ジョニー・メリモンという13歳の男の子が主人公なんですが、なかなかのタフガイです。
おかれている環境、状況は最悪ですが、とにかくあきらめません。大人を簡単に信用しない。自分の行動原理をもっています。わずかな望みに向かってできうる限りのことをするのです。
どうしょうもない弱い母を愛し、行方不明の妹を探し、また同じく行方不明の父に想いをはせます。
物語は最初の状況説明が終わると、猛スピードで展開していきます。暴力あり、殺人ありで凄惨な場面がこれでもかと繰り広げられていきますが、ハント刑事の一徹さとジョニー少年の一途さが爽やかでよい読後感が得られます。
「川は静かに流れ」のジョンハート氏は今年もやってくれました。年末のお勧め本です。