女子は愛知の豊川高校の圧勝でした。6年前に初出場以来7位、1位、1位、2位、1位、2位、そして今年も2年ぶりの優勝を飾りました。7年連続7回の出場で4回優勝という高確率の勝率です。4回の優勝も史上最多優勝校の記録となりました。
1区の主将関根花観(3年)が区間3位、2区の堀優花(2年)で2位に押し上げ、3区の加治屋ななこ(3年)でトップにたつと4区榊原海紗(2年)、5区の2年生エース鷲見梓沙で独走となり、2時間6分54秒という8年ぶりの6分台での優勝でした。
2位争いはトラック勝負となり、結局2位岡山興譲館(1時間7分51秒)、3位に兵庫の須磨学園(1時間7分53秒)、4位に立命館宇治(1時間7分55秒)でした。4秒差の中での3校の2位争いとなったのです。
女子の2位から4位の争いがゴール前のラストスパートの秒差で決まった混戦に感激していたら、男子駅伝はそれを上回る劇的な幕切れが待っていました。
4校がトラックでの決着となり、優勝した山梨学院(2:03:53)、2位大牟田(2:03:54)、3位伊賀白鳳(2:03:55)そして4位世羅(2:03:59)という1位から3位までがなんと3秒差、4位までが6秒差という接戦でした。ドキドキハラハラのアンカー勝負でした。
1秒差の優勝といえば、1989年の兵庫県同士の争いでアンカーの報徳学園の村松明彦(当時3年)が西脇工業の結城和彦(当時2年)をゴール前の接戦を1秒差で制した第40回大会が有名ですが、第51回大会の大牟田もアンカーの1年生同士の争いで大牟田の土橋啓太が仙台育英の清野純一を1秒差で制して優勝したという記録もあります。
しかし、1位から3位までが1秒差というのはこれが初めてではないでしょうか。このアンカー勝負を制して山梨学院大付属を優勝に導いたのは西山令(3年生)、1秒差の2位となったのは福岡大牟田の1年生鬼塚翔太、さらに1秒差の3位には三重伊賀白鳳の2年中畑亮人でした。
山梨学院付属の優勝メンバー7人中5人が3年生です。主将でアンカーを務めた西山玲、1区を区間2位で走った上田健太、3区を走った河村知樹、4区の市谷龍太郎、6区でトップとの差を秒差にまで縮めた矢の倉弘の5人です。1区の上田と4区の市谷は高校生でも屈指の14分切の記録を持っていて、5000mの記録の日本人高校生のトップ(市谷)と2位(上田)です。
この全国高校駅伝の優勝メンバー5人の次なる目標は箱根駅伝だそうです。5人そろって山梨学院大に進学予定されています。1区を走った上田健太郎は、山梨学院大の駅伝部の上田誠仁監督の息子さんです。
再来年の箱根の舞台でこの5人の若侍が暴れてくれるのを楽しみに待ちましょう。