あまり期待しないで買って、読み始めたのですが、これははっきり言って面白い!女子高校の女性剣士のお話。柔と剛の二人のライバルのお話です。
宮本武蔵の五輪の書あたりからの薀蓄もなかなかのものです。
たとえば、試合のときの心得ですが、・・・
”まず敵と相対し、だがどこか一点を見てはならない。大きく周りの空気まで、相対的に感じ取るように観る意識が肝要だ。武蔵が言うところの「観の目を強くし、見の目を弱くする」である。”
これって、職場とか、その人間関係にも言えることですが、状況判断を確かなものにするための知恵とも取れます。
それはともかく、若い女の子の胴着の汗臭さを感じる熱血青春ものです。ちばてつやの”おれは鉄平!”以来の剣道ものの傑作です。