昨年の世界選手権では、3位となって、2位の田知本愛(27)に先行された山部佳苗(25)でした。 その後、田知本が欠場した絶好の機会のグランドスラム東京で、7位と惨敗しました。 今年2月のグランドスラム・パリでは世界の強豪を倒して優勝を飾った田知本に対して山部は初戦敗退でした。
ほぼ五輪への切符を手中にしたと思えた田知本でしたが、こんなこともあるのですね。 ロンドンに続いてまたしても五輪代表の座から滑り落ちてしまいました。
4月初めの体重別選手権で、田知本は新鋭朝比奈沙羅に1本負けし、決勝でその朝比奈を僅差で下した山部が優勝しました。 山部が首の皮1枚で代表入りに踏みとどまりました。
そして昨日の全日本女子柔道選手権では、3年連続の顔合わせとなった決勝で山部が田知本を1本で下し2年ぶり3度目の優勝を飾りました。
終盤に突然膝を痛めた田知本は立つのがやっとという状態で、山部に押し倒され寝技で仕留められてしまいました。 結局、この田知本の負け方で、膝の負傷が相当悪いと選考委員に判断されたようです。 回復が五輪の試合に間に合わないとされ、五輪代表の座は最後の最後に山部に転がり込んできました。
内弁慶と言われ、対外国人選手との対戦成績が田知本に比べて見劣りする山部ですが、オリンピックではそうしたレッテルを払しょくしてもらいたいです。
なお、写真は昨年のこの大会で左の田知本に敗れて、表彰式で悔し涙を隠し切れない山部です。 この涙が今年の山部の笑顔に繋がりましたが、山部さん、本当に笑うのはリオの畳の上でお願いしますよ!