新宿ピカデリーで観ました。
ジョニー・デップが、ちょびヒゲを生やしたナルシストの怪しげな美術商の貴族チャーリー・モルデカイに扮し、探偵役として盗まれたゴヤの名画の行方を追うアドベンチャードタバタ劇でした。
舞台はイギリスです。 フランシスコ・ゴヤの名画が何者かに盗まれる事件が発生し、英国諜報機関のMI5は、ちょびヒゲがトレードマークの美術商チャーリー・モルデカイに捜索を依頼します。
チャーリーとは大学時代に恋敵だったマートランド警部補(ユアン・マクレガー)も、嫌々ながらチャーリーの知識と情報網を頼ることになります。
マートランド警部補は、今でもチャーリーの美人妻のジョアンナ(グウィネス・パルとロー)にぞっこんです。 彼は、ジョアンナが不在の時にひげをはやしたチャーリーに怒っていることにつけこもうとします。ジョアンナはチャーリーのちょび髭に吐き気をもよおすほどなのです。
ヒゲが命のチャーリーは早速、用心棒のジョック(ポール・ベタニー)を連れて絵画を探しに出ます。 盗まれた名画には世界を揺るがす財宝の秘密が隠されていたことがわかり、事態は大富豪やマフィア、国際テロ組織、警察などを巻き込んだ争奪戦に展開していきます。
チャーリー・モルデカイと妻ジョアンナのキス・シーンが笑えます。 ジョアンナがひげアレルギーで吐き気をもよおすのです。 するとその吐き気がチャーリーに伝播して彼も吐き気をもよおすのです。
このシーンはこの映画で3~4回でてきますが、このシーンをふき出さずに演技するのはとてもつらかったとグウィネス・パルトロウが言っていました。 NGを15回くらい出したそうです。
王様のブランチでインタビューを受けていたジョニー・デップも、彼女が笑うとそれが伝播して彼も笑い、カメラマンもスタッフも笑い、吐き気をもよおすシーンの撮影現場が笑いの渦になってしまったそうです。 いったん緩んだ空気の中で、役者もスタッフも気持ちを静めて演技/撮影に集中するのが大変だったとのことでした。 そんな撮影裏話を観る前に知っていただけに、このシーンはますますおかしくて大笑いしてしまいました。
ジョニー・デップに吐き気が伝播する絶妙の間とあの「おぇー」となるおとぼけ顔がたまりません。 名演技です。 グウィネス・パルトロウもさぞかし腹筋が鍛えられたことだろうと思いました。
1998年の「恋に落ちたシェイクスピア」でアカデミー主演女優賞を受賞したグウィネス・パルトロウは相変わらず美しいですね。
監督は、 「ダ・ヴィンチ・コード」などの脚本家として知られ、デップの主演作「シークレット ウインドウ」でもメガホンをとったデビッド・コープでした。
興味のある人は、吐き気伝播のキス・シーンを是非ご堪能してください。