいい漫画を読む価値があります。

と思っていたら、作者が突然モーニング誌への連載終了宣言をしてしまいました。 いろいろ憶測(政界圧力?まさかねぇ)が飛んでいますが真相は闇の中。 単行本は7巻で終了となるそうです。

by zoompac | 2017-06-24 06:52 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

読書 「月の満ち欠け」佐藤正午_直木賞ノミネートされてもいい作品だと思うのだけど・・・

f0090954_05553211.jpg佐藤正午といえば、宝くじにあたってしまったことから運命が大きく狂いだす女の物語を書いた「身の上話」が面白かったです。2009年9月12日に感想分をブログにアップしています。http://zoompac.exblog.jp/11917149/
後の2013年に戸田恵梨香主演の「書店員ミチルの身の上話」ってタイトルのNHKドラマになりました。

その著者が5年ぶりに出した「鳩の撃退法」って作品で選考委員の筒井康隆等に激賞され山田風太郎賞を受賞していました。

読もう読もうと思いながら、上下二巻というプレッシャーから積読の月日が経ち、2017年4月に本屋でこの手頃な厚さの一冊本を見つけて喜び勇んで読み始めました。

やはり面白い、引き込まれていきました。

この小説の目次をみると、13章の物語が、5編に分類されていて、その5編は、午前11時から午後1時までの2時間の間に組み込まれています。

この小説の大きな時間軸は、小山内堅(つよし)という初老の男が東京駅のホテルの2階にあるカフェで一組の母娘と対面している午前11時から午後1時過ぎまでの2時間余りなのです。

小山内は八戸から上京してきたのですが、有名な女優の母親ではなく彼女の7歳の娘「るり」に会うためでした。

小山内の娘「瑠璃」は15年前、18歳のとき交通事故で亡くなっており、この7歳の「るり」はその「瑠璃」の生まれ変わりだと言うのです。

何かの書評でこの小説は人形の中から人形が出てくるマトリョーシカのようだって表現が使われていたと記憶しているのですが、東京駅のカフェにいる女優緑坂ゆいの7歳の娘の「るり」、そして15年前18歳で亡くなった小山内の娘の「瑠璃」、さらに小山内瑠璃の前世の正木瑠璃の人生にも触れていくのです。

三角(みすみ)という当時学生の恋人だった20歳台後半(29歳?)の人妻正木瑠璃が死んだ年に小山内瑠璃が生まれ、小山内瑠璃が死んだ年に希美という名の娘が産まれています。希美は本来「瑠璃」という名を持つはずでした。そして正木瑠璃の夫はその希美の両親の経営する会社というか店で働いていたのです。おそらく、「るり」は希美の生まれ変わりでしょうね。

事の始まりはこの三角と人妻正木瑠璃の恋物語からです。この恋の記憶が生まれ変わった瑠璃に引き継がれていくのです。

三角の恋人の瑠璃は、三角にかつてこう語っています。「神は、最初の男女に、種子を残して樹木のように死んでいく道と月の満ち欠けのように死んでも何回も生まれ変わる道を与えた」と。 そして彼女は「月のように死ぬ」という言葉を残して電車に撥ねられて亡くなるのです。

これ以上話すと完全にネタバレになってしまうし記憶もやや曖昧なので、ここらで止めておきますが、希美を含めて4人の瑠璃に纏わる不思議な物語に二組の恋物語が仕組まれています。(ここまででもずいぶんなネタバレになっています。平にご容赦!)

次から次へ瑠璃が出てきますが、「瑠璃も玻璃も照らせば光る」という言葉に導かれた瑠璃の恋物語だけに気を取られていると主人公小山内同様足を掬われてしまいますよ。小山内は気づきましたけどね。

希代の大嘘つき作者の詐術にまんまと騙されて楽しい読書タイムをお過ごしください。いくつもの人生を俯瞰(ふかん)して、語る時間と視点を変えてモザイク状に物語が巧緻に綴(つづ)られています。

伏線が多くてフラッシュバックの時間も人間関係も複雑ですが、大雑把に読んでも、素敵な二つ恋物語が浮き出てきます。楽しめます。一粒で二度おいしいってやつですね。

それにしても、小学校に今年入学した孫娘が、突然、前世の記憶を蘇らせ、黛ジュンの「夕月」とかはもったらどうしましょう。

まだ直木賞にノミネートもされていないうちから予想するのも変ですが、この作品はノミネートされると思いますし、ノミネートされたら受賞の可能性も高いと思います。完成度の高い小説です。

と思って、「直木賞のすべて」って非公式直木賞応援HPを開けてみましたが、一般読者が直木賞を予想する作家・作品リストの中に佐藤正午の「月の満ち欠け」は無かったですね。何かの間違いであればいいのですが。

一両日中に直木賞ノミネート作品が発表されると思います。 今、伊東潤の「城をひとつ」を読んでいますが、伊東潤氏にもそろそろ「直木賞をひとつ」となって欲しいです。

追伸

今朝、「直木賞のすべて」に直木賞候補が発表されていました。 伊藤潤氏の作品はノミネートされていませんでしたが、佐藤正午氏の「月の満ち欠け」はノミネート作品の中に入っていましたね。本命だと思いますよ。



by zoompac | 2017-06-20 05:56 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

「オランダ紀行 街道をゆく35」司馬遼太郎_日本の近代化に大きな影響を与えた小さな国オランダ!

f0090954_05592463.jpg日本に大きな影響を与えた国といえば、中国と米国です。その次に大きな影響を与えた国が実はオランダなのだということがこの司馬遼太郎の「オランダ紀行」によって納得させられます。

明治維新の後の文明開化で、あれほどの短期間に西洋の技術や文化を取り入れることができたのも「蘭学」によって、日本人が医学、天文学、植物学、兵学、化学、さらには絵画まで書物で基礎知識をすでに吸収していたからに他なりません。

ドイツ人ですがオランダ商館の医員としてやってきたシーボルトや日本で初めての洋式病院を長崎に建てたポンぺ等の「生きた実学」の功績もありましたが、オランダからの書物を通じて学ぶという「蘭学」の貢献が大きかったということです。

戦国期にポルトガル人(イエズス会)やスペイン人(フランシスコ会)が日本にやってきて、きりしたん(カトリック)をひろめたことはよく知られています。
やがて布教の裏に両国の領土的野心が見え隠れしていることがわかって、禁教になり、それが昂じて江戸日本は鎖国をしたことも周知のとおりです。

ところが遅れてやってきたオランダ人(1600年にリーフデ号でウィリアム・アダムス=三浦按針が今の大分県臼杵市に漂着、ちなみにウィリアム・アダムスは英国人)は、きりしたん(旧教)に抵抗した新教のひとびとであり、きりしたんと違って仏僧を悪魔と呼ぶこともなく寺社を焼いたりする物騒な意欲もなく、ときに国土をかすめとろうとする気配もありませんでした。

宗教を前面に出さず商売にしか興味をしめさなかったため、幕府は制限下での交易をゆるしました。1600年の漂着の9年後に、オランダ国王の親書をたずさえた特使が駿府で徳川家康に謁見して国交が開かれたのです。 ちなみに当時はポルトガル人・スペイン人を南蛮人、オランダ人を紅毛人と区別していました。

ただし、幕府は紅毛人を長崎の出島に閉じ込め、彼らの日本での自由行動を抑制しました。 漂着した三浦按針や八重洲に住んだヤン=ヨーステンは別格でしたが。

その外国の窓口を出島に押し込めた流れを変えたのが、荻生徂徠の思想の影響を受けた開明的な8代将軍吉宗です。サツマイモの普及に努めた儒者青木昆陽は、吉宗の命で初歩オランダ語を学びました。さらに吉宗は1720年にそれまで禁止されていた洋書を読むことを解禁したのです。

そのことでオランダの外科技術等を通詞を通じて学ぼうとする輩が増えてきます。閉ざされた鎖国日本にあって、当時の文化人の知識吸収力には驚くべきものがありました。

その知識吸収力は1771年の杉田玄白や前野良沢等による「解体新書(ターヘル・アナトミア)」の翻訳、さらには「蘭学事始」に繋がり、緒方洪庵の「適塾」の発展に繋がっていくのです。

大阪の適塾は西洋医学を看板にしていましたが、その実体は医学校というより語学校だったと司馬遼太郎氏は言っています。

その適塾の初期の生徒に長州藩の村医者の息子の村田蔵六(後の大村益次郎)がいました。火吹きだるまとあだ名されるほどの顔立ちでしたがシーボルトの娘のイネとはねんごろになったりします。蘭語の実力を買われ伊予宇和島藩に招かれ士分に取り立てられます。やがて幕府からも正式に兵学に関する書物の翻訳の仕事を依頼され働いていた時、桂小五郎(木戸孝允)からスカウトされ、長州藩の軍の洋式化プロジェクト長に抜擢されます。戊辰戦争にあっては、新政府軍の総司令官になりました。

軍人としての訓練を一度も受けていないこの人物が、明治維新における唯一の軍略家でありえたのは、オランダの兵学書からさまざまに想像したおかげだったと思われます。

蘭学と旺盛な想像力で異文化を摂取することが行われたのは、この時代の日本だけだったのではないかと司馬氏は語っていました。

村田蔵六が、ひたすらその蘭学を駆使して、軍制、戦略、兵器について書かれた洋書を翻訳することで西洋の当時の最新技術を学び、やがてその知識を活かしを討幕の実質的な最高司令官として江戸を荒らすことなく上野戦争に勝利したことは司馬遼太郎氏の「花神」に詳しく書かれています。

村田蔵六の後輩として適塾で学んだ福沢諭吉は、咸臨丸で太平洋を横断しました。

ちなみに世に埋もれていた杉田玄白の「蘭学事始」の内容に感動し、自費で刊行し世に広めたのが福沢諭吉でした。

「蘭学事始」は、玄白が「解体新書」翻訳当時のことを回想した読物です。 諭吉は玄白の次の言葉に滂沱の涙を流したそうです。

「誠に濾舵(ろかじ)なき大海に乗り出だせしが如く、茫洋として寄るべきかたなく、ただあきれにあきれていたるまでなり」

たとえば、オランダ語の辞書から目の上にはえた毛=眉というオランダ語(ウエインブラーウ。英語のeyebrow)一語を知るのに一日以上かかった苦労話等のエピソードも「蘭学事始め」に紹介されているようです。

福沢諭吉や勝海舟をアメリカに運んだ咸臨丸はオランダ製で、ゼーラント州にあるライン川のほとりのキンデルダイクの造船所でつくられました。

その場所を司馬遼太郎氏は訪ねます。そして函館五稜郭のモデルになったようなナールデンの星型の城郭都市も。そしてスペインからの独立の拠点となった大学の街ライデンも。

ちなみに函館の五稜郭を設計したのは武田斐三郎成彰という伊予出身の者でやはり緒方洪庵の適塾で学んでいます。彼はむろん西洋の要塞をみたことがなく、あくまでも書物でみたものに想像をまじえながら作図をしたにちがいないと司馬氏は想像していました。

コロッケやビール、さらにコーヒー等の言葉もオランダの影響だということも併せて楽しく読ませてもらいました。 さらにオランダ語の影響を受けた言葉には、船のマスト、外科医のメス、ブリキ、ガラス、カバンに、今年の春から孫嬢がぴかぴかの1年生として背にしたランドセル等があります。ランドセルはもちろん彼女の祖父からのお祝い品です。

by zoompac | 2017-06-16 06:01 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

映画「プライベート・ライアン」_トム・ハンクスのカリスマ性が光る一兵卒の救出作戦!

f0090954_06034171.jpg昨日は、2001年公開映画「スターリングラード」を取り上げました。 その冒頭シーンの臨場感は、1998年公開映画「プライベート・ライアン」の影響を受けたと言われています。

ということで本日は「プライベート・ライアン」です。

ちなみにPrivateには個人の、私的なという形容詞の意味もありますが、ここでは兵卒という意味です。原題は、"Saving Private Ryan" です。 「兵卒ライアンの救出」という意味になります。

第二次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦を舞台に、1人の兵士の救出に向かう8人の兵隊たちのストーリーです。

監督はスティーヴン・スピルバーグ、主演はトム・ハンクス、救出されるライアン役をマット・デイモンが演じています。
アカデミー賞では11部門にノミネートされ、興行面でも全世界で大きな成功を収めました。

冒頭のノルマンディー上陸シーンは、待ち構えるドイツ軍の銃撃砲弾の雨嵐に米軍が数を頼りの肉弾戦で突破口を拓こうというものでした。 兵卒の一人一人がまるで血袋のように血を流しながら倒れていきます。 臨場感溢れるというか鬼気迫る修羅場が印象に残ります。

その大評判を呼んだ臨場感あふれるオマハ・ビーチ上陸作戦のシーンはアイルランドで撮影されたそうです。 実際のオマハ・ビーチは歴史的に保護されているだけでなく、開発もされていたため、ロケ地としては使えません。プロダクション・デザイナーが何週間もの調査を行ってロケ地を探し、よく似たビーチをアイルランドで発見したのです。

私はとっさにディビット・リーン監督の「ライアンの娘」のアイルランド最西端の浜辺が頭に浮かび、”ライアン”繋がりかと嬉しくなりましたが、実際のロケ地はアイルランドの東側の海岸でした。

この映画のためにアイルランド陸軍はエキストラとして250名の兵士を貸し出したそうです。 現役の兵士であることから統制がとれており、大人数にもかかわらず撮影はスムーズに進行しました。この兵士達の大半はメル・ギブソン主演の「ブレイブハート」にも出演していたそうです。現役兵士エキストラに加えて1500人もの素人エキストラも冒頭シーンを盛り上げてくれました。(メル・ギブソンといえば、6月24日から日本公開の「ハクソー・リッジ」の監督をやっていますね。

冒頭とラストで映るノルマンディー墓地は実際の場所で撮影されたそうです。

本作のストーリーは、ナイランド兄弟(映画ではライアン兄弟)の逸話が基になっています。実際に彼らの母親は息子3人の死亡通知を同時に受け取ったようです。

ただこの映画で描かれたような若き1兵卒を救うための決死の救出隊が選ばれることはなく、生き残った末っ子も上からの命令に従って部隊を離れ帰国したそうです。

さて、映画です。米軍に所属する4人のライアン兄弟のうち3人の兄が違う場所で戦死し、その死亡通知を母親に届けなければならない事態を知った軍上層部は、ライアン兄弟の末っ子は是非生還させて母親に対面させたいと願います。 そして、オマハ・ビーチの激戦を生き残ったミラー大尉(トム・ハンクス)にノルマンディーの空挺師団に所属するジェームズ・ライアン上等兵の救出を命じる指令が下ったのです。

ミラー大尉は部下を8人引き連れてライアン上等兵の捜索に乗り出すことになりました。しかし、空挺部隊はドイツ軍の対空砲火によって四散しており、落下傘部隊として降下したライアン上等兵の生死や所在は定かではありません。 それに、ノルマンディー上陸後間がなく、いまだ解放されていないドイツ占領下のフランス領に侵入しなくてはならないという危険極まりない任務で、彼らの行く手には想像以上の困難が待ち受けていました。

最後のドイツ軍の戦車部隊とのゲリラ戦も壮絶でした。

咄嗟の状況判断と、確かな局面の戦略判断に長けたミラー大尉の前身が本当に学校の教師だったのかどうか疑問が残る映画でした。 カリスマ性のある指導者の役が本当に似合うトム・ハンクスでした。

by zoompac | 2017-06-14 06:04 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

映画「スターリングラード」_冒頭シーンが「プライベート・ライアン」のような迫力!

f0090954_06065909.jpgスターリングラード攻防戦(1942年6月28日 - 1943年2月2日)は、第二次世界大戦の独ソ戦において、ソビエト連邦領内のヴォルガ川西岸に広がる工業都市スターリングラード(現ヴォルゴグラード)を巡り繰り広げられた、ドイツ、ルーマニア、イタリア、ハンガリー、およびクロアチアからなる枢軸軍とソビエト赤軍の戦いです。

スターリングラードは戦略上の要衝の地であったことに加え、時のソビエト連邦最高指導者ヨシフ・スターリンの名を冠した都市でもあったことから熾烈な攻防戦となり、史上最大の市街戦に発展、動員兵力、犠牲者、ならびに経済損失も莫大な規模に拡大しました。 そしてドイツ軍は壊滅状態ともいえるほどの大敗北を喫し、結果的に第2次世界大戦の3大ターニングポイントの1つと数えられています。ちなみに残りの2つは映画プライベートライアンの冒頭シーンで有名なノルマンディ上陸作戦とミッドウェイ海戦です。

2001年公開の映画「スターリングラード」の冒頭シーンも、ジャン=ジャック・アノー監督自身は否定していますが、1998年公開の「プライベートライアン」の冒頭シーンと同じくその戦闘シーンは圧巻です。いわゆる肉弾戦によりバタバタと兵士が惨殺されていく地獄絵図を臨場感たっぷりに見せています。

スターリングラード市に兵士が送り込まれるとき、ヴォルガ川を渡るのですが、そのときドイツから空襲を受けなす術もなくソビエト赤軍に新規に徴兵された若者たちが殺されていきます。無事スターリングラード市に渡りついた新兵たちは兵器が不足しているので銃は二人で一丁です。銃を持って突撃した兵が死んだら、もう一人がその銃を拾って突撃するという徒手空拳の肉弾戦なのです。

乏しい武器事情でそうした肉弾特攻作戦を繰り返していたソ連軍の一兵卒に埋もれていた天才スナイパー(ジュード・ロウ)をソ連の政治将校(ジョセフ・ファインズ、レイフ・ファインズの弟君です)が見出します。ウラルの羊飼いの家に育ち、祖父に射撃を仕込まれたスナイパーは、ソ連軍にとってそしてスターリングラード攻防戦の作戦を考える高官たちにとっても救世主になるのです。

「スターリングラードを死守せよ」との命令の下で徒に特攻作戦を繰り返し戦局に打開策を見いだせない作戦指導者たちは迫りくるの責任問題に汲々としていました。

そんな矢先、のちのフルシチョフ首相(スターリン亡き後、スターリン批判をしたことでも有名ですが)が、天才スナイパーを見出した政治士官の提案した作戦を採用します。f0090954_06122322.jpg

それは特殊能力をもった狙撃兵(スナイパー)による、ドイツ軍将校の狙い撃ち作戦でした。天才的狙撃手、ヴァシリは、その能力を発揮して、次々とドイツ将校を射殺。彼の活躍はその政治士官の広報活動により、新聞・ラジオで報じられ、ウラルの羊飼いは次第に、国民的英雄にまつり上げられていくのです。もちろん、政治士官君も鼻高々です。そして彼は、女レジスタンスとして働いていたターニャ(レイチェル・ワイズ)を情報通信の内勤にスカウトします。彼女がドイツ語を解することはもちろん、彼女が彼と同じユダヤ系だったことと何よりファインズ弟君がターニャに一目ぼれしたことがその理由でした。

しかし、敵もさるもの、ウラルの羊飼い君の活躍をいつまでも許してはおきません。ドイツ軍きっての狙撃の名手ケーニッヒ少佐(エド・ハリス)が、今やソ連の英雄となって新聞に顔写真まで掲載された羊飼い君暗殺のため、スターリングラードに送りこまれます。 その少佐は息子をこの戦争で亡くしており復讐の鬼と化し羊飼い君の仲間が次々とその標的とされてしまうのです。

f0090954_06123731.jpg羊飼い君は、自信を失いながらも、政治士官君とターニャに励まされて、ケーニッヒとの対決にのぞんでいくのですが、この三人の仲がもつれてきます。ターニャが前線に来て羊飼い君と関係を持ったことで嫉妬するのです。羊飼い君の非難を上官への手紙に書きつけます。一方ケーニッヒは二重スパイの少年兵を使ってヴァシリをおびき出そうとします。しかし、その後ターニャが亡くなったと勘違いした政治士官君はせめてもの罪滅ぼしと自分の命を犠牲にして囮となりケーニッヒの狙撃場所を、羊飼い君に教え彼はケーニッヒの射殺に成功します。この頃は、独ソ戦争はほぼドイツ軍の壊滅状況となっており、ケーニッヒは使命感だけで羊飼い君との対決に臨んでいたのです。

市街戦がようやくソ連の勝利で終わった後、羊飼い君はは病院で怪我から元気になりつつあるターニャと再会するのでした。(余談ですが、レイチェル・ワイズは、ロシアが誇る女子フィギュアスケート女王のメドベージェワに似ています。写真右上がレイチェル・ワイズ、左下がメドベージェワです。)

政治士官君を嫉妬で狂わしたターニャと羊飼い君ヴァシリのラブシーンも秀逸でした。夜這いをかけたのはターニャのほうです。連日、繰り返される戦いの合間、戦士の多くがざこ寝して、見張りが立っているという状況下で、毛布の中にくるまってのラブシーンでした。ズボンを脱いで半分だけ尻を露わにしたレイチェル・ワイズの演技には生唾をごっくんでした。ありえないのですが、私だったら脚がつるだろうなぁ~。途中で見張りの巡回等もあって、ケーニッヒとの狙撃シーンより緊張しましたわい。雪の中にじっと身をひそめて、狼が現れるのを待つ少年時代の主人公ヴァシリ(ヴァ尻?)を彷彿させましたが、露れたのはレイチェル・ワイズのハンケツでした。

なお、ジュード・ロウが演じた羊飼いのヴァシリ・グリゴーリエヴィッチ・ザイツェフはスターリングラード攻防戦で敵兵257人を殺害して英雄に祭り上げられたのは史実ですが、映画でエド・ハリスが怪演したドイツ軍の好敵手「ケーニッヒ少佐」はドイツ側の記録に該当者の記録が一切なくソビエト連邦がプロパガンダ目的に創作した人物だという見方が一般的です。

by zoompac | 2017-06-13 06:18 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

映画「愛の嵐」_複雑なオーストリアの二面性とシャーロット・ランプリングの女心

f0090954_05550932.jpg去年の今頃銀座シネスイッチで観た「さざなみ」のシャーロット・ランプリングがまだ若い頃の作品です。その歳の差42歳です。

シャーロット・ランプリングといえば、私は、彼女の御年67歳のときの「リスボンに誘われて」と69歳のときの「さざなみ」しか知らなかったのですが、「愛の嵐」は彼女が27歳のときの作品です。

1957年の冬のウィーンが舞台です。1945~55年まで10年続いた米英仏ソの4か国共同統治が解け永世中立を条件に独立を認められて2年経ったところです。

その独立を謳歌しつつも、ウィーンには戦後のナチ残党狩りを生き残るために、かっての所業を互いにもみ消し合い、時には証人の抹殺間で行っていたオーストリア人の元ナチ将校のグループが暗躍していました。

あるホテルで夜番のフロント係兼ポーターとして働く男もそのグループの一味で、戦時中はナチス親衛隊の将校で、現在は素性を隠してひっそりと暮らしていました。

ある日、客としてアメリカから有名なオペラ指揮者が訪れますが、その男はフロントに現れた指揮者の妻(シャーロット・ランプリング)を見て困惑します。彼女は13年前彼が強制収容所で弄んだユダヤ人の少女だったのです。

彼女もまた驚きの表情を隠せませんでした。

当初は早くウィーンを出発したがっていた彼女でしたが、強制収容所で男から倒錯した性の玩具として扱われたことを追憶し、結局はそのサディステッィクな男に身を委ねるお話でした。 理性でコントロールできない程の究極のM体験から逃れたいと思いつつも惹かれていき自ら倒錯した愛憎の嵐の中に身を投じることになっていくのです。 シャーロット・ランプリングの肢体が妖しく蠢く様を光と陰で表現した撮影がなんとも艶めかしかったですわい。

この男が映画の中で親衛隊員としての過去を隠蔽して暮らしている住宅が、カール・マルクス・ホーフと呼ばれる第1次世界大戦後、オーストリア社会民主党がウイーン市政を支配していた時期に建設した社会主義労働者向けの集合住宅でした。

最近読んだ「エリザベート ハプスブルク家最後の皇女」の中でも説明されていました。

この住宅は、第一次世界大戦の敗戦、ハプスブルク帝国の崩壊を経たウィーンのドナウ運河近くの鉄道に沿った複数の街区建てられた住宅の1つであり、社会民主党が政権を握った(赤いウィーン)時代の記念碑的建造物とされています。 カール・マルクス・ホーフは、ベートーヴェンの家やホイリゲ(ワイン酒場)で知られるハイリゲンシュタットの駅前にあります。 住宅の名前は「資本論」で有名な思想家カール・マルクスに因んでいます。

映画で、二人が錯綜した愛の嵐に身を委ねる場所が、このカール・マルクス・ホーフの住宅の一室という設定でした。

元ナチ将校のグループは、そのホテルのフロントで働く男に危険な証人になり得るその女を殺害するよう命じますが、男はその命に逆らい二人で住宅に立て籠ります。

そして、食べ物も尽き、もはや何所にも逃げ場はないと覚った二人は、深夜にアパートを抜け出し、川の向こうを目指しますが・・・・。

この映画の原題はIl Portiere di notte( 英題: The Night Porter)です。 夜番のフロント係兼ポーターとして、ナチ狩りから身を潜めて生きている男が言います。「僕はあえてこの職業を選んだんだ。夜、働くのには訳がある。光だよ。私には光が眩しいんだ。」

「私には光が眩しいんだ」と語っていた夜行性の動物に徹してきた男が、その安全のための習性を止め、愛する女と夜明けの光を目指して歩いて行く最後の場面が印象に残りました。

どのみち、この世の何所にも救いはなく、ただ愛があるだけ・・・という、幸福とも不幸ともいえない刹那的でかつ切ない幕切れが目撃できます。

オーストリアはナチの恫喝の下、ドイツに強制的に併合させられた被害国とされていますが、実際にはオーストリアにもナチは存在し、被害者と同時に加害者の顔も持つ複雑な事情があったことも垣間見える映画でした。

ユダヤ人迫害の責任者になったアイヒマン親衛隊中佐はオーストリアで育っていましたし、彼は部下たちの大部分をオーストリア人からリクルートしていたようです。 ヒトラーも1932年にドイツ国籍を獲得しましたが、出生地はオーストリア=ハンガリー帝国オーバーエスターライヒ州であり、国籍としてはドイツ人ではなくオーストリア人でした。


by zoompac | 2017-06-11 05:55 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

読書「慈雨」柚月裕子_定年退職警官の四国お遍路旅小説

f0090954_08055770.jpg柚月裕子氏の前作の「孤狼の血」の映画化が決定しました。2018年春公開予定だそうです。

役所広司と松坂桃李の広島弁の炸裂が今から楽しみです。

原作の「孤狼の血」は、警察小説×仁義なき戦いって感じの迫力ある悪徳警官小説で、2015年の第154回直木賞にノミネートされた作品です。

その彼女の「慈雨」って小説を読みました。

警察官を定年退職した神場智則は、妻の香代子と四国八十八ヶ所のお遍路の旅に出ます。そして42年の警察官人生を振り返る巡礼の旅の途中で神場は、幼女殺害事件の発生を知り動揺します。16年前、自らも捜査に加わり、犯人逮捕に至った幼女殺害事件に酷似していたのです。

当時は、DNA技術が未発達な時代で、神場は逮捕された犯人の目撃情報が事件解決後に出てきたことで冤罪を疑いましたが、警察組織の論理によって再捜査を拒まれ、その命に不本意ながら従ったのです。

お遍路の旅を続けながら、かつての部下を通して捜査に関わり始めた神場は、深い傷と悔恨を残した過去と向き合い始め、新たに起こった事件と16年前の事件は同一犯によるものではないかと疑い始めるのです・・・

なかなか上手い着想の小説でした。お遍路の先の宿や地元の人たちの親切、お寺の特徴やお土産物を描きながら、フラッシュバックで過去の事件、彼と彼の妻と娘の訳あり過去の出来事等が明らかにされていきます。

秀逸な作品で、映画化やドラマ化されやすい筋立てだと思います。ただ前作の「孤狼の血」の迫力に慣らされた読者としてはちょいと物足りなさを感じました。パイコーだんだん大辛から中辛に格下げしたかのような刺激度低下という意味合いで。

それにしても柚月裕子さんは美人作家さんですね。そのまま映画出演できるんじゃないですか。f0090954_08091749.jpg

経歴には、「岩手県出身、山形県在住。本好きの両親の影響で、子供の頃より読書に親しむ。中学1年生の時に「シャーロック・ホームズ」を全て読み尽くし、複数の出版社の翻訳を読み比べて、ニュアンスの違いを味わう。21歳で結婚。子育てに専念する日々を経て、山形市で毎月開かれている「小説家(ライター)になろう講座」に通い始める。」とありました。

「小説家(ライター)になろう講座」の講師が志水辰夫氏だってことにも驚きでした。山形って小説家に向いた環境なのでしょうか。藤沢周平、井上ひさし、飯嶋和一、佐藤賢一、小川糸、長岡弘樹、奥泉光、丸谷才一等々、私の好きな作家さんの多くが山形出身です。漫画家のラズウェル細木もそうですね。


by zoompac | 2017-06-08 08:10 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

WOWOW映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」_黒木華のメイド姿

f0090954_05551186.jpg「リップ・ヴァン・ウィンクル」とは、アメリカの小説家ワシントン・アーヴィングによる短編小説、および主人公の名前です。

「尻敷かれリップ」ことリップ・ヴァン・ウィンクルが、森の中に迷い込んで、見知らぬ人と酒を飲み交わしているうちに眠ってしまい、目を醒ますと彼は老人になっていました。彼が家に帰るとガミガミ女房も亡くなっていて、20年もの月日が経っていたというお話です。「アメリカ版浦島太郎」ですね。

しかし、浦島太郎伝説はどうもこの映画のテーマとしてはしっくりきません。

とすると、「リップヴァンウィンクル」という通販を行っている男性用アパレルメーカーに関した意味合いからきた題名なのでしょうか? それもイマイチぴんときません。

映画の題名の意味がやや不明ながら、黒木華の頼りなさ(自己主張のなさ)、綾野剛の胡散臭さ、Coccoの抱える爆弾の時限の中でそれをひた隠しそれでも金に糸目をつけずに何かを求める(たぶん幸せの絶頂で死を迎えたい?)神秘さが微妙にブレンドされた不思議な世界の物語でした。

岩井俊二監督が、長編実写の日本映画としては「花とアリス」以来12年ぶりに手がけた作品で、今月のWOWOWで「花とアリス」もこの「リップヴァンウィンクルの花嫁」も両方観れます。(「花とアリス」が8日木曜日で、「リップヴァンウィンクルの花嫁」が9日金曜日)

黒木華のメイド服姿が可愛かったですが、私は、今、NHK土曜時代劇の「みをつくし料理帖」の下がり眉、アヒル口の料理人「澪」を演じる黒木華の方が気に入っています。

嘘のような煙のような世界でメイドをして100万円稼いだ黒木華演じる派遣教員の皆川七海が、眺めの良い部屋を借りて現実的に生きていこうとする姿勢を示したところで終わった映画でした。ちょうど映画という虚構の世界から解放されて、現実の世界に戻っていく観客に同調したような終わり方でした。

現実と虚構の入り交ざった現代版おとぎ話といった感じです。3時間はちと長いような気がしますが、原作のアメリカ版浦島太郎のひと眠り20年に比べればなんて言うことはないですね。

そういえば、中国の故事にも、一炊の夢とか邯鄲の夢というのがありました。

唐の盧生(ろせい)という青年が、身を立てようと楚(そ)へ向かう途中、邯鄲の地で道士に枕(まくら)を借りてひと眠りし、その間の夢で、栄華を尽くした一生を送りますが、家族に看取られて死ぬところで目覚めてみると、まだ炊きかけの粟飯(あわめし)もできあがっていない程の短い時間にすぎなかったのです。「枕中記(ちんちゆうき)」の故事です。


by zoompac | 2017-06-07 05:55 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

日本IBM管弦楽団第29回定期演奏会_ヨハン・シュトラウスⅡとグスタフ・マーラー

f0090954_06201175.jpg日本IBM管弦楽団第29回定期演奏会@すみだトリフォニーホールへ行ってまいりました。

ヨハン・シュトラウスⅡの楽しく軽やかな音楽がよかったです。

ポルカってボヘミアの民族舞曲って意味ですが、いきなり小学校時代の運動会で聴いたことのある音楽が鳴り始めてなんだか懐かしかったです。

ワルツの「美しく青きドナウ」もよかったです。本番とソプラノ独唱のアンコールで二回聴かせてもらいました。

先日読んだばかりの「エリザベート ハプスブルク家最後の皇女」には、エリザベートがマーラーに傾倒していたことが書かれていました。

愛の喜びや悲しみなど人間のさまざまな心の葛藤を内包したマーラーの音楽が、孤独を感じて育ったエリザベートの心に響くものがあったのかもしれません。

「美しく青きドナウ」が使われた鬼才スタンレー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」やヨーゼフ・シュトラウスの「天体の音楽」がテーマ音楽になっているオペレッタ映画「会議は踊る」等が観たくなりました。

そして、来年は孫君と孫嬢の運動会に音楽を聴きに行きたいと思わせてくれた演奏会でした。



by zoompac | 2017-06-05 06:21 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

2017年5月の読書と映画の総括_思わぬ収穫_エリザベート ハプスブルグ家最後の皇女

f0090954_05492717.jpg月日の経つのが速いですね。もう6月になってしまいました。

読書(6冊)
170508 読書「想い雲_みをつくし料理帖3」高田郁
170509 読書「エリザベート ハプスブルグ家最後の皇女(上)」塚本哲也 _オーストリア視点の全ヨーロッパ史
170511 読書「今朝の春_みをつくし料理帖4」高田郁
170513 読書「小夜しぐれ_みをつくし料理帖5」高田郁
170530 読書「不発弾」相場英雄 170530(火)
170531 読書「エリザベート パプスブルク家最後の皇女(下)」塚本哲也 170531(水)

NHK土曜時代劇の「みをつくし料理帖」の原作本の3巻、4巻、5巻の3冊を読みました。これでしばらくはTVドラマに集中できます。

「エリザベート ハプスブルグ家最後の皇女」の(上)(下)巻は思わぬ拾い物でした。第一次世界大戦以降オーストリア・ハンガリー帝国の大半を失ったオーストリアはヒトラーのドイツに併合され、第二次世界大戦以降は軍隊を常駐させたスターリンの脅威を受けます。古き良きハプスブルク家の栄華盛衰の最後を看取ったエリザベートの波乱万丈の人生に、中欧を軸とした近代史を絵巻物のように重ねて見せてくれています。これは私にとって名著です。丸谷才一氏と「戦争と革命の世紀」という題で対談した山崎正和氏も絶賛しています。山崎氏はこの作品のことを「一人の女性の数奇な人生を縦糸にしながら、むしろヨーロッパの現代史、とくに中欧の歴史を語ることに成功した本で、私は大変面白く読みました。」と語っていました。

相場英雄の「不発弾」も面白かったです。大企業の不祥事の根幹に巣食う毒は1991年に破裂したバブルと財テクで甚大な損失を隠そうと取り入れたデリバティブを組み込んだ仕組債で蔓延し果ては海外企業とのM&Aにまで理由のつかない大きな「のれん代」にまで入り込んでいるという手の込んだ手法「不発弾」をわかりやすく絵解きしていました。

6月は20日前後に直木賞がノミネートされ、7月20日前後に発表されます。
私的には、伊東潤の「城をひとつ」、佐藤正午の「月の満ち欠け」、長澤樹の「ダークナンバー」あたりがノミネートされるのではないかと予想していますが、それらをボチボチ読んでいきたいです。

それと、司馬遼太郎の街道をゆくシリーズの「オランダ紀行」、新書になりますが、江村洋の「ハプスブルク家」、浅田實の「東インド会社」も読みたいです。余裕があれば、塩野七生の「海の都の物語」の最終6巻と佐藤賢一の「小説フランス革命」の最終巻第18巻も。

映画(8本)
170503- TsutayaDVD映画「波止場」_含蓄深いエリア・カザン監督の代表作
170506- 封切り映画 「グレートウォール」
170507- 封切り映画 「美女と野獣 2017」_絢爛豪華な夢心地の王道ミュージカル
170510- WOWOW映画 「アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅」_今がすべて!
170515- 潜入捜査官映画_私が観た傑作5作品
170516- WOWOW映画「JUNO」_アメリカのおおらかさを感じる女子高生腹ボテ映画!
170521- 不滅のラブロマンス映画「カサブランカ」について_実在のモデルがいた?
170522- 映画 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」_暗い暗~い映画!

今、観たい映画は、オーストリアを舞台にした「会議は踊る」「うたかたの恋」「第三の男」と戦争映画2本です。1本は第二次世界大戦の東部戦線の決め手になった「スターリングラード」、もう1本は西部戦線の決め手となったノルマンジー上陸を背景とした「プライベートライアン」です。

TV・TVドラマ(4本)
170514- 「みをつくし料理帖」も始まって録画機が煙を上げるフル操業_週末のTVドラマ
170518- TVドラマ 「Sherlock(シャーロック)」_ぶっ飛びに面白い!
170519- NHK海外ドラマ「SHERLOCK」シリーズ2_The womanが勝負服で登場します!
170504- 女優の芦田愛菜(12歳)の「気づきの扉」

TVドラマでは韓国時代劇「オクニョ」も気に入っています。

総括
170501- 2017年4月の読書と映画の総括


by zoompac | 2017-06-01 05:50 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)
RELEASE INFORMATION NEW ALBUM

[通常盤]「Now On Sale!!」
TOCP-66380/¥2,548(税込)

[DVD付 初回生産限定盤]
「Now On Sale!!」
TOCP-66381/¥3,500(税込)

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WMP HIGH LOW
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海外オフィシャルサイト
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