難関資格の1つに数えられる「税理士」資格ですが、その資格を取っても取り巻く環境の厳しさから必ずしも「食っていける」資格とはなっていないようです。
日本税理士会連合会に登録している税理士は、現在7万2600人ですが、毎年数百人単位で増加しています。試験合格者が登録者の46%を占めますが、国税庁に23年以上勤めるなどの試験免除者が次いで30.5%、そして公認会計士が10.6%、弁護士0.6%です。
税理士の顧客となる顧問先企業の数が減少している一方で、税理士登録者が増加しているのです。税理士の年代別構成比は60~80代が過半数を占めていますが、ここにきて国税庁OBが増え、また監査法人のリストラなどで公認会計士資格者が登録税理士に流れ込んできているようです。監査法人の新卒給与も業界の厳しさを反映してこれまでの年収600万円以上の相場から500万円程度に下がってきているようです。
この状況は、資格学校にも反映され、TAC等によると、公認会計士、税理士を目指す受講生の数は直近のピークだった2009年比で半減だそうです。
独立開業の環境の厳しさと不況で給料が減り資格取得のために回せる余裕がない・・ということが理由だそうです。
アベノミクスの奇跡の風がこうした状況に流れ込んでくれるでしょうか? 1ドル100円突破しましたが・・・。