2日日曜日に第46回全日本大学駅伝が、熱田神宮から伊勢神宮までの8区間、106.8㎞に26チームの参加で開催されました。
学生三大駅伝の一つ「出雲駅伝」が台風で史上初の中止となった今年は、この「全日本大学駅伝」が大学駅伝の開幕戦となりました。
今年も1区から一度もトップの座を譲らず、2位以下に2分半以上の差を開ける駒大の圧勝でした。
駒大は今大会の優勝で、4~7回の大東大、24~27回の早大に続く3校目の4連覇の偉業達成(43~46回)となりました。さらに、去年までは日体大に並んで史上最多タイの11回だった優勝回数も史上最多の12に塗り替えました。
2004年の大八木監督就任以降のこの「全日本大学駅伝」の戦績は11戦8勝という驚異の勝率で、ことこの全日本に関しては「絶対王者」の称号を欲しいままにしています。
それに反して、2004年~2014年の箱根駅伝では、駒大の3回を上回る4回の優勝を誇る東洋大にとっては、この「全日本」は一度も優勝がない「鬼門」の大会なのです。
東洋は6年連続で駒大に連敗中です。 過去6年に2位が4回ありながら、駒大の後塵を拝しています。
今回も、勢いのある明治、青山に先行され、4位に沈んでしまいました。
駒沢は、アンカー8区の馬場翔太が区間5位でしたが、1区の村山謙太、4区の中村匠吾、7区の黒川翔矢が区間1位、2区の中谷圭祐、3区の西澤佳洋、5区の工藤有生、6区の西山雄介が区間2位の素晴らしい走りで、1区から1位の座を守り続けての完全優勝でした。
1、4、7区以外の区間賞ですが、2区では、東洋のエース服部勇馬、3区は明治の有村優樹、5区は明治の横手健(区間新)、6区は青学の川崎友輝、8区は明治の大六野秀畝でした。
区間賞3人の走りだった明治と同じく区間賞3人の駒沢の勝敗を分けたのは、1区でした。駒沢のエース村山謙太の区間1位に対して、明治の文元蕙が区間12位で駒沢に2分近くの差を開けられてしまったのです。
しかし、明治の底力は見事でした。今回走れなかった八木沢元樹が戻ってくれば箱根でも駒沢といい勝負をするのではないでしょうか?
青山も2区で区間3位でしたが、久保田和真の復活の走りを観ることができました。最後にゴールテープ前で明治の大六野にさされましたが、アンカー神野大地の粘りの走りで青山は明治に1秒差の3位となり、2年連続のシード入りを果たしました。 4年生が8人中5人の明治に対して、青山は2人だけですので、来年は青山がリベンジを果たせる可能性大ですね。
4位に沈んでしまいましたが、7区の途中まで、2位を保って走ってきた東洋はさすがだと思います。きっと今回の負けを調整して箱根に合わせてくると思います。
圧倒的な駒大の強さを見せつけられた全日本大学駅伝ですが、2008年以来6年間、全日本には4度も連覇できているのに、箱根に勝てない駒沢にとっては、箱根の山が「鬼門」になっているようです。
箱根での駒大の戦績は、2011年87回は早稲田、東洋に次いで3位、2012年は東洋に次いで2位、2013年は日体大、東洋に次いで3位、2014年は東洋に次いで2位です。2008年に優勝して以来6年連続で東洋に連敗中なのです。
箱根は、東洋vs駒大の2強に加え、元気のいい青山、明治、伝統の早稲田、山梨学院の6校入り乱れての激戦が期待できそうです。 東海も地力をつけてきています。 湘南の暴れん坊ぶりが久々に見られるかもしれません。
1区の駒沢の村山謙太と城西の村山紘太の双子の兄弟対決は秒差なしで兄謙太に軍配が上がりました。3位にはわずか1秒差で大東の双子兄弟の兄市田孝でした。 (注目の京大生ランナー平井健太郎はさらに30秒差の4位でした。)
この日の全日本大学駅伝の解説は旭化成の宗猛監督が解説をやっていましたが、聞き間違いでなければ、アナウンサーが村山兄弟、市田兄弟共に就職は旭化成と言っていたようです。 旭化成にとっては大型新人補強ですね。 来年以降の実業団駅伝は、コニカミノルタ vs 日清の2強から3強の巴戦へと勢力図を変えそうですね。 駅伝三国志到来です。 今からワクワクします。 こういうことのためにも長生きしたいです。