3月で34歳となる福士のマラソン五輪代表への2008年から8年越しの挑戦がやっと実を結びそうです。
31日日曜日の大阪国際女子マラソンでは、前半から速いペースで推移し、有力選手が25km付近までに次々こぼれ落ちていく中、福士が安定した走りで歴代7位となる2時間22分17秒で逃げ切りました。
2位に堀江美里(2時間28分20秒)、3位に竹中理沙、ロンドン五輪代表の重友梨佐は5位でした。
日本陸連設定記録の2時間22分30秒を切り、優勝ですのでマラソン五輪代表へ大きく名乗りを上げたことになります。
女子マラソンの五輪代表枠は3で、すでに昨年の世界陸上選手権7位の伊東舞が代表に決定していますので、残り2枠です。最終選考会となる3月の名古屋ウィメンズに出場予定の前田彩里や木崎良子の結果を待って代表決定が発表される予定です。
自身の初マラソン挑戦でもあった2008年の北京五輪代表をかけた大阪国際女子マラソン大会では福士は天国から地獄へまっさかさまへ墜落しました。
30㎞付近まで福士がハイペースで飛ばし後続に2分以上の差を空ける独走状態で観る者を興奮させました。 しかし30㎞過ぎから脱水状態となり急にペースダウンし、35km過ぎからはヘロヘロのジョギング状態の走りとなり、転倒を何度も繰り返しながらの痛々しい19位でのゴールとなりました。
2012年のロンドン五輪の代表をかけた同じ大阪国際女子マラソンでも中間点過ぎまで優勝した重友梨佐とのマッチレースとしながら、30㎞過ぎでスタミナ切れを起こしペースダウンとなりました。後続の選手に次々追い抜かれながらのお馴染みの展開で8位に沈んでしまいました。
2013年にも福士は大阪国際マラソンを走っています。 やはり、35km過ぎにガス欠状態となり、急激なペースダウンの中ウクライナのタチアナ・ガメラシュルミルコに逆転されたものの2位に踏みとどまり世界陸上代表に選ばれました。 (昨年2015年に、ガメラシュルミルコがドーピング違反となり過去の記録も抹消されたため、福士にとっては苦笑いの繰り上げ初優勝記録認定になりました。 したがって今回の大阪国際での優勝は初優勝ではなく、2回目の優勝ということになりました。)
2013年の世界陸上モスクワ大会では、30㎞過ぎから先頭集団についていけなくなり、いったん4位に落ち、いつもの竜頭蛇尾の展開かと思ったら、35km付近から盛り返し1人抜いて3位入賞を果たしました。(4位が木崎良子、野口みづきは途中棄権)
2015年は疲労骨折でほとんど走れていなかったのでどうかなと思いましたが、只者じゃないですね、さすが福士加代子です。
今度こそ、リオ五輪であの爆笑いの笑顔を観たいです。