エニグマとは「謎」という意味です。第2次世界大戦のときナチスドイツが用いていたローター式の暗号機の名前です。その暗号規で用いられる暗号のことも「エニグマ」と呼ばれます。ドイツが開発した暗号システムと言い換えた方がわかりやすいかもしれませんね。
柳広司氏のパラダイス・ロストの中にあった「暗号名ケルペロス」でもこのエニグマのことが紹介されていました。英国の諜報機関が大西洋で暴れまくるドイツの潜水艦Uボートの電信連絡の暗号エニグマを解読に成功しましたが、米国がその暗号解読専門家を商船で日米開戦前の日本に送り込もうとすることから結城大佐率いるD機関がハワイでその目論みを阻止しようとしますが・・・。
Tsutayaでこの「エニグマ」のDVDを見つけました。第2次大戦下のイギリスを舞台に、ドイツ軍の難解な暗号システムに挑む暗号解読チームの活躍を描いたロバート・ハリスのベストセラー『暗号機エニグマへの挑戦』を映画化したものです。
主人公の天才数学者が暗号解読と元恋人の失踪という2つの謎に立ち向かいます。監督は「ワールド・イズ・ノット・イナフ」のマイケル・アプテッド。出演は「M:I-2」のダグレー・スコットと「タイタニック」のケイト・ウィンスレット。
エニグマは2003年の映画ですから、1997年の「タイタニック」の後です。太った役柄なのかメガネのせいか途中までケイト・ウィンスレットだとわかりませんでした。
時は1943年、場所はイギリス軍の暗号解読センターです。ここに様々な分野のエキスパートが集められナチスドイツの暗号化装置“エニグマ”機の解読が進められていました。
その頃、チームの中心的存在で若き天才数学者のジェリコは、同じセンターで働く恋人クレアと喧嘩別れしたことが原因で神経衰弱に陥り、強制的に休暇を取らされていました。
そんなある日、彼は急遽センターに呼び戻されます。ようやく解読に成功したエニグマの暗号コードが突然変更されたのです。連合軍は一転して窮地に立たされました。大西洋に浮かぶ米英の商船に鮫のようにドイツの潜水艦Uボートが群がってきます。イギリス諜報部のウィグラムはこの一件でチーム内にスパイがいると睨み捜査を開始します…。
失踪美女捜査と暗号解読が時間制約の中テンポよく進み展開も思わぬどんでん返しがあって非常に面白かったです。