去年の上橋菜穂子の本屋大賞受賞作品「鹿の王」を読んだときから、気になっていた作品です。
上橋菜穂子氏は2014年に国際アンデルセン賞(作家賞)を受賞していますが、その評価対象とされた作品の1つが、世界各国の言葉に翻訳された「精霊の守り人」シリーズだったからです。
このシリーズは、精霊の守り人から始まって、闇の守り人、夢の守り人、・・・・・と全12冊まで続きます。
ちょうど、綾瀬はるか主演で、3年に渡るTV放映番組が始まったことをきっかけに読んでみました。
ファンタジーはちょっと苦手で敬遠していましたが、海外ドラマの「ゲーム・オブ・スローンズ」に嵌ったこともあり、また上橋菜穂子作品は「鹿の王」を読んで引き込まれた経験もありましたので、この「精霊の守人」も躊躇なく手にできましたし、興味深く読ませてもらいました。
文化人類学を研究されている大学の先生ということもあり、特に上橋女史が若い時から研究されてきたオーストラリアのアボリジニーについての研究成果が色濃く本作品に反映されていると感じました。
命について、原住民と移民の共存、星読みと政治、この世とあの世の問題等に掘り下げられた考察があって、結構高い読後の満足感が得られます。 積み重ねられた人類の知恵のようなものが感じ取れる物語になっています。
今年は、4話だけ(毎週土曜日夜9時放映ですでに2話終了)で、続きは来年という間の空き方が気に食わないのですが、綾瀬はるかはいいですねぇ。 さすが、女性版座頭市「Ichi」をこなした経験があるだけに女用心棒バルサ役での殺陣もなかなか様になっていますよ。 女呪術師トロガイ演じる高島礼子さんの迫力も半端じゃないです。