赤坂のイタリアレストランで、イタリア3Bワインの会を開きました。Balolo、Barbaresco、それにBrunello di Montalcino です。
感激一番は、バルバレスコ(Barbaresco)1994年。アンジェロ・ガイヤ(ガヤ)でした。しなやかで秘められたパワーをちらせつかせながらも品の良さは、”私を美味しいと言うにはまだあなたが未熟よ”と少し突き放されてしまった感じがしました。結構、このおじさん、費用対効果の悪いお高いワインは飲みなれているつもりでしたが、ちょっと背筋が正されましたね。
ガヤはイタリア・ワイン界のスーパースターです。1961年に4世代目として、1859年から続くワイナリーを引き継ぎました。彼の革新的なワイン作りによって、それまで無名だったイタリアワインが世界の注目を集めるようになったのです。フランスのぶどう品種を取り入れたり、ピエモンテで最初にバリック(小樽)熟成を行いました。ピエモンテやバルバレスコの名を世界に広めた人こそこのガヤでした。
ガヤのバルバレスコのポテンシャルの高さに圧倒されました。死ぬまで長いお付き合いをしたい、魅力あふれるワインでした。また、ママの解説付きでまた飲みたいなこのワイン。グラス1,2杯じゃちょっとわかったふりしかできないよ。1本飲まなきゃ。
バローロはPaolo Scavino Barolo 1999でした。バローロ・ボーイズの造りでした。一、二度、大枚をはたいて、出したお金の割りには美味しくないバローロにはがっかりしていた私も、このバローロ・ボーイズは満足のいく美味しさでした。でも、残念、ガヤのバレバレスコが凄すぎました。ママがバルバレスコの前にこのバローロを飲ませてくれたという配慮に感謝します。
バローロ・ボーイズのおいしさも堪能できましたし、バローロの伝統派とボーイズの比較飲み、パラレルに飲むという楽しみができました。死ぬまでにやりたいことのリストの中に入れておこうっと。
家族経営がほとんどのバローロ生産者の間で、代々引き継がれてきた伝統を重んずる伝統派と時代の変化や流れにあわせて新しい作り方を工夫するモダン派で親子喧嘩が起きて、でてきたのがガヤが取り入れたバリック熟成という新しい手法でつくったワインで、バローロ・ボーイズと呼ばれます。モダン派です。
ママの説明によると、ネッビオーロはタンニンが強くてリリースまでに伝統的な手法では時間がかかっていたそうです。それをスキンコンタクトの時間を短くして小樽を使ってやわらかく飲みやすいワイン、バローロを作り始めた人をバローロボーイズと言うのだそうです。もっとも、この方たちも、今ではすっかりオールド・ボーイズになるほど年は経ってしまいましたが。
最後に飲んだのが、Salvioni Brunello di Montalcino 2000、モンタルチーノはもともと、私の大好物。あまり当たり外れがない期待を裏切らないワインです。
私の衝撃の出会いワインは、サンジョベーゼ。今までわからなかったワインのおいしさに目覚めたワインのブドウ品種がサンジョベーゼでした。
あまりどきどきしない代わりに、安心して付き合える、心を癒してくれるいいワインです。でも、このモンタルチーノは今まで飲んだ中でも美味かったな。3Bの会の仲間が楽しいからか、ママが魔法をかけたからか?よくわかりませんが・・・、きっと、バローロ、バルバレスコ、そして最後にモンタルチーノを持ってきた、ワインの飲み順も良かったのでしょう。
1年ぶりのポルチーニのソテーもすっかり堪能して、ティラミス(昇天)のワイン会でした。