青山6区にダークホース小野田勇次1年生を配することで復路のみならず総合での完全優勝を決定づけましたね。
終わってみれば、青山の圧倒的な強さばかりが目立った連覇でした。 しかも、去年は1区の久保田和真が当時の駒大4年の中村匠吾に1秒差の2位だったため達成できなかった1区から10区まで1度もトップの座を譲らない完全優勝を39年ぶりに成就しました。
1区久保田和真4年(区間賞)、2区一色恭志3年(区間3位)、3区秋山雄飛3年(区間賞)、4区田村和希2年(区間賞)、5区神野大地4年(区間2位)
6区小野田勇次1年(区間2位)、7区小椋裕介4年(区間賞)、8区下田裕太2年(区間賞)、9区中村祐紀2年(区間7位)、10区渡邊利典4年(区間賞)
上記の各区間成績で一目瞭然ですが、今年の青山学は、10区間中、1区、3区、4区、7区、8区、10区の6区間で区間賞の走りだったのです。
去年は10区間のうち5区間の区間賞でしたが、区間新記録を4区、5区で樹立したため総合タイムは10時間49分27秒で、今年の10時間53分25秒より4分近く早かったのです。
でも今年は、去年の忘れ物の全区間首位キープの完全優勝達成しましたし、ダークホース的な往路3区の秋山雄飛の飛躍を観ました。 さらに復路優勝ばかりか復路6区で勝負を決定づけたこれからの青山を支えるスーパールーキー小野田勇次の誕生を目撃できました。
彼は豊川高校出身ですが、去年の全国高校駅伝の愛知県代表は愛知学院愛知高でした。 去年の都道府県男子対抗駅伝には愛知県代表で4区を走っていますが、愛知1区でのたすき渡しが違反失格となっているため公式記録も認められていません。 非公式ですが区間20位くらいのタイムで走っていました。 大学1年でのトラック記録もなく、そういう意味ではノーマークの無名の存在でした。 原監督以下の指導陣は、よくぞ彼の適性を見抜き秘密兵器として鍛え温存していたもんだと感心しました。
ハッピー大作戦等チームカラーも明るく、優秀な選手勧誘にもサラリーマン生活の長かった原監督は並々ならぬ手腕を発揮しているようですね。
久保田和真、神野大地、小椋裕介という3本柱は卒業しますが、来年にも繋がる原監督の戦略・差配が当たり、選手にも手ごたえが残りました。
今年の優勝メンバーが6人残りますし、去年の優勝メンバーで今年出場していない選手も1人(安藤裕也3年)残っています。
来年は最終学年となる一色・秋山の2本柱に来年は3年生となる田村・下田・中村のV経験トリオを中心に盤石の体勢継続を印象付けたレースでした。 しかも1年生にして計算できる山下りのスペシャリスト誕生です。しばらく青山の1強時代が続きそうですね。