ジョージ・クルーニー4本目の監督作品です。監督自身も大統領予備選に出馬したペンシルバニア州知事マイク・モリスとして出演しています。ところが主人公は彼ではなくてモリスの若き選挙スタッフ、スティーヴン・マイヤーズです。ライアン・ゴズリングが演じていますが渋い役者です。
「アメリカの大統領は必要のない戦争をはじめることもできる。国を破産させることもできる。・・・・そのことと研修生との不義密通が同レベルで語られるところに米国の狂気を感じてしまいます。」
不必要なイラク戦争を始めたブッシュ氏は04年に再選を果たし、08年に起こった金融崩壊でも責められることはありませんでした。一方、クリントン氏は研修生モニカ・ルインスキーとの不適切な行為を弾劾され危うく大統領の座を失いかけました。
一人の若者が、正義とは何か? 何を信じればよいのか、悩みながら手を汚していきます。その過程が説得力のある切り口で展開していきます。
「権力を手にしなければ世の中を変えることはできない。どんなに素晴らしい信条があっても政治の場で力を得なければ実現はできない。」