昨日、膝の中に溜まった血の混ざった関節液を大きな注射針で抜いてもらい、膝の腫れの大きさがドッジボールからハンドボール大の腫れに縮小しました。だいぶ楽になりました。シャワー許可も出ましたし、今日からリハビリは本格的な歩行練習です。
選抜高校野球もベストエイトの佳境に入ってきたし、プロ野球も開幕しTV観戦で忙しい中、昨日は病室で定額宅配レンタルのTSUTAYA DISCASを利用して、「アパートメント」を観ました。TVの野球をつけっぱなしながら目はDVDを追っかける「ながら」鑑賞でしたが、高校野球もさよなら勝ち等の激戦が続いていますし、伝統の巨人対阪神も打撃戦で面白く、結構、一時停止、再生に忙しい鑑賞でした。
1996年のフランス映画です。
パリのアパートメントを舞台に1人の男マックス(ヴァンサン・カッセル)を巡って女優のリザ(モニカ・ベルッチ)、看護婦のアリス(ロマーヌ・ボランジェ)、婚約者のミュリエルの3人の女性たちの様々な想いを描く恋愛劇です。
随所に回想シーンがあって、時間を行き来しながら、恋愛劇の驚愕の真相が明らかにされてきますが、先を読めない展開と驚きの結末に観客は恋愛の哀しみ、移ろいやすさ、怖さを知ることになります。
冒頭で、マックスがミュリエルに婚約指輪を選ぶシーンがあって、店員に勧められた3つの指輪のどれも気に入って選べないというエピソードがありましたが、この3人の女性を巡るマックスの優柔不断を象徴していて面白いなと思いました。
自分の恋の成就のためには、親友も裏切る「女の仁義なき戦い」の戦士ぶりを怖いと思うのか愛しいと思うのかが紙一重です。親友から騙されて何も真相を知らず無理心中の道ずれになるリザが哀れでしたが、すべての謀略が成就した瞬間、タイミングよく登場した何も知らないミュリエルにマックスを奪われたアリスはもっと哀れでした。
恋にかける女の執念と男の気持ちの移ろいやすさが描かれた作品でした。回想シーンを織り交ぜたミステリータッチがおしゃれな映画です。