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2017年 05月 09日 ( 1 )

読書「エリザベート ハプスブルグ家最後の皇女(上)」塚本哲也 _オーストリア視点の全ヨーロッパ史

f0090954_05565764.jpg第24回(1993年) 大宅壮一ノンフィクション賞受賞作品です。(2017年から選考に一般読者の投票も加わり正式名称が大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞と改められることになりました。単に大宅賞と縮めて呼ばれることも多いようです。)

著者塚本哲也氏は、毎日新聞のウィーン、後にプラハの特派員であり、1963年、「エリーザベト・ペツネック」なる人物の訃報記事に目を留めたところから、この大宅賞受賞ノンフィクション物語の構想が上がりました。

実は、私がこの本に興味を持つことになったきっかけは、昨年の塚本哲也氏の訃報(享年87歳)と共に掲載された同氏の代表作であるこの作品の紹介記事でした。訃報繋がりですね。

単にエリザベートの波乱万丈の一生というより、その背景の第一次世界大戦前夜から第二次世界大戦終結の壮大なヨーロッパ史のうねりを記者の目でしっかり腑分けして見せてくれています。

読んでいるうちに望外の拾いものをした感じで読書の喜びもひとしおでした。

言うまでもないことだと思いますが、このハプスブルグ家最後の皇女として描かれているエリザベート(エリーザベト・ペツネック)は、宝塚歌劇団の「エリザベート~愛と死の輪舞(ロンド)」で有名なシシィの愛称で知られる皇帝フランツ・ヨーゼフの妃のエリザベートではありません。 その皇后エリザベートと皇帝フランツ・ヨーゼフの間に生まれたオーストリア=ハンガリー帝国皇太子ルドルフの1人娘のエリザベート(母はステファニー妃)がこの作品で語られるハプスブルグ家最後の皇女エリザベートです。 すなわちシシィの孫娘になります。

そのエリザベートの父親である皇太子ルドルフは愛人と情死したことで有名でその事件は、シャルル・ポワイエ主演の「うたかたの恋」という1930年のフランス映画になっています。この事件はその地名からマイヤーリング事件と呼ばれ、後の1957年にはオードリー・ヘップバーン(ルドルフの愛人男爵令嬢マリー・フォン・ヴェッツェラ役)とメル・ファーラー(ルドルフ役)の共演でアメリカ映画「マイヤーリング」としてリメイクされました。

ハプスブルク家は近世ドイツにおける最高の名家で、長きにわたって神聖ローマ帝国皇帝、オーストリア帝国皇帝として中部ヨーロッパに君臨しました。

「戦争は他家に任せておけ。幸いなオーストリアよ、汝は結婚せよ」という家訓に現れていますが、近隣の諸侯と姻戚関係を結んで発展し、勢力を拡大し、ドイツ諸侯の中でも抜きんでた存在となり、1273年ついに神聖ローマ帝国の皇帝に選出されます。

以来、着々と版図を広げ、オーストリア、ボヘミア、ハンガリー、北イタリア、スペイン等を傘下とする広大な領土を持つ帝国となります。

戦争よりも婚姻を手段とする領土拡大の一例は、女帝マリア・テレジアの娘マリー・アントワネットがフランスのルイ16世の妃となったり、かのナポレオンも妃をハプスブルグ家から迎えたりしていることでも有名ですね。

繰り返しになりますが、この本には、第一次世界大戦(1914~1918)と第二次世界大戦(1939年~1945年)の二つの大嵐を切り抜けて1963年に亡くなったエリザベート・ペネツク個人の伝記物語というよりも、むしろ滅び逝くハプスブルク家(オーストリア=ハンガリー帝国)、あるいはハプスブルク家滅亡後のオーストリアの視点から当時の欧州のパワーバランスと台頭するナチズムの脅威が描かれていました。

私の読んだ上巻では、1963年のエリザベートの訃報から、1889年のエリザベートの父親ルドルフのマイヤーリングの森での心中事件に飛び、そこからさらに遡って1883年にエリザベートが誕生する下りと、オーストリア皇太子のルドルフを取巻く欧州の勢力図が丁寧に説明されていました。そしてその勢力図の塗り替わりが、波乱万丈のエリザベートの人生と共に、第一次大戦後崩壊したドイツ帝国の後を継いだワイマール共和国(1919~1933)がヒトラー独裁政権を生んだ1933年まで描かれて、下巻へ続くことになっています。

エリザベートが誕生した頃、ドイツは鉄血宰相ビスマルクが縦横無尽の活躍でプロイセンを中心にほぼ統一されたドイツ帝国が覇を唱えていました。

ドイツを国とするならプロイセンは都道府県名のようなものです。その意味ではこの頃のオーストリアも国というより都道府県と考えた方が無難です。ハプスブルグ家・オーストリアの皇太子ルドルフに対して、ホーエンツォレルン家・プロイセンの皇太子はウィルヘルム2世でした。後にドイツ皇帝となるウィルヘルム2世はプロイセン王子フリードリヒ(フリードリヒ3世)とイギリス王女ヴィクトリアの長男としてベルリンに生まれました。

後にヒトラー政権はナチスドイツを第三帝国と呼ぶようになりますが、その意味では、この鉄血宰相ビスマルクやウィルヘルム2世が活躍したプロイセン王国がドイツ諸邦を統一したドイツ帝国(1871年 - 1918年)が「第二帝国」です。ちなみに「第一帝国」は神聖ローマ帝国(962年 - 1806年)のことです。

ウィルヘルム2世は、ずっとドイツ帝国の建設者であるビスマルクを尊敬していましたが、皇帝即位後には親政に邪魔な存在としてビスマルクを排除します。さらに、外交では一貫して帝国主義政策を推進し、海軍力を増強して新たな植民地の獲得を狙ったことから、イギリスやフランス、ロシアなど他の帝国主義国と対立を深め、最終的に第一次世界大戦を招くことになりました。

その第一次世界大戦でドイツ帝国はオーストリア=ハンガリー、オスマン=トルコ、ブルガリアと同盟を結んでイギリス、フランス、ロシアを相手に4年以上にわたって消耗戦・総力戦で戦うことになったのです。敗戦によって国民の不満が爆発し、ウィルヘルム二世は退位し、帝政は崩壊し、ドイツは1919年に発足して1933年に崩壊するワイマール共和国という共和制に移行します。

その民主的な共和制の中から、ヒトラーを党首とするナチストという妖怪を生み出すことになるいきさつもこの上巻でカバーしています。

情死したこと有名なルドルフですが、当時の欧州情勢の分析や外交能力は優れていたようです。彼はジャーナリズム関係の友達が多く欧州全域にわたって広い情報網をもっていました。反ドイツ主義の先鋒でトラと呼ばれたフランスのクレマンソーとも親交がありました。

民族主義的なドイツのウィルヘルム2世とは犬猿の仲で、ウィルヘルム2世の母親の英国王女ヴィクトリアも自分の息子よりむしろルドルフをかわいがっていたようです。

ルドルフは、民族排他主義的なドイツを嫌い、ハプスブルグ国家オーストリアは、さまざまな人種、民族(ドイツ人、スラヴ人、ハンガリー人、ポーランド人)が1つの統合された指導部の下で一緒になった連合国家にすべきとの理念に燃えていました。今の欧州連合の発想と同じです。そうした自由主義的な意味合いで西ヨーロッパの英国やフランス等の民主主義国家とうまくやっていきたいと願っていたのです。

ところが、ドイツを仮想敵国視する彼の考えは、父親のオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に受け入れられず鋭く対立してしまいます。

皇帝だった父だけには遺書を残さず34歳の若さで愛人と心中を遂げてしまったルドルフの死の裏には、父親の確執と何よりハプスブルグ家崩壊への不安と焦りと失望感の深さが見え隠れしているようでした。

人によっては、第一次世界大戦の遠因をウィルヘルム2世への牽制となっていたルドルフの欠如をあげる程の有望な人物でした。ルドルフが生きていればドイツが第一次大戦を引き起こしたにせよオーストリアがドイツと同盟を組むことはなかったと思われていたからです。

ルドルフは妹によく、「ハプスブルグ家が滅ぶとすればスラヴ民族主義のためでなく、ドイツ民族主義によってだろうね」と話していたそうです。

この上巻には、呪われたハプスブルグ家のエピソードも満載でした。

1867年、皇弟フェルディナンド・マキシミリアンが、フランスの皇帝ナポレオン3世によってメキシコ皇帝に担ぎ出されたが、独立運動が起こって35歳で銃殺

22年後の1889年のエリザベートの父親ルドルフのマイヤーリングの森での心中事件

その約10年後の1898年には祖母シシィがスイスのレマン湖で暗殺(この悲劇が、死神の登場する宝塚歌劇団の「エリザベート~愛と死の輪舞(ロンド)」のテーマになっているようです。)

その2年前の1896年に、皇帝継承者となったフランツ・ヨーゼフ皇帝の三番目の弟カール・ルードリッヒが聖地巡礼先のパレスティナで赤痢にかかって死亡

そして、1914年夏、第一次大戦のきっかけとなったのがそのカールの息子で皇位継承者のフランツ・フェルナンドのバルカン半島のサラエヴォでの暗殺

その他、ヒトラーが1913年まで7年間、17歳から24歳までウィーンに暮らし、その間2度美術学校の入学試験に落第したエピソードも、そしてそれが彼自身の著書「わが闘争」に体験談として書かれていることも紹介してくれています。 同じころロシアの革命家トロツキーやスターリンもウィーンにいました。後にスターリンと大喧嘩するユーゴスラビアのチトー大統領もクロアチアから錠前工として古き良き時代のウィーンの空気を吸った1人でした。

この本の欧州勢力図の説明は、オーストリア=ハンガリー帝国の視点で語られていました。 ドイツ(プロシア)とロシアの二大勢力に挟まれた中欧、東欧の事情にもしっかり目が行き届いておりウィーンを中心とした一流のヨーロッパ史となっていました。


by zoompac | 2017-05-09 05:57 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)
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