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Would-be ちょい不良親父の世迷言


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私のイチ押し、2017年の本屋大賞ノミネート作品「みかづき」森絵都

f0090954_07221686.jpg私が、今年の本屋大賞ノミネート作品の中から本命視している作品です。発表は、4月11日です。

評判に違わずいい出来栄えでした。

〈吾郎〉と〈千明〉という塾を経営する夫婦がいます。 舞台は、東京のベッドタウンとして新築高層マンションが立ち並び生徒数が飛躍的に伸びる前の千葉県の八千代町(今の八千代台)です。昭和36年(1961年)から2007年までの46年間の物語です。(千葉県が八千代台から、西船橋、津田沼と塾ビジネスの大激戦区だったことをこの小説から知ることができます。)

教員免許は持っていませんが、抜群の教える「才」を持つ大島吾郎は、小学校の用務員室で生徒の補習を行っています。

授業についていけない子たちための無報酬の補習の場に蕗子(ふきこ)という優秀な生徒がやってきます。吾郎の教えぶりを母親の千明に頼まれ探ることが目的でした。

千明は、戦時中の国民学校でひたすら国への忠誠心を植え付けられた六年間を経験しており、戦後の教育の変貌ぶりから公教育に人一倍の不信感をもっていました。教員免許を持ちながら、学校の教員になることを潔しとせず、私塾の経営に自分なりの人づくりのための教育実践の活路を見出そうとの野心がありました。

なかなか私塾オープンに踏み切れず、そこで吾郎にスカウトの白羽の矢を立てたのです。女の勝負を賭けた狙い撃ちでした。

シングルマザーの千明は、母頼子、娘蕗子の女3人暮らしでしたが、そこに吾郎を呼び、絡めとるように吾郎と関係を持って結婚し、かつ塾経営に血道をあげていくのです。

この小説は、日本における学習塾の変遷、その塾の経営者三代の奮闘、女系家族の確執、理想の教育等……実に重奏的なテーマを含んでいます。

それら一見バラバラにみえるテーマを、学校、文部省、父兄、経済力、核家族化等の時代時代で模様を異にする平面図に落とし込み、さらに教育の歴史変遷という縦軸を串刺し状に描きこむことで、立体的なキューブ形状の中に見事に多面的な物語をまとめ込んでくれているのです。 しかも、ちぐはぐさがなく見事なハーモニーを奏でています。

さらに、さらに吾郎・千明の世代、蕗子、蘭、菜々美という個性の強い三人娘、さらに蕗子の長男の一郎世代という三世代の血を注ぎ込みスケールの大きな人間臭い物語に仕上げてくれました。

最終章に出てくる吾郎の言葉が心に残ります。

「誰もが(教育を)憂い嘆いている。もっと改善が必要だ、改革が必要だと叫んでいる。最初は辟易していたけど、次第にそれはそれでよかったのかもしれないと妻は考え始めたようだ。常に何かが欠けている三日月。教育も自分同様そのようなものであるのかもしれない。欠けている自覚があればこそ、人は満ちよう、満ちようと研鑽を積むのかもしれない。」

そうして、吾郎は、46年の教育を取巻く問題と塾に携わった自らの経験と盟友たちの粉骨の一端を自伝本にまとめ上げたのです。その本のタイトルが「みかづき」です。「みかづき」の意味を、亡き妻を偲んでと前置きを置いて語った言葉が、前段で紹介した吾郎の言葉です。

読者は、今まで読んでいた物語がこの吾郎の言葉によって吾郎の出版した自伝本の中身だったんだと知ることになります。冒頭から読み始めた白い帯状の紙がラストにきてよじられ振り出しにくっついたメビウスの輪を彷彿するといった驚きも味わえます。

感覚的なものですが、これまでの森絵都さんの作品は、たとえば直木賞受賞作の「風に舞い上がるビニールシート」等を読んで、読者と距離感を程よく保つ猫型の作家さんだと思っていました。恩田陸さんの作品のようにその世界に招き入れられて読者と共に喜怒哀楽を分かち合ってじゃれあって楽しむ犬型の作家さんとは違うという感覚でした。

まあ。平たく言うと、主観が勝った作品なのか、客観が勝った作品なのかということなのかもしれませんが、今回の作品は、戦後から小泉政権に至る戦後史を教育という切り口に、塾経営者の家族3代の人間臭い葛藤を注ぎ込んでなんとも興味深い懐の深い物語だったと思いました。猫型小説の進化をみました。

その昔、学生時代に読んだトーマスマンの「ブッテンブローグ家の人々」を彷彿させるような三世代の家族の物語を社会の変動の中に描き落としてくれていました。ちょっと懐かしい感じも覚えました。

他の本屋大賞のノミネート作品は「蜜蜂と遠雷」しか読んでいませんので、無責任なことは言えませんが、恩田陸さんがすでに「夜のピクニック」で第2回の本屋大賞を受賞された上、「蜜蜂と遠雷」が直木賞というメジャータイトルを受賞された以上、全国の書店員さんの投票は発掘良品としての「みかづき」に集中しそうな気がします。

先週の王様のブランチでは、さっそく恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」が書籍の週間ベストセラーの1位に躍り出ていました。

森絵都さんはもともと児童文学の分野で活躍していた作家さんなので、彼女の児童文学を愛した世代が、一般読者の年代に成長しより幅広い読者層が形成できればいいですね。 本屋の書店員さんの後押しでもっともっと売れていい本じゃないかと思っているのですがどうでしょう?

by zoompac | 2017-02-10 06:01 | 読書・映画・音楽 | Comments(0)
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