木場シネマの封切りでした。
感動的なシーンは多かったのですが、これでもかとくどくなく、さらっと流していたのが上品な作品に仕上がった印象を残しました。カーステン・シュリダンという女性監督です。お父さんは名匠ジム・シュリダン。彼女はこのお父さんの作品”イン・アメリカ/三つの小さな願い事”で共同脚本を勤めていたそうです。余談ですが、イン・アメリカの子役のエマ・ボルジャーもかわいかったです。今回のこの作品にも、主人公は別ですが、歌の上手い、男の子と女の子が映画初デビューしています。主人公を務めたフレディ・ハイモアは”チャーリーとチョコレート工場”や”ネバーランド"等でおなじみです。
チェロ奏者のライラ・ノヴァチェク(ケリー・ラッセル)とロック・ミュージシャンんのルイス・コネリー(ジョナサン・リース・マイヤーズ)のたった一夜の恋で誕生したオーガスト・ラッシュ(フレディ・ハイモア)の3人は、お嬢様ライラの父親の妨害でばらばらになってしまいます。
オーガスト・ラッシュは孤児として施設に預けられますが、音楽に対する天性の才能に恵まれ、音楽を希望としてまだ見ぬパパとママとの再会を信じて疑いません。
こうしてバラバラになった3人が音楽という赤い糸で導かれて感動の再開をとげる話です。失恋という痛手、それに赤ちゃんを事故で失ったと思い込んだライラが病床の父から子供が生きていることを聞かされた後の彼女に突然わき上がる演奏意欲のシーンがなかなか感動的でした。オーガスト・ラッシュの音楽に対する才能が開花するシーンは笑ってしまうほどの奇跡ですが、甘さ抑え目の上品な映画でした。ちょっと得した気持ちにさせてくれます。
ロビン・ウィリアムスの悪党ぶりもなかなかですが、こちらも押さえが利いていました。