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映画、読書、ワイン、旅、駅伝、柔道、スポーツ観戦、趣味の世界
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カテゴリ:読書・映画・音楽( 1555 )

NHK大河 「女城主直虎」から「西郷どん(せごどん)」へのつなぎ役は菅田将暉初代彦根藩主から安政の大獄の赤鬼16代佐野史郎井伊直弼

f0090954_08424091.png「女城主直虎」は菅田将暉が成人直政として登場以来、私は面白くなったと思っているのですが、視聴率は相変わらず12%前後で低迷していますね。

過去10年の大河ドラマでは2008年の「篤姫」の平均視聴率が24.5%でトップ、反対に幕末の長州藩を扱った「花燃ゆ」が吉田松陰の妹が主人公(井上真央)でしたが12%で最低でした。

来年は「西郷(せご)どん」でどうでしょうかね。

主人公・西郷隆盛の知名度は高いですし、視聴率の高かった「篤姫」繋がりもありますので人気は上々ではないでしょうか?

「篤姫」では小澤征悦が演じていましたが篤姫の輿入れの差配を取り仕切ったのが西郷隆盛でした。子に恵まれなかった篤姫は島津斉彬の意を汲んで家定の後継を一橋慶喜で大奥の意見統一しようと画策する様が裏面史として新鮮でした。

そのあたりの二匹目のどじょう効果もあるのではないでしょうか、瑛太の起用(「篤姫」では小松帯刀役、「西郷どん」では大久保正助(利通)役)もそのあたりの効果狙いの匂いがプンプンですよね。

宮崎あおいに比べて実力でやや見劣りする北川景子ですが・・・、主役ではないのでいい塩梅でしょうか。北川景子は大河ドラマ初出演となります。

大奥政争のフィクサー役の篤姫付きの女中頭「幾島」役が、斉藤由貴のスキャンダルで急遽南野陽子に変更というハプニングがありました。「篤姫」では幾島役を松坂慶子が演じていましたが、その松坂慶子は「西郷どん」では西郷吉之助の生母役です。子だくさんの貧乏な西郷家を表現するにあたって健康で太り過ぎな印象を演技でどのようにかばーしてくれるのでしょうか?

西郷吉之助(隆盛)役の鈴木亮平は以外でした。f0090954_08435781.jpg

漫画が原作の映画「俺物語」の剛田猛男役に抜擢され、役作りのため激太りしてどことなく西郷隆盛のようなイメージになっていたことを思い出しました。

一橋慶喜か徳川慶福(家茂)かの将軍継嗣問題の政争の最中島津斉彬が急死し、大老井伊直弼が仕掛ける安政の大獄の嵐が吹き荒れます。

そういう意味では、今年のNHK大河「女城主直虎」に登場する直政の系列子孫である近江彦根藩16代藩主井伊直弼に繋がっていきます。初代はもちろん赤備えの井伊直政です。 井伊直弼はその暴政ぶりから「赤鬼」と呼ばれました。 「女城主直虎」から「西郷どん」へ受け継がれるタスキが井伊直政・直弼だというのも一興ですね。

渡辺謙扮する島津斉彬の政敵井伊直弼は佐野史郎が演じます。

その政変というか、安政の大獄のあおりを喰らって指名手配の追われ人となった西郷は僧月照(尾上菊之助)と入水自殺を図りますが、命をとりとめ奄美大島に送られます。

陰謀渦巻く政争の中で島津斉彬の手足となって東奔西走していた西郷が、いきなり何もない自然豊かな奄美大島に島送りになります。

このあたりのコントラストが今回のドラマの前半の最大の見どころではないでしょうか。そしてそこには西郷の現地妻というか島妻になる愛加那(二階堂ふみ)がいます。

このあたりのドラマチックな転変が面白そうで、今から楽しみです。

左遷で地方の支社に飛ばされたサラリーマン諸氏の共感を呼びそうですね。

激変する江戸末期から明治維新、そして維新後の西郷の生き様を縦軸にして、彼に纏わる、前編が篤姫・北川景子、中編が島妻・二階堂ふみ、そして後編が西郷の三番目の妻(西郷のさいごうの妻なんちゃって!)となる糸(黒木華)の横串3本締めのドラマ建てとみましたがどうでしょうか?

ドラマを盛り上げるには悪役あるいは敵役が必須ですよね。西郷にとって、安政の大獄の仕掛け人井伊直弼が前門の虎とすればさしずめ後門の狼は島津斉興(鹿賀丈史、「翔ぶが如く」では大久保利通役でしたね)の側室のお由羅(島津久光の母)でしょう。

呪詛か毒殺かわかりませんが島津斉彬自身も含め彼の血筋の子供達が次々怪死していきます。このヘビ女のように怖~いお由羅を演じるのはかつて思春期の私が憧れた瀬戸の花嫁・小柳ルミ子です。

奄美大島までが青春篇、その後は怒涛の明治維新、征韓論政争、西南の役と再び革命、政争の身を置くことになります。

原作者林真理子・ドラマ脚本中園ミホの女性視点から、この男の中の男「西郷隆盛」がどのように料理されるのか楽しみです。

by zoompac | 2017-11-18 08:44 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

読書 「町工場の娘」 諏訪貴子_やるき、元気、勇気の出る本!

f0090954_05295421.jpg東京大田区で町工場を営む家の次女として生まれ、32歳の時に突然、主婦から先代の後を継ぐことになった女性経営者の奮闘手記です。

父が急逝し、突然社長の座を継ぐことになった娘は、経営者の孤独感をなかなか受け止められなくて心が折れそうになったといいます。 その彼女を救ったのがシェイクスピアの次の言葉でした。

「世の中には幸も不幸もない。ただ、考え方次第だ。」

ハムレット 第2幕第2場の「Nothing either good or bad, but thinking makes it so.」の邦訳文です。

経営を引き継いですぐ、取引銀行から合併を勧められたのを断って・・・という下りは、TBS日曜ドラマの「陸王」を彷彿させましたが、新米女社長の強気は、並みの工場と違って、ゲージや治工具など精密金属工業の分野で国内随一の技術を誇る中小企業であったからだと納得させられます。

そこには娘の父親が残した会社と27人の従業員に対する揺るがない信頼がありました。

最低必要なリストラは敢行しますが、2004年から合併無しに会社の再建を成し遂げ、2008年のリーマン危機も乗り切った10年の軌跡(奇跡?)が手記のような体裁で平易に書き綴られています。

成蹊大の工学部で学んだ論理的思考や一時腰掛で自社で働いた経験、主婦として子育てに目途が立った頃結婚式場の司会として働いた経験等が丸ごと、彼女の社長業には活きていました。 人生、無駄なことは1つもないというのも彼女の信条の1つです。

悪口会議や大阪弁の日等ユニークなコミュニケーション活性化策や、社長と従業員のベクトル合わせに必要だからと経営方針をSWOT分析などを取り入れて説明したりと八面六臂の活躍です。リーマンショック後仕事が暇になったときの対応策も奇想天外なものが披露されています。

座学ではなく、局面局面に応じて柔らかでしなやかな対応で乗り切っていく究極の危機管理の手腕が見事です。  ”やる気”、”元気”、(米倉涼子のCMでは”歯茎~っ!”と続きますが・・・)”勇気”の出る本でした。

11月24日金曜日の夜10時からのNHKドラマ「マチ工場のオンナ」(主演内山理名)の原作です。

by zoompac | 2017-11-07 05:33 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

2017年10月の読書と映画の総括

そろそろ年末のミステリーの読み定めをしたいと思い、とりあえず3冊購入しました。

国内部門は、柚月裕子の「盤上の向日葵」です。 読み始めたばかりですが、直木賞ノミネート作品に化ける可能性も秘めている感じがあります。
海外部門は、「東の果て、夜へ」 ビル・ビバリーと「13・67」 陳浩基の2冊
あと、ジャンルがミステリーかどうか漠然としていますが、上巻を読んで続きが気になっている小川哲の「ゲームの王国(下)」も読みたいと思っています。

歴史小説は、司馬遼太郎の「翔ぶが如く」を軸に、林真理子の「西郷どん(せごどん)」を読もうと思っています。 オール読物の12月号の時代小説特集次第で多少の調整が入るかもしれません。 安倍龍太郎の「宗麟の海」も気になっています。

ノンフィクションは深代惇郎のことを描いた「天人」後藤正治を読んでいます。 新聞記者関連としては、フィクションですが、新聞記者と権力者の癒着というタブーをえぐり出した相場英雄の「トップリーグ」、経営破綻した地元新聞社に籍を置いた自身の体験を元に増田俊也が書いた熱血お仕事小説「北海タイムス物語」にも興味があります。

10月に読んだ本の中では、「失敗の本質 日本軍の組織的研究」が印象に残りました。 面白かったのは、司馬遼太郎の「翔ぶが如く(2)」です。興味があれば、カーソルを該当記事に合わせてクリックしていただければその記事を読むことができます。 便利な機能です。

読書(5冊)
[ 2017-10 -07 07:28 ]
[ 2017-10 -16 05:21 ]
[ 2017-10 -22 08:21 ]
[ 2017-10 -29 07:18 ]
[ 2017-10 -27 05:51 ]

映画「ドリーム」がよかったですね。表に出ることはないけど米国の宇宙開発に大きな貢献をした黒人リケジョのサクセスストーリーが描かれていました。人工知能が普及しつつある今から思うと、1960年台のコンピューターが世に出回り始めた頃の話で、それを使いこなすのが人間だという古き良き時代でした。

映画(4本)
[ 2017-10 -03 06:04 ]
[ 2017-10 -05 05:56 ]
[ 2017-10 -06 05:54 ]
[ 2017-10 -11 05:53 ]

今月清武英利の原作を読みましたが、WOWOWで週末から始まるTVドラマ「石つぶて」と今、原作「町工場の娘」を読んでいて、11月24日金曜日の夜10時から始まるNHKドラマ「マチ工場のオンナ」に興味があります。
前者は主役が佐藤浩市、後者は内山理名です。
来年の事を言うと鬼が笑うかもしれませんが、WOWOWプライムで1月14日から「監査役 野崎修平」が織田裕二主演で始まります。漫画が原作で銀行業界が揺れた1990年代が舞台となっています。日陰の職業とのイメージが強い監査役がどのように活躍するのか今から楽しみにしています。

TVドラマ(2本)
[ 2017-10 -14 07:17 ]
[ 2017-10 -19 08:51 ]

総括
[ 2017-10 -01 07:17 ]


by zoompac | 2017-11-02 06:25 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

読書 「翔ぶが如く(2)」司馬遼太郎_西郷の下野のきっかけとなったいわゆる征韓論政変について

f0090954_07182932.jpg西郷隆盛が唱えていたのは、正確には「征韓論」ではなく「遣韓論」です。

明治維新後の日本は、財政難等からくる朝鮮通信使を通じての交流が1800年初期に途絶えた朝鮮に、対馬藩を介して新政府発足の通告をし国交を望む意思表示を行いましたが、日本の外交文書が江戸時代の形式と異なること等を理由に朝鮮側に拒否されました。参議であった板垣退助(昔の100円札)は閣議において居留民保護を理由に派兵を主張する一方、西郷隆盛は派兵に反対し、自身が大使として赴くと主張したのです。

西南の役での西郷隆盛の死後、板垣退助らの自由民権運動の中で、板垣の推進していた征韓論は西郷の主張として流布され、板垣ではなく西郷が征韓論の首魁として定着したようです。死人に口なしですね。

西郷の主張は、欧米列強の侵略を防ぐには、朝鮮を開国させて日韓協調することが不可欠ではあるが、そのためには武力行使も辞さずという前に、自ら武装ではなく礼装で遣韓させて欲しいというものでした。

朝鮮との直談判で説得する自信があったのではないでしょうか。彼の恩師である島津斉彬も「西欧諸国のアジアへの侵攻に対しては技術の発展と(アジア)諸国との連携によって制するべきだ」との思想を抱いており、斉彬に師事していた西郷はこの近隣アジア諸国と手を携えて特に南下意識の強いロシアにあたろうとしていたのではなかったかと思われます。

西郷が遣韓を強く希望したときに付け加えた一言があります。「万一、自分が殺されたら、そのときは武力行使に踏み切っても道義が通る」というものです。これが独り歩きして、西南の役での西郷の死後、征韓論の親玉に仕立て上げられてしまったような気がします。 また根強い西郷の自殺願望説もこの付け足しの言葉に依拠しているようです。

司馬遼太郎氏の「翔ぶが如く(2)」にも、西郷の自殺願望が次のように書かれていました。

「西郷がこの一件(征韓論あるいは遣韓論)に固執しているのは、死にたいがためであった。かれは島津久光から、不忠ものとか、安禄山であるとか、島津家にとって毒物であったとかいうふうに罵倒されていることに耐え切れず、このため生きて新政府の栄誉を受けているよりも、すでに歴史的役割をはたしたこの体を韓京において殺してしまいたいという願望に取りつかれ、その願望が、彼の考えている国家の大政策と彼の論理では見事に結びつく以上、渡韓についても、それに伴う死についても熱情たらざるをえなかった。すでに彼は死に向かって乗り出していた。死に向かって乗り出している者が、政治工作の片々たる小細工を思い立つはずがなかった。西郷はすでに政治家というより行者の心境になっていたであろう。」

小細工をしない「西郷」に対して、「征韓」反対派はあの手この手で阻止を企てます。いったんは、1873年の8月に西郷隆盛を使節として派遣することを決定したにもかかわらずです。その決定には付帯条件がついていました、欧米へ視察旅行に出かけている岩倉具視右大臣が帰朝した後正式に奏上手続をとるといったものでした。

その西郷の渡韓の実現阻止に暗躍した黒幕は、西郷からすれば小僧として歯牙にもかけなかった伊藤博文(1万円札)でした。この伊藤博文の獅子奮迅の働きも、司馬遼太郎氏は、「翔ぶが如く(2)」で丁寧に描かれています。

結果的には、欧米への使節団(岩倉具視特命全権大使、以下参議・木戸孝允や大蔵卿・大久保利通、工部大輔・伊藤博文らが1年10ヶ月に渡って遊学した)が日本を離れたとき、留守を託された三条実美左大臣が、西郷の圧力に屈しそうになりながらしぶとくつけた付帯条件が効きました。その付帯条件を逆手にとって、ちゃぶ台返しをやったのです。 

博徒の親分のような岩倉具視(昔の500円札)の意見が明治天皇に容れられ、遣韓中止が正式に決定されます。

その結果、西郷や板垣らの征韓派は一斉に下野しました。この問題が後にこの新生国家を真っ二つに割って内乱の砲火のなかに叩き込むほどの凄惨な問題をはらんでいたことを知っているのは我々読者のみです。

語り部「司馬遼太郎の名調子の言葉に揺蕩うように酔いしれる時間を楽しみたいと思います。

by zoompac | 2017-10-29 07:18 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

読書 「石つぶて」 清武英利_石ころも石礫となる涜職刑事たちの活躍

f0090954_05453912.jpg11月5日日曜日の夜10時スタート全8話のWOWOWTVドラマの原作です。

主役の警視庁二課の情報係の偏屈な刑事に佐藤浩市、その上司の情報係の係長には同じ清武英利の原作「しんがり」のWOWOWドラマの主役を演じた江口洋介です。

原作「石つぶて」はノンフィクションで、2001年に発覚した元外務省ノンキャリア官僚で、外務省要人外国訪問支援室長だった松尾克俊が詐欺罪で逮捕された事件を扱ったものです。 警視庁二課が立件した金額は5億円に及びましたが、消えたお金は10億円を超える中、ノンキャリアの松尾がトカゲのしっぽ切りのように逮捕されただけで、事件はキャリア官僚にまで及ばず打ち切られてしまいました。

ドラマではこのノンキャリア官僚・松尾克俊を北村一輝が演じます。ドラマでは実名の松尾ではなく、間瀬和則という名が使われています。

1997年3月に週刊ポストに、「外務省に機密費を流用している官僚がいる」と報じられます。

その後、鈴木宗男に警察幹部から「九州沖縄サミットの経理を調べたら億単位の金を着服しているらしい。外務省が自主的に処分したら刑事事件にしない。」との情報が入ります。これを鈴木宗男から聞いた佐藤優は齋木昭隆人事課長に報告し、鈴木宗男も阿部知之官房長に電話する等の緊迫した内輪話も原作に紹介されていました。

2001年1月1日、読売新聞一面で、機密費流用疑惑が報道され、松尾は懲戒免職となります。 そして3月10日、遂に首相外遊の宿泊費を水増しし内閣官房機密費約4200万円を詐取したとして松尾克俊が逮捕されました。 そして2002年3月12日、東京地方裁判所で懲役7年6ヶ月(求刑10年)の実刑判決が下され、立件された被害額は約4億8千万円のうち3億円を自己弁済したそうです。

2001年~2002年頃と言えば、小泉政権が誕生し、田中真紀子女史が外務大臣に就任した頃です。日本外交が迷走し、外務省内部の権力闘争が「仁義なき戦い」の様相を呈したあたりの暴露も期待したのですが、そこまでには至っていませんでした。

彼女も外務省を「伏魔殿」と呼んで、外務省・外務官僚の閉鎖的な様子を鋭く表現し、外務省機密費流用事件や自身の進めようとした外務省改革・人事問題で外務省と対立していましたのでまんざら無関係でもなかったのですけどね。

いずれにせよ、以上が、外務省機密費流用事件のあらましです。題名の「石つぶて」の意味として次のような解説が付け加えられていました。

”石つぶて”、それは、ひとつひとつは小さな石ころでも、投げ続ければ敵陣に傷跡を残す。 確かな武器となる。」

この事件立件に大いなる貢献を果たした刑事たちは、表彰されたものの、その後には左遷という理不尽な扱いが待っていました。 官僚集団同士の遠慮とか政治の圧力とかがあって、名もなき刑事たちは石ころのように脇に追いやられてしまいました。

職を涜す(けがす)公務員を社会の敵としてあたりまえに追い詰めて、国家のタブーにまで挑んだ名もなき刑事たちの物語でした。

by zoompac | 2017-10-27 05:51 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

読書 「ゲームの王国」、クメール・ルージュの大虐殺が吹き荒れる1975年以降のカンボジアをたくましく生きる少年少女の不思議な物語!

f0090954_08062325.jpgポルポト率いるクメール・ルージュが政権を奪取したのが1975年4月17日で、その後4年間に渡って虐殺されたカンボジア人は100万人を超えると言われています。

クメール・ルージュ政権擁立時点で農村での食糧生産はすでに大打撃を受けており、こうした事態のなか食糧増産を図る為、プノンペンなど大都市住民、資本家、技術者、知識人など知識階級から一切の財産・身分を剥奪し、農村に強制移住させ農業に従事させました。

このあたりの事情は、映画「キリング・フィールド」という1984年の英国映画でアカデミー賞3部門(助演男優、撮影、編集)に輝いた実話に基づく映画に生々しく描かれています。

クメール・ルージュの政策は極端で、原始共産制社会を理想とする極端な重農政策を強行したのです。

学校、病院および工場も閉鎖し、銀行業務どころか貨幣そのものを廃止し、宗教を禁止し、一切の私財を没収しました。 さらに一切の近代科学も否定され、移住させられた人々は、「集団農場」で農業に従事させられる一方、知識人階級は「反乱を起こす可能性がある」とされ次々に殺害されました。

疑念が疑念を呼び、またチクリや告げ口等も奨励され、親から引き離された子供達が親世代を監視する異様な世界も映画「キリング・フィールド」に描かれていました。 子供たちによってベトナム派や反乱の可能性を疑われ摘発されたクメール・ルージュ内の人間も殺されていきます。 さらに悲惨なことに革命が成功したことを知り、国の発展のためにと海外から帰国した留学生や資本家も殺されました。f0090954_08202763.jpg

戦争で国内が疲弊し海外からの食糧援助がすべて打ち切られた状態の中、クメール・ルージュはソ連やベトナムとも断交します。

カンボジアからの避難民が一斉にベトナムに逃げ込んだことから、国境付近でカンボジアとベトナムが小競り合いとなります。 その地域紛争が2国の全面戦争となりましたが、ベトナム戦争が終わったばかりで南北統一を果たしたベトナムの軍隊は武器も最新、兵も精鋭で内部紛争で脆弱となっていたクメール・ルージュの敵ではありませんでした。 抵抗を難なく排し、驚異的な進軍速度でカンボジア領内を進み、わずか半月でプノンペンを堕とし、1979年1月7日にポル・ポト政権は放逐されてしまいました。

この小説は、そうした1975年のカンボジアを舞台にした小説です。 ポル・ポト政権前の秘密警察の暗躍、クメール・ルージュの恐怖政治、テロ、人々が特別な理由もなく殺されていく不条理な様子は描かれていますが、政治的背景が書き込まれているわけではありません。 その理不尽な世界もある種のゲームのように捉えてそのゲームの制限条件をクリヤしながら生き残りをかける少年(ムイタック)と少女(ソリヤ)の物語になっていました。

輪ゴムと会話ができ輪ゴムが切れることで殺される人数が読める「輪ゴム」と言われる男、13年しゃべらないことで人を魅了する美しい声を得た男、泥と会話ができる男、綱引きチャンピオン等異能を持つキャラクター達が独特の世界観を創ってくれています。

ちなみに、主人公のムイタック少年は恐るべき知力を持つ潔癖症(手洗いを何度も行う)の変人で、もう一人の主人公ソリヤはポル・ポトの落し児との噂をもつ聡明で美しい娘です。 人の心理を読め、嘘を見抜く力を持っていますので、ゲームに関しては負け知らずのムイタックもソリヤだけにはかないません。

書評家「大森望」の言葉を借りるなら、「カンボジアもポル・ポトも関係ない。これは運命に結ばれた少年と少女の(ボーイ・ミーツ・ガール)の物語。めちゃめちゃに面白くて、どうしょうもなく切ない。 空恐ろしいほどの傑作」だそうです。

f0090954_08210696.jpg下巻をまだ読んでいないのでそこまでの傑作という実感は持っていませんが、誇大宣伝乱発気味(あくまで私の個人的な経験からの評価)の大森望の書評を3割程度割り引いても、下巻を早く読みたいと思わされるほどには傑作です。

ちなみに、書評家「小谷真理」は、「クメール・ルージュ時代と生き残った人々の近未来社会を舞台にした二部構成。 前半はドキュメンタリー風、後半は脳科学やゲーム理論を駆使した文明批評的解釈。」と書いています。カンボジア大虐殺の謎に迫る物語であること、闇の彼方の希望が垣間見えるところに救いがあること等も付け加えられていました。

個人的には、2011年10月から3ヶ月過ごしたカンボジアです。 この小説をきっかけにもう一度 「キリング・フィールド」のDVDを観ようかなと思っていましたら、なんとアンジェリーナ・ジョリーが監督として「キリング・フィールド」と同じようなテーマを扱った「最初に父が殺された」という映画を作っていたそうです。 第90回アカデミー賞外国映画賞に向けカンボジア映画として出品するとか。 今年の9月15日からネットフィリックスで配信されているということですが、そのうち映画館で見る機会があれば是非観たいと思っています。


by zoompac | 2017-10-22 08:21 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

役所広司の演技が光るTBS日曜劇場ドラマ「陸王」

f0090954_08384796.jpg15日日曜日から始まった「陸王」の役所広司の演技がいいですね。

彼にとっての十何年かぶりのTV連ドラ出演になるそうです。TVドラマ半沢直樹シリーズや下町ロケット等の原作者で有名な池井戸潤氏の同名小説「陸王」を読んで出演を即決したようです。

埼玉県行田市の老舗足袋業者(こはぜ屋)が、役所広司演じる宮沢社長の下、会社の存続をかけて新たなランニングシューズの開発に挑むドラマです。

リストラを中小企業生き残りの道として半ば恫喝する銀行員を悪役として、相変わらず勧善懲悪物語街道まっしぐらの池井戸節に千両役者役所広司がぴったりはまっていました。

主人公の宮沢は、いつも資金繰りに困っているごく普通の悩める中小企業の社長です。だからこそ、応援したくなってしまうし、人が助け舟を出してくれるのです。 下町ロケットの熱い社長(阿部寛)からギラギラしたしたものを取り去ったようなアンチ・ヒーロー型の人物ですが、原作の人物造型を役所広司が粉砕し凌駕していたように思えました。 私の頭にあった原作を読んだときのイメージが完全に役所広司の演じる宮沢社長に置き換えられてしまいました。

意外や意外、阿川佐和子の足袋の縫子のまとめ役の演技もよかったです。原作を読んだときのイメージはあき竹城だったのですが、なりは小さくても阿川佐和子の声は大きいし気合の入り方も堂に入っていました。

懐かしいところでは、結成60周年を過ぎた「かしまし娘」(正司歌江(88歳)、照枝(84歳)、花江(81歳))の次女の照枝姐さんがこはぜ屋の縫子さん最長老役で出ていました。まだ3人とも元気で、今年2月の徹子の部屋に出ていました。ちなみに、黒柳徹子さんも照枝姐さんと同い年です。

若手のキャストは、大和食品という実業団陸上部の若きホープ役に竹内涼真、こはぜ屋の社長の息子が山崎賢人、その妹に上白石萌音でした。

来週は、いよいよ寺尾聡の登場ですね。蚕の屑を使った画期的な素材の特許をもった人物として登場します。こはぜ屋の社長はマラソン足袋のソールの耐久性と軽さという点でその素材にぞっこん惚れ込むのですが、貧乏企業にとっては手が出ないほど高額な特許使用料なのです。

寺尾聡と役所広司の演技ですよ、どんな掛け合いになるのでしょうか? 来週も楽しみです。

ちなみに、このドラマは実際に行田市にあるランニング足袋「MUTEKI」を作って売っている「きねや足袋」という会社がモデルなんですね。 著者の池井戸潤氏もこの小説を書くにあたって「きねや足袋」を取材されたようです。

それでは、ノンフィクションかというと、そこはやはりフィクションの世界なのですよ。 市販されているランニング足袋のソールの部分はさすがに天然ゴムだそうで、「陸王」で登場する蚕の屑から作られる画期的な素材ではないようです。

以前何かのニュースで足袋の街行田市のある幼稚園の子供達がランニング足袋のようなものを履いて雲梯(うんてい)で遊んでいる姿を紹介していましたが、このドラマをきっかけにいつか実際の駅伝などでこのランニング足袋を履いて走る選手が出てくれば楽しいですね。


by zoompac | 2017-10-19 08:51 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

船場言葉について、山崎豊子の「花のれん」と「女の勲章」より

f0090954_05203130.jpg大阪の船場といえば、北の東西を流れる土佐堀川、南北に二本流れる東横堀川と西横堀川、そして南は東西に流れる長堀川に囲まれた一帯の商家街でした。土佐堀川は今も堂島川と中ノ島を挟んだ淀川の支流ですし、東横堀川は今でも大阪城の外堀として残っています。 しかし、長堀川と西横堀川は埋め立てられてしまいました。

NHKの連続ドラマで「わろてんか」で「お笑い天国」吉本興業創業者の吉本せいをモデルとしたドラマが放映されていますが、実は1966年にも1年に渡って吉本せいをモデルとしたドラマがNHKで放映され、同年映画化にもなりました。 山崎豊子の直木賞受賞作「花のれん」が原作で、テレビも映画も船場を流れる東西の川を総称した「横堀川」でした。吉本せいをモデルとした主人公多加には、映画は倍賞千恵子、ドラマは南田洋子でした。

最近、その原作である「花のれん」を読みましたが、解説で山本健吉が面白いことを言っていました。 大阪弁は商業語、商人言葉として驚くほど複雑豊富なニュアンスを持っている一方、ラブシーンの会話には不向きだというのです。

確かに大阪弁にはそのような感じは否めません。 ただ、厳密に言うと、大阪弁と船場言葉は別の言葉ですね。 船場言葉には、昔、御所御用達の老舗が多かったことから、明らかに京都の御所言葉が入り込んでいます。 語尾の「おます」とか「だす」がそれです。 普通の大阪弁で「見なはれ」というところを「見ておみやす」と持って回った言い方をするのもその名残です。

嫉妬(しっと)のことを「へんにし」と言ったり、お尻のことを「おいど」、「おしゃれ」のことを「やつし」と言って、「あの人やつしでおますなあ」というのもたぶん船場言葉でしょう。 はっさいという言葉もあります。小利口で浮気っぽい蓮っ葉な女という意味ではっさいな女(おなご)と言います。

「わろてんか」の主人公もてんごの「てんちゃん」って呼ばれていますね。 このてんごも京言葉の名残がありますが、大阪でも普通にいたずらとか悪さの意味で使われます。 船場風に言うと京言葉と同様なニュアンスになりますね。「そないなてんごしんといておくれやす~ぅ!」でしょうか?

「花のれん」でも多加が船場言葉を駆使して寄席小屋や果ては通天閣まで値切って買う交渉事のシーンが満載ですが、私は「女の勲章」で洋裁学校の銀四郎が、自分と別れたがっている主人公の式子とのせめぎ合いの会話が強烈な印象に残っています。 女との関係も船場言葉ではそろばん勘定の話にドライに置き換わるところが凄いです。

「先生(式子)の最もお嫌いな銭(ぜに)の話になって恐縮だすが、式子さんは今や僕のかけがいのない財産でっさかい、簡単に譲れまへん、勘定の合う清算をしてもらわん限り、きれいに引っ込めまへんから、先生もそのおつもりで、お考えをしておくれやす。」

「月謝収入だけでも1ヶ月270万円の水揚げをする京阪神一の大きな学校に仕上げたのは、式子さんの力でっか、そうやおまへんでっしゃろ、それだけにそんなはした金の分け前では引き下がれまへんわ」

あざといいやらしい会話ですが、標準語ではとてもここまでさらりとはいかんでしょうね。 「でっか」で問いかけ、「でっしゃろ」で断定し、柔らかく持って回わりながら理詰めで相手に畳みかけていくのにこの船場の商人言葉は最強の力を発揮しています。

ラブシーンには、しかし、このような理詰めのそろばん勘定はそぐわないですね。 非日常の感情に日常の下世話言葉は不要だということでしょう。

さて、最後に「花のれん」の解説で山本健吉氏が紹介していた船場言葉による主人公多加の虚々実々の商談会話の抜き書きを紹介いたしましょう。

「ところで、お多加はん、今度はちょっと高うおまっせえ」

「いきなり女なぶりは、きつうおます、なんし、後家の細腕一本でっさかい、気張って、まけておくれやす」

「後家はん云うたかて、あんたはたいした後家や、女や思うて甘うみてるうちに、ちゃんとした一本立ちの座主になって、こうしてわいにも買いに出てはる。 わいも寄席(こや)を手離すからには、もう歳だすし、あとは貸家業でもして楽隠居する気やさかい、まとまった銭を握らして貰いまっさ」

「まあ、そない、気忙しゅう切り出しはって、フ、フ・・・・」

「いや、この勘定次第で、酒の味まで違うて来まっさかいな」

「あんたも、なかなかしぶとい女(おなご)はんや、色気が無うても、顔にちゃんと金気が出てる。さあ、この辺が、もう、取引のきりだっせえ」

「ほんなら、2万1千円で手をうちまひょ、その代わり銀行で借りる金でっさかい、3回割払いということにしておくなはれ」

「それもあかん云うたら、親子ほど年の違う女の尻(けつ)の穴までしゃぶりよったということになるやろ、お多加はん、あんたはえらい女の大阪商人や、値切られへん思うたら、せめて銀行利子だけでも浮かしたろいう根性やな、よっしゃ色つけて3回払いにしまひょ」

「おおきに、金沢亭を譲って貰うたうえに、女の大阪商人やとまでいうて戴いたら、わてなりののれんを、この寄席(こや)に捧げさしてもらいます」

商業弁としての大阪弁、いや船場言葉の妙味を発揮した会話ですね。どちらも単刀直入に言いながら、真剣勝負をしているて迫力ももちながら、言葉の上では円滑に交渉が進行していることがわかります。船場言葉の柔らかさの中にゼニ勘定の欲得の剣が包まれていて、しれっと言いにくいことを波風たてずに言い切ってしまう交渉ごとに向いた言葉だということがよくわかります。

by zoompac | 2017-10-16 05:21 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

NHK大河ドラマ「西郷どん(せごどん)」の原作本は林真理子の著作

f0090954_07162094.jpg司馬遼太郎氏が「翔ぶが如く」の中で、「西郷のような、いわば存在することによってすでに世間的威力をもつという男は、その実態が何ものかということがわかりにくく、あるいは斧をふりあげて断ち割ってもなにも出てこないかもしれない。」と言っていました。

以前、この十巻本を読み終わったとき、西郷隆盛は明治維新後の不満分子をまとめて悲劇的な集団自殺の渦に自ら先頭に立って巻き落としていったという印象を持ちました。

司馬遼太郎氏は、やはり「翔ぶが如く」の何処かで、西郷の人間の度量があまりにも大きすぎて接する人との度量が違いすぎるため誤解を受けやすかったのではないか、そこに西郷の悲劇性があったのではないかと推量していました。

とにかく、立場の違いで、恐れられたり、とてつもなく慕われたり、極端に二分される人物でした。 島津久光は西郷のことを「安禄山」と呼び、大村益次郎も「足利尊氏」の再来のように警戒していました。

司馬遼太郎氏は、「関ケ原」でも登場人物の一人一人の関ケ原へ向けての準備、巻き込まれていくストーリーを縫い込むように描きあげて大曼荼羅模様の絵巻物のように物語を築き上げてくれましたが、この「翔ぶが如く」でもその手法は活かされています。

まずは、西郷隆盛の征韓論を軸に、三条実美、岩倉具視、大木喬任、土方久元、西郷従道、山県有朋、大村益次郎、川路利良、篠原冬一郎(国基)、村田経芳、大山巌、大隈重信、木戸孝允、大久保利通、桐野利秋、島津久光、森有礼等、明治が生んだ綺羅星のような人物群の1人1人を語り、彼らと西郷の関り、彼らが西郷をどのように感じ、どのように評しているかを細かく書き込んでいます。

司馬氏は「翔ぶが如く」の中で、氏なりの西郷隆盛像を描き切ってくれたように思います。 筆は行きつ戻りつのあら彫りのノミのように使って難行苦行の末に産み出した作品だと思います。

最近参加した、縄田一男氏と伊東潤氏のトークショーでも、西郷隆盛像を彼自身を主人公にして描くことの難しさを伊東氏が述べていました。伊東潤氏は、村田新八の目線でとらえた西郷隆盛像を「武士の碑」、日本の警察機構の創始者川路利良の視点から描いた西郷隆盛像を「走狗」で、そして最新刊「西郷の首」では加賀藩の二人の藩士の生きざまから西郷隆盛の人となりを描いたと語ってくれました。伊東潤氏は彼なりの西郷隆盛像の解釈をこの三冊を通してそのそれぞれの切り口で描き切ったと言っていました。

さすが元外資系のコンサルティング会社?勤務の経験者ですね。 弁舌爽やかにさりげなく自著の宣伝をされていました。

縄田一男氏は、伊東潤氏の「西郷の首」を評して「完敗した、評論家の首を賭けるに足る傑作だ!」と剽軽なことをおっしゃっていましたが、実のところ氏の口は重く、会場の空気を凍らせるほどの雰囲気を持った方でした。鹿児島出身かと(イメージは「北海の氷山」と言われた大久保利通)思って調べたら東京生まれのちゃきちゃきの江戸っ子さんでした。これまたご愛嬌でしたね。f0090954_07170112.jpg

実は、NHK大河「西郷(せご)どん」の原作を林真理子さんが書いているということを知ったのもこのトークショーでした。 角川出版の「西郷どん(せごどん)3巻本」で、1巻が11月1日の発売予定です。 恥ずかしながら、私はその日まで、原作は漫画の「せごどん」とばかり思っていました。

林真理子氏の著作は、浅丘ルリ子のことを書いた「RURIKO」が印象的でした。 林氏の描く西郷隆盛像はどのような絵柄になるのか楽しみです。

宣伝文句には、「なんという目をした男だ――。吉之助の目を見た者は、誰もがそう呟いた。下級武士の家に生まれた西郷吉之助は、貧しいながらも家族や友に恵まれて育つ。のちに大久保利通となる正助とは、素読をし、相撲をとる郷中仲間だ。藩主・島津斉彬の雄姿を間近に見た吉之助は、いつの日かこのお方にお仕えしたいと焦がれるようになる。時は幕末。夢かない斉彬のお側仕えとなった吉之助は、名君と心を一にし、江戸に京都に飛び回るようになる。激動の青春編!」とありました。

「2018年大河ドラマ原作小説! まったく新しい西郷隆盛の誕生!」とも付されています。

新しい西郷隆盛が、鈴木亮平によって演じられるとなると、重さがなくなって爽やかな風のような優しいイメージしか浮かばないのですが、林真理子の原作と共に、どのような西郷隆盛が飛び出してくるのか楽しみにしたいと思っています。

伊東潤氏の三部作もとりあえず購入しました。只今、「翔ぶが如く2巻」を再読中。今年の残り三ヶ月と来年は「西郷隆盛」一色の読書に染まりそうです。


by zoompac | 2017-10-14 07:17 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)

映画 オペレーション・クロマイト_朝鮮戦争での北朝鮮軍大攻勢の流れを変えた仁川上陸作戦の諜報活動を描いた戦争アクション!

f0090954_05454098.jpg新宿シネマートで観ました。

ダグラス・マッカーサーの伝記作家ジェフリー・ペレットがマッカーサーの生涯における最後の大成功となった仁川上陸作戦を評してこう言っています。

「マッカーサーの生涯に軍事的に天才だったといっていい日が一日あった。 1950年9月15日である。 すべての偉大な司令官の生涯には傑出した戦闘がある。 統率力の最高の試練の場となる戦闘である。 この戦いを制してはじめて、不朽の名声に輝く将軍の列に加わることができる。 マッカーサーの場合、それは仁川だった。」

連合国軍最高司令官マッカーサーは開戦当初北朝鮮軍の戦力を見くびるミスを犯しました。 1950年、6月25日に国境線とされていた38度線を越えて南への侵攻を進めた北朝鮮は10万もの兵力で電撃的にソウルを陥落し、朝鮮半島の大部分を支配下に収めてしまいました。 韓国軍将校のほとんどが元日本軍に所属していましたが、ベテラン兵はほぼ退役し実戦経験を積んでいない世代が将校の地位についたことや兵器も旧日本軍の九九式小銃などが中心で、当時の最新重火器・装備等をソ連から供給されていた北朝鮮軍とは雲泥の差でした。

仁川はソウルとの距離約30キロの外港で、韓国の空の玄関・金浦空港にはソウルより近い場所で、ソウル奪還にはまたとない地の利がありました。 しかし仁川はマッカーサーが第二次世界大戦で日本軍を相手に多用した水陸両用上陸作戦には極めて不利な自然条件を備えてもいたのです。

砂浜はなく、あるのは海岸堤防と埠頭だけであったこと、月尾島という港のど真ん中に鎮座する小島が港をよく防御し、上陸ゾーンを分断していたこと、そして何より難題は潮の干満差が10m弱もあり、干潮時の上陸となればヘドロ状の泥沼に1キロ~4キロ足を取られてしまう可能性が高く国連軍・アメリカ軍の死地となる可能性が高かったのです。

しかも港にはソ連の支援で機雷が敷設されていました。

成功の確率5000分の1という予則の中で、計画立案の幹部や統合参謀本部の意向を向うに回してマッカーサーが乾坤一擲の大バグチを打って、 勝利の栄光を彼ひとりに帰したのがこの仁川上陸作戦でした。

その後のソウル奪還にも繋がるこの上陸作戦は、作戦コード「Operation Chromite(クロマイト作戦)」と名付けられ、韓国海軍本部情報局長等8人(実際は17名構成)が諜報活動に携わり、陰ながら上陸作戦成功に貢献したという歴史の裏面を取り扱った韓国製戦争アクション映画に仕上がっていました。

映画冒頭のスクリーンに、史実に基づいたフィクションだとの説明がありました。

その諜報活動で隊長以下8人が丸々北朝鮮軍本部から派遣された査察の一団にすり替わって仁川の北朝鮮軍に入り込んで、機雷の位置を示した地図を盗み出そうというストーリーでした。 医療施設で働く看護婦でその潜入捜査団の隊長といい仲になる女性を韓ドラ「オクニョ」役のチン・セヨンが演じていました。

マッカーサー役は「シンドラーのリスト」のリーアム・ニーソンでした。

北朝鮮の脅威が大きくなっている今日この頃です。学校で習うことのなかった朝鮮戦争のことをもっと詳しく知りたいと思い、「ザ・コールでスト・ウインター 朝鮮戦争」という本を購入しました。

by zoompac | 2017-10-11 05:53 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)
RELEASE INFORMATION NEW ALBUM

[通常盤]「Now On Sale!!」
TOCP-66380/¥2,548(税込)

[DVD付 初回生産限定盤]
「Now On Sale!!」
TOCP-66381/¥3,500(税込)

NEW SINGLE
WMP HIGH LOW
REAL HIGH LOW
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海外オフィシャルサイト
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