渋谷のラブホテル街円山町にある「ユーロスペース」で観ました。
クラウド アトラス」「空気人形」などで国際的に活躍する女優ペ・ドゥナが、2年ぶりに母国・韓国の映画に出演した作品がこの「私の少女」です。
「リンダ リンダ リンダ」の日本映画は、高校の文化祭の出し物で歌を歌っただけというたわいもないストーリーでしたが、ペ・ドゥナが韓国から来た交換留学生として、仲間3~4人でバンドを組み、そのヴォーカル担当として驚異の声量で聴かせてくれ、ペ・ドゥナという強烈な個性を私の脳に焼き付けてくれました。
そのペ・ドゥナももう36歳です。その彼女が、「アジョシ」「冬の小鳥」で演技派子役として注目されたキム・セロンと共演を果たした作品がこの「私の少女」です。
港町の派出所へ左遷された、ソウルのエリート警察官ヨンナムをペ・ドゥナが、母親が蒸発して父親と義理の祖母に虐待されている少女ドヒをキム・セロンが演じています。
左遷された理由は謎ですが、物語の展開につれ明かされます。 そして彼女の心を落ち着けるペットボトルがぶのみシーンがますます印象に残りますよ。
ドヒを救おうと奔走するヨンナムでしたが、自身のある過去が明らかにされ、窮地に陥ってしまいます。
そんなヨンナムを救おうと、ドヒはある決断をするのですが、それは映画を観てのお楽しみとしてください。
キム・セロンが迷いなく形作る孤独な少女の得体の知れなさが印象に残りました。
あっ! ショートボブのペ・ドゥナの警官制服の着こなしもなかなかよかったです。
最後の最後に、ヨンナムがドヒに手をさしのべるところが、小さいですけど、希望の光が灯ったような感じがしてよかったですよ。 寄り添って生きればいいじゃないですか!
不法入国外国人労働者に依存する韓国の過疎村での労働状況の実態も垣間見れて興味深い映画でした。