昨日の東日本駅伝記事ではあえて書きませんでしたが、優勝した長野県代表となった長野東高校の全国高校駅伝代表メンバー4人の大活躍に加え、大きく印象に残ったシーンがありました。
それは4区の群馬県代表の中学生ランナー不破聖衣来(大類中2年_写真 )と5区の林英麻(健大高崎高2年)のそれぞれ区間賞の走りです。 まさに東京五輪の陸上中距離に希望の光をもたらす黄金のタスキ渡しに見えました。
4区の中学生区間はこれで4年連続群馬県が区間賞獲得となりました。
一昨年は彼女のお姉さんで林英麻と健大高崎で同学年の不破亜莉珠がこの区間の区間賞を獲っています。 お姉さんは残念ながら不調だったようですね。 高校駅伝の県予選会に続いてこの大会にも出ていませんでした。 TV解説で増田明美氏が4区から5区への中継点でお姉さんが妹の走りを応援しているとのことでした。
この4区には千葉代表の風間歩佳(船橋旭中3年)がジュニアオリンピック3000mチャンピオンとして注目を浴びていました。
不破聖衣来もジュニアオリンピック1500mのチャンピオンだったのですが、持ちタイムでは1500mの全中ランキングで風間が1位、不破が2位、3000mでは風間が全中2位で、不破には記録がありませんでした。
TV中継もトップ争いの長野を追う千葉の風間の走りに集中していましたが、区間賞はこの4区の3kmを09:23で風間より17秒速く走った不破が獲りました。 このタイムが公式記録となれば不破のタイムは風間を抜いて全中2位に匹敵する好記録でした。
その4区区間賞の不破聖衣来からタスキを受けた5区の林英麻はこの大会8区の中学生区間の記録ホルダーです。
ここまで1区の岡本春美(三井住友海上、常盤高校出身)が3位の好位置につけ、2区の伊井笑歩(前橋育英)がいったん4位に落としますが、3区の阿部知宙(前橋女)で3位に戻し、4区の不破聖衣来で2位との差を詰めました。
しかし、トップを走る長野の湯澤ほのかは10月の全日本大学女子駅伝3区を区間賞で走って好調で、2位で走る千葉の尾西美咲はリオ五輪の5000m日本代表で、5区の林英麻の走りは苦戦が予想されました。
しかし、尾西が不調だったということを差し引いても、16秒差あった尾西に追いつきチームを2位に押し上げ、さらに逃げるトップ湯澤との差も詰めた林英麻の区間賞の走りには驚きました。 鳥肌が立ちました。
実業団のオリンピアンや有力大学生ランナーを差し置いて区間賞を獲ったこの高校2年生林英麻の衝撃の走りは私の頭の中に映像として今後長く記憶されていくと思います。
4年後の東京五輪には、この林英麻、不破亜莉珠、聖衣来姉妹の活躍が期待できそうです。